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ジャズと私(10)20の頃に聴いたウェザー・リポート

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前回の記事で書いたように坂本龍一の『サマー・ナーヴス』を聴いて、フュージョンに興味を持ちました。

そこから、最初に聴いたフュージョンがウェザー・リポートです。

ウェザー・リポートをどこで知ったのかは定かではないんですが、たぶん、YMO のインタビュー集(『OMOYDE』)なんかでも、この名前は出ていた気がします。

ただ、YMO が影響を受けたというのではなくて、「フュージョンと言えば」といったような形で、その代表格として挙げられている感じでした。

私がはじめて聴いたのは、『Black Market』('76)というアルバムです。

なぜ、このアルバムを選んだのかと言えば、ベーシストのジャコ・パストリアスがバンドに加入した時期のアルバムだったからです。

ジャコ・パストリアス。
'77年、ウェザー・リポートのライブより
Wikipedia より引用)

ジャコ・パストリアスは伝説のベーシストですが、この名前もどこで知ったのかも今では定かではありません。

一つ可能性があるとすれば、マイルスの記事でも書いた、親しい先輩に教えてもらった気もします。

ジャコ・パストリアスは、先輩の好きなパット・メセニーとも共演していたので、そういう流れで教えてもらったアーティストだったかもしれません。

それと、私が当時好きだったテクノの中では、「スクエアプッシャー」というアーティストがいるんですが、彼は打ち込みとのエレキベースを駆使した音楽をやっていて、それが「ジャコ・パストリアスに似ている」とも先輩は言っていたんですよね。

そんな話を聴いて、ジャコ・パストリアスに興味を持ちました。

さらに、ウェザー・リポートに彼が在籍していたのを知って、飛びついたのでしょう。

あと、うっすら覚えているのは、このアルバムがタワーレコードの「洋楽フェア」みたいなセールでピックアップされていて、少し安めの値段で売られていたというのも、購入の後押しになった気がします。

ウェザー・リポートは、今でも大好きなバンドなんですが、この時代(20歳の頃)はこのアルバムしか聴いたことがなかったです(今もこのアルバム以外で、しっかり聴いたことのあるのは1枚だけだが)。

しかし、そのサウンドは1枚で、お腹がいっぱいになるくらいの満足感で、マイルスのような「徐々に好きになる」感じとは違って、聴いた瞬間に「これはいい!」という感じでハマっていきました。

シンセの音もテクノとは違いますが、これもまたいいんですよ。

そして、全体的なサウンドの完成度ですね。

このアルバムには、人の声、港(船の汽笛)や列車の音も SE として収録されており、楽曲との一体感が素晴らしいんです。

そして、ジャコのベースがまた最高でした(⑥『Barbary Coast』はベースがメインの楽器ともいえるほど目立っている)。

この頃から私はベースが好きだったんだなぁと、改めて再認識させられるエピソードでもありますね。

(続く)

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