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このジャンケンに勝ちたい。 祈る思いで、握った右手を左の手のひらで包み込んだ。 目の前で…
先生あのね、 国語の時間、みんなが本読みしている時にわたしが別のページを読んでいたのは、…
妻は、僕のストーカーだった。 僕は三十代のころ、ラジオパーソナリティの仕事をしていて…
今夏、久々に東北の実家へと帰省した僕が、高校卒業まで使っていた四畳半の自室で偶然発見し…
あの年の4月は、桜の開花が遅かった。オレンジの中央線の窓の外を流れる釣り堀に、儚いピンク…
ベッドルームに落ちていたピアスを拾った。濃い紫と淡い紫が混じりあった小さな宝石がシャラシ…
「もしかして、その、僕のことを好きですか?」 誰もいない社内の一室で、上司の中山さんが私をまっすぐに見つめてそう言った。 思わず私は息を飲んだ。 彼を好きだという気持ちに気づいてから、もう2年近く経つ。何度も何度も諦めようと思ったけど、どうしようもなかった。彼への思いをじっと心に秘めながら、彼のそばで気持ちが悟られないようにと気をつけながら過ごしてきた。 中山さんには奥さんがいる。 もし気持ちに気づかれたら、どう思われるだろう。上司と部下のバランスも崩れる。でも何よ
いつもと同じ夏が、過ぎ去ろうとしていた。 量販店で買ったマキシ丈ワンピースが暑さで足にま…
6月の金曜の夜、上司にスナックとキャバクラが合わさった様な店に付き合わされる。キャバクラ…