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連載(33):人類の夜明|都市国家の財政

この記事は『かとうはかる(著)「人類の夜明」』を連載しています。

都市国家の財政

今日、国の財政は国民の税金によって賄われていますが、奉仕国家における財政は、国民の奉仕労働力によって賄われることになります。

貨幣のない社会において、これは当然といえば当然の話ですが、税の目的からいっても、安定性・公平性・合理性からいっても、この方法が最良な方法なのです。

税の目的は、あくまでも国家を賄うエネルギーを何に求めるかであり、そのエネルギーはお金でなくても良いはずだからです。

エネルギーは目に見えませんが、目に見えないエネルギーが国を動かし、社会を動かし、人々を動かしているのです。

すなわち、目に見えないエネルギーを目に見えるお金に置き換え、そのお金によって人を動かすことにより、物を生み出したり、サービスを生み出したり、国家を運営したり、しているわけです。

ですからお金はあくまでも労働力を確保する手段であり、お金が物を生み出したり、サービスを生み出したり、国家を運営したり、しているわけではないのです。ここのところが非常に誤解されている点です。

もし国民の奉仕労働力が確保できたら、労働力を確保する手段であるお金など必要なくなるのは当然でしょう。要するに、税金など集める必要はなくなるということです。

(今日の社会の仕組み)
税金を集める。→その税によって労働力を確保する。→その労働力が国を動かす。(国民と官吏の区分けあり)

(奉仕社会の仕組み)
国民の奉仕労働力が自主的に集まる。→その労働力が国を動かす。(すべての国民は官吏)

このように人の心が経済を動かすように、政治も人の心が動かすのです。

人の心を無視して何事も成し得ないことを知ってください。

(つづく)

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