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映画はサブスクよりレンタル派。

映画をどのような手段で観るだろうか。

サブスク全盛期の現代日本において、僕はいまだにビデオショップでのレンタルという時代遅れな手法をとっている。

そうしているのはもちろん理由がある。


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結論からいうと、映画を観ることの貴重性を保ちたいということだ。

映画を楽しむ手段の頂点に君臨するのが映画館。

巨大なスクリーンと迫力の音響設備を有する映画館で観る映画ほど素晴らしいものはない。

しかし、仕事や予定やなんだで映画館に行くのはなかなかにハードルが高いし、映画館では大半が最新作で旧作に触れる機会が少ない。

レンタルショップはそのハードルを下げて、好きな時に好きな映画を楽しめる環境を提供してくれた。

けれども今度は、借りに行ったり返しに行ったりするのが面倒臭いという不満が出てきて、世は瞬く間にサブスク一色に染まった。


つまり映画を観るために乗り越えるべきハードルをまとめるとこんな感じだ。

①映画館:時間と作品の制限、外出の手間あり。

②レンタル:外出の手間あり。

③サブスク:特に制限や手間はない。


こう見ると徐々にハードルが下がっていって、無敵のサブスクに行き着いたように見える。

しかしながら、②レンタルと③サブスクの間には大きな隔たりがある気がする。


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①②と③との間にある決定的な違い、それは制限や手間の有無だ。

サブスクでは確かに各々が好きな時に好きな作品を観て、家の中で全てを完結させることができる。まさにノーストレス。

けれど、それはハードルの下げすぎではないかと僕は感じる。

映画館しかない時代は、わざわざ予定を合わせて映画館まで足を運ぶという制限や手間を誰もが経験していたはずだ。

だからこそ映画を観ることは特別な出来事であり、その貴重性が映画という文化を育んできたのだと思う。

映画を観る前のあの高揚感。観終わった後の余韻。

サブスクではこういった映画ならではの特別な体験を得られない気がする。

録画しておいたドラマやバラエティ番組をTVで見ることと同じだ。

TV作品とは比べ物にならないほどの労力と熱量のこもった映画作品が、ものすごいスピードで大量消費されている気がしてならないのです。


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映画館で映画を観るに越したことはない。

だが、映画館で観られなかったから(観られない旧作だから)といって安易にサブスクに走るのはいかがなものかと思う。

レンタルする手間を挟んで、映画体験に少しばかりの貴重性を付加してやっても良いのではないか。

だから僕は映画館で観られない作品は100%レンタルに頼っている。


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もし僕がサブスクを使うと、「忙しいけど毎月お金を落としているのだから何か観なきゃ。」みたいな思考に陥ってしまいそうだ。

それよりも、貯まったTポイントを使って好きなタイミングで映画を楽しむのが性に合っている。(Tポイントで支払えば無料だし!!)

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