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連載(37):人類の夜明|奉仕世界の教育「教育の目標」

この記事は『かとうはかる(著)「人類の夜明」』を連載しています。

教育の目標

「人間は実に環境に影響されやすい生き物です。どんなに素晴らしい能力の持ち主も、環境が悪いため能力を開花させることなく一生を終えてしまう、といったことは決して珍しいことではありません。

その典型的例がオオカミ少年です。ジャングルでオオカミに育てられた少年は、何とオオカミと同じように四つん這いで歩き、唸り声を上げ、口で肉を裂き食べていたといいます。

もしこの少年が人間社会で育っていたら、人の上に立つ立派な人間になっていたかもしれません。

人間はこのように、環境に非常に左右されやすいだけに、家庭環境や教育環境や社会環境の整備が望まれるのです。

ところが今日これら教育環境の整備は、経済の前に骨抜き同然にされています。

たとえば、エログロ雑誌・アダルトビデオ・競輪・競馬・パチンコ・酒・タバコなど、百パーセント害悪を与えるものが、経済優先の名のもとに放置されています。

また、大人たちの素行も目を覆うばかりです。

たとえば、国民の手本となるべき政治家が汚職をする、教育者自らが信号を無視しタバコのポイ捨てをする、酔っ払いが絡んでくる、電車の中で痴漢や喧嘩が発生する、家に帰れば今度は夫婦喧嘩が追い討ちをかける、それを見たくないとテレビをつければ、欲望を刺激する宣伝が目に飛び込んでくる。

果して子供たちは、学校で学んだことと外で体験するこのギャップをどう感じ、どう埋めようとするでしょうか?。

すべての悪を排除せよとはいわないが、せめて百パーセント害悪を与えると思われるものは無くすべきではないでしょうか?。

反対に良いと思われるものは、率先して採用すべきではないでしょうか?。

経済的利益が得られない理由だけで採用しないのは、無罪を証明できる証拠を持ちながら握り潰している卑怯者のようなものです。

これらのことを考え、奉仕社会では次のような教育目標が打ち立てられます。

① 人格者に育て上げる。
② 常識人に育て上げる。
③ 宇宙の法を知らしめ、同時に人生の目的を認識させる。
④ 社会創造の担い手に育て上げる。
⑤ 個性に見合った能力の開発を目指す。
⑥ 人間としての喜びに触れさせる。

(つづく)

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