見出し画像

ハワー・マハル、暑さについての断章 2024.05.09 in Jaipur

2024.05.09 in Jaipur

今日は7時に起床。まだ疲れている感じだったので、もう一度眠って10時になる。昨日夕方くらいからだるさを感じて、多分ジャイプールの気温が44度あったことが原因なのだが、軽い熱中症みたいになっていて、体調崩すとまずいと思って夕方以降は大人しくしていた。悪化したらどうしようと思っていたけれど、朝起きてみたら回復していたのでまずは安心した。今日デリーへいこうと思っていたけれど、一日延泊して、明日向かうことにする。デリーは美術館とギャラリーだけ観れたらそれでいい。さすがに10日間休みなしで動いていたので、そして旅していた地域はアーメダバードから始まり、ラジャスタン地域も日中は毎日40度越えで暑く、疲れが来ていた。ホテルのベッドに座って大人しく文章を書いている。

ジャイプールはまだハワー・マハルにしか行っていなくて、よくわからないけれど、これまで巡った都市の中で最も乾いていて暑いという感じがする。過酷な環境。なぜこんな場所に都市が発展したのだろうとさえ思う。5、6月はこの気温が50度まで上がり、それに合わせて学校等は休みになるそう。中心地の建築はすべて土色に塗られ、それがより一層暑さと乾燥を感じさせる。ハワー・マハルは18世紀に建てられた宮殿で、ピンク色の小さな宮殿を積み重ねたようなファサードが有名でとてもインパクトがある建物だった。風の宮殿と呼ばれていて、確かに上の方にいくと風が吹いて涼しい感じがする。同時に、ファサードの壁に細かい穴が斜めにいっぱい空いていて、直接の光は通さないが明るい、そして風が通るという構造になっている。インド人の観光客もいっぱいいて皆んな写真を撮っていた。ここでアイェーシャという女の子に話しかけられて少し話す。彼女も建築を学んでいて、自分も建築をやっているんだというような話をした。それで、大学休みみたいなので今日一緒にアルバート・ホール美術館へ行くことに。ハワー・マハルとこの美術館だけ行けたらジャイプールはもう満足なので、一緒に行く人ができてよかった。

今回インドに最初に来たのはアーメダバードだった。ハノイで乗り継いで、ベトジェットで成田から来た。ベトナムでは乗り換えの時間が長く、そういう時にいつもハノイの街に繰り出す。ハノイは昨年か一昨年初めて訪れて好きになって、もうそれ以降何回も寄っている。タイに行く前、インドに行く前、少し寄って遊ぶのにちょうどいい都市だ。ハノイのノイバイ空港からはバスかタクシーで市街地まで行き、そこまで行けば市街地は小さいので、歩きか、グラブのバイクでちょこちょこ移動する。いつも自分が行くのは、Xao Yenという軽食屋と、大聖堂の前のカフェ、それとPho85?という感じの名前のフォー屋が美味しい。あとは時間があれば湖を散歩する。Xao Yenはベトナムご飯の上に、肉やソーセージ野菜など好きな物をトッピングできて、ハノイで一番好きだ。カフェはヨーグルトコーヒーというヨーグルトにコーヒーを入れた冷たいドリンクが美味しい。ベトナムはお洒落で快楽的だが、植民地化と戦争の歴史を背負っている。街を歩きながら、タクシーで空港に向かいながら、ふとそういうことも考える。

アーメダバードはムンバイから400キロほど北にある、グジャラート州の都市。真ん中に大きな川が流れていて、東側が旧市街、西側が新市街というふうに分かれている。今回ここのCEPT Universityという大学に用があり、5泊したのだけど、デスクワークもしたかったのでハイアットに泊まった。日本だと3、4万円くらいすると思うが、アーメダバードのハイアットは一泊6000円だった。設備も申し分なくて、むしろ日本のハイアットよりもいいのでは、と思うくらいの高級感があって、ハイアットはやっぱり最高だなと思った。10階に泊まっていたのだが、他にそんなに高い建物もないので、19時くらいに夕陽が沈んでいくのをぼんやり眺めていた。下に行くと、商店が並ぶエリアがあって、チャイを飲んだり、タリーを食べたりもできる。南インド料理専門店もあって、ドーサをよく食べていた。また、アーメダバード は近代建築で有名な都市で、ル・コルビジェの建築が4棟あったり、ルイス・カーンがインド経営大学のキャンパスを設計したりしている。今回は予約していなかったので、コルビジェのミル繊維会館しか行けなかったが、コルビジェの建築は、特にコンクリート打ちっぱなしのものは、インドの乾いてラフな風土とよく合っているなと思う。構成的にはハーバードのカーペンターセンターとも良く似ていた。アーキテクチュアル・プロムナード。

もう今回の旅も終盤で、あとはリラックスモードでいく。無理せず、身体の声を聞いて、欲をかかず、自然に。今後調査などでもっと長い旅に出る可能性もあるので、体力つけないとなと思う。

Vegetables on the street, Jaipur, 2024

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?