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「アップデートし続けろ。」


本田由紀著・「軋む社会」を読んだ。

少し前に書かれた本だけど、現在も共通して言えることばかりで

今の日本社会を現実的に捉えられる本だ。

俺みたいな20代の若者が読んだら虚しさを感じてしまうかもしれないけど、この本は若者ほど読むべきだ。

夢や理想ばかり語って現実を見れていない・考えていないような人生戦略をとる奴が多いけど

残酷で虚しくても現実はしっかり見る必要がある。

それを見てはじめて人生戦略を考えれるんだからね。

むしろ、夢を語って現実を見れていない奴ほどこの本で書いてあった

やりがいを搾取されている被害者の可能性は高い。

ほんと、とりあえず現実を知ろう。


この本を読んで

何を刷り込まれてきたのか?

を知らないといけない

と思った。

言い方を変えれば

どんな洗脳を受けてきたのか?

知らないといけない。


つまり、知らなければいけないことは

社会に出る前の学校教育で

どんな思考を創られてきたのか?だ。


この本でも大きく取り上げられているけど

やはり日本の教育っておかしいんだよね。


先進国ほど専門性が高い職業教育の比重が大きいのに

日本は未だに普通教育重視という発展途上国な性格の教育をしている。

確かに様々なことを広く勉強できることは良いけど

多くの学生は広く勉強しようとする気はないでしょ。

社会に出でも役に立たない・どう役に立つかも知らない勉強ばかりを受けている。

じゃあ何のために勉強をしているのかといったら

良い成績を取るために・受験に勝つために勉強するためだ。

そりゃ、社会に出たらほとんどの若者が苦労するに決まっている。



他の国はどうなのか知らないけど

日本は間違いなく答え合わせ教育だ。

最初から存在する答えを

どう探し当てるのか?の教育。

成績が良い人は答えを探し当てることが上手い人。


答え合わせ教育を受けた多くの人達は

与えられたものが絶対だと信じてしまう。

だって、その絶対が答えなんだから。


そしてその教育の中では自然と

やりたいこと・好きなことを

仕事にすることが望ましいと

刷り込まれている。


まとめると、答え合わせ教育を受けると

・答えはどこかにある

・与えられたものは正しい(絶対)

・やりたいこと、好きなことを仕事にすることが良いこと

と洗脳されてしまう。



でも、社会に出たら今までの教育はほとんど役には立たない。

最初から答えなんて存在するわけが無く

自分で考えて創らなければいけないことを知る。

ただ、自分で答えを創るなんて考えたこともないから

思考停止になり仕事でミスをし自分を責めて職場から去っていく。


そして、自分の人生とは一体何なのか?生きる意味は何か?

いわゆる自分探し状態になり悶々とする。

そんな中でカルト性のある職場やコミュニティに入れば

夢や理想を掲げてテンションが上り生活ができる。

ただ、それは現実を見させないようにと巧みに作られた

やりがいの搾取だ。

やりがいを搾取されているる若者が語る

やりたいことや夢ほど非現実的なものはない。


こうして若さや時間だけじゃなくやりがいまで搾取されてしまう可能性が高いのが今の日本社会だ。


やりがいを搾取する職場やコミュニティはタチが悪いけど

一番の原因はやはり答え合わせ教育だ。

その教育で刷り込まれた思考をぶっ壊して

アップデートしないといけない。

それが出来なければ良い方向には行かないだろう。


仕事も、答えも、人生も、創るものだ。

常にアップデートし続けろ。



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