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逃げて、逃げて、逃げ続けた2ヶ月の休職期間


苦しくも楽しい、楽しくも虚しい、2ヶ月間でした。

2ヶ月間の休職期間が終わった
2ヶ月間の夏休みが終わった

自分自身の身体があってこそだと知った
自分自身、本当はまだできただろうと知った

自分と向き合って考え続けることができた
目の前のことより先の妄想ばかりしてた自分を知れた

振り返ればあっという間で
ただ振り返るには自分と向き合わないといけなかった

苦しくも楽しく、楽しくも虚しい。そんな2ヶ月間を過ごした自分自身に向き合い、ありのままを文章に落としています。ひとりの人間による自分自身の愚弄に、今のあなたはどうなのかを照らし合わせながら、本記事にお付き合い頂ければと思います。

それでは。

(※今回のnoteも長編となっています。時間がない、読むの疲れる、という方はまず4️⃣を読んで頂けたらと思います。それで終わり。でも良いですし、その後気になった章に飛んで頂く読み方でも大丈夫です。)


1️⃣仕事からの逃げ


次のあてもなく「辞めよう」と決心した4月終わりの東京行き宣告。その瞬間から、うまく仕事と向き合えなくなっていたと思う。


〈とりあえず5月の1ヶ月間のお試し期間でやってみたら?〉の期間中に始めてみた転職活動では、「ポートフォリオを提出して下さい」と言われた時に何もスキルが身についていない自分自身に直面し、同時に絶望した。
スキルを身につけなければ何もできないと思い、そこから見つけた一つの方法である「ブログ」に出会い、6月から本格的に開始していけるように5月後半からはブログ開設へ労力を割きながら勤しんだ。


東京へ異動してからの仕事内容は、弊社の根幹の事業への初めての挑戦ということもあり、やりながら吸収力と実践力が自分自身に試されていた。
また、会社としても今までのノウハウを活用しながらも初めて直面する事例を扱っていたので、会社をあげて日々変化する内容に試行錯誤しながら取り組んでおり、それに伴う変化への対応力と柔軟性が問われる現場だった。
そんな折に京都から東京への弾丸引っ越しが決行され、その無茶へも順応に対応してしまう自分の身体に変化が起き始めたのは6月初め。


耳の聞こえにくさ、閉塞感、ボーッとした耳鳴り、それに伴う日常での目眩、そして何故か朝早くに目が覚めてしまう日々についにドクターストップがかかった。



いや、ドクターストップをかけてもらった。



ほとんどごっつぁんゴールだった。働いていた環境の背景とそれに伴う自分の症状という最高のシナリオとともに、ぼくは休みという選択をしたいと願うようになっていたんだと思う。
身体的にもキツかったのかもしれないが、それよりもぼくは一旦その場から離れたいと強く願うようになっていた。自分の好きなようにやりたいと思うようになっていた。そこに転がってきたのが、一旦休めるかもよというチャンスであり一生休めるよという所謂、辞めるというものとは別の選択肢であった。


そんな状況から産業医さんに相談して、休職という選択に至った。あたかも味方へのお膳立てに見立てた綺麗なストーリーのもと繋がったアシストのように見えるかもしれないが、ゴールに確実に入れてやるという強い意志を持った「触って入れろ」というパスを味方に届けていたようなもんだった。


つまりぼくは意思を持って「逃げた」のである。『ドクターストップ』という免罪符を持ち、仕事から目を背けることを選択したのである。たぶんそうだ。


別に医者に行かなければそのまま続けられた
別に誰にも言わなければそのままやれた
別に何も言わずに耐えていれば済んだ話だ


それをしなかったのは何故か。
ワーホリに行けなかったやるせなさ、振り回され続ける会社の一つの駒、変化する環境とそれに伴う自分の周りへの様々な影響、そんな背景からいつの間にか自由を手に入れたかったんだと思う。仕事から逃げたかったんだ。


ぼくが休職した時に驚いた人もいたと思う「あのお前が…」と。ここでいうお前(つまりぼく)は、そんな休職になるようなやつじゃなかったからの驚きであって、つまり「ぼくらしくない」事柄だったから驚かれたんだと思う。


ただ、一方で一連の話を聞いたらどうだろうか。“自由”を手に入れるために、自分から動いて掴んだチャンスをモノにしたとも言えるのではないか。そう聞いたらどうだろう。「お前らしい」と思ってもらえるかもしれないなと思う。


だが、もう逃げることはしないだろう。
こんなに苦しくて、虚しい日々は一度だけでいい。

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2️⃣ブログからの逃げ、ブログへの逃げ


つくづく人間は弱い生き物だなと思う。


(1)ブログからの逃げ

仕事というしがらみから抜けたぼくは、ついにやりたいことに時間を費やすことができるようになった。そう「ブログ」だ。
(個人ブログ「いかとんブログ」を6月から毎日記事を更新しながら運営している。「noteとブログは違うの?」という人は下のnoteの記事に詳細が書いてあるので読んでみてください▼)


「休職します」のnoteの記事(「仕事と場所を異動し続けてドクターストップからの休職する話」)での評判や、拡散されたくさんの閲覧数を得れたことに、味をしめたぼくは、「個人ブログでも、うまくやっていけるかもしれない」と思ってしまった。


これからはブログを書いていく。書いていける。
そう思ったが、元々は仕事の合間を縫って続けて、短い時間の中で長期的に続けていくことを目標に始めていたから、その後のブログの発信方法やSNS連携、ライティングスキル的な所はまだ何も準備のできていない状況だった。


しかし、その状況の中での「休職します」のnoteの記事の軽いバズ。それにより、二つほど勘違いしてしまったことがある。


一つ目が、“休職”というパワーワードによって伸びた閲覧数にも関わらず、自分の文章による記事が伸びたと勘違いしてしまったこと。
二つ目が、とりあえず書いてみないと始まらない、と書くことにだけ専念していたら良いと勘違いをし、ほかの、所謂マーケティングの要素について勉強をしなかったこと。


後々、この勘違いについて二つとも解決したが、当時はそう思ってしまっていた。たくさんの閲覧数にも関わらず、次回以降のnoteの閲覧数やブログへの流入がいまいち数字として現れていないことが一つ目の勘違いの解として出ていた。
さらに、書くだけ書いても見てもらえなかったら意味がないということで、SNSとの連携も試みたが、上手くいかなかった。その時にとりあえず書いてもその後の道筋を通しておかないと、読者はついてこないということに気づき、二つ目の勘違いについても、改めて考え直すことができた。


ブログをやると言っても真剣に向き合わず、もっと時間をかけてやるべきことであり、他にもやるべきことがあったにも関わらず、ブログから逃げていた時期もあった。


(2)ブログへの逃げ

ブログへの時間をたくさん割ける環境にも関わらず、毎日更新するための記事が中々思い浮かばず結局記事を更新して満足してしまう日が多くなっていた。毎日更新することが目的となってしまっていたのだった。

本来ならば、記事は毎日すぐにあげて、残りの時間を勉強に費やすことが、時間のある今だからできることであって、やるべきことであった。しかし、更新するための日々を送っていく中で勉強に費やした時間はごくわずか。そんなことをしていてもブログのPV数は伸びないし、ファンとして閲覧してくれる人を獲得できるわけがないのは明白であった。


みんなが仕事をしている中で、そんな堕落した日々を過ごしながら、夜には大抵人に会う予定を入れていた。そんなときに「今日は何してたの?」と聞かれたら、「ブログ書いてた」と一応ブログを更新していた自負から、そんな風に一丁前に言っていた自分がいる。


本当ならもっとライティングのスキルをあげるべき
本当ならもっとSNSとの連携を取り入れるべき
本当ならもっとマーケティングを根本から学ぶべき


それらをした上で、「ブログ書いてた」と言うのなら、まだわかる。が、毎日更新するのに必死になって記事を書いて、書き上げてブログにアップして満足、っていうだけで何が「ブログ書いてた」だ。ブログ書いている人っぽくみせるために、ブログに逃げていただけだった。

「ブログ書いてた」って言ったら、なんかやってる人になれるから、働いているみんなからのなんとなくの遅れを取らない気がしたし、何かをやってる人にもなれる気がして、そう言ってたんだと思う。


ブログっていうものを言い訳に、何かをやっている人、休職を前向きに捉えている人、自分から動いて何か掴もうとしている人、そんな自分の像を確立させたかっただけなのかもしれない。


やりたいことをやるための時間ができたのに、できたらできたで堕落してしまう。つくづく人間は弱い生き物だと思う。ぼくは、ブログに逃げていただけだった。


3️⃣先のことへの逃げ


働く上でのモチベーションの保ち方には大きく2つに分けれるのかなと思う。


①今後やりたいことや将来の夢があって、もしくは、夢までいかずとも何かしら先にある自分の目標に向かって頑張るタイプ。その目標のためになると思ったら、真っ先に飛びついて集中して取り組むことができる。しかしその目標のためにならない、意味のないことだと判断したら、途端にやる気がなくなってしまい、やらないといけないことでもただただ一応、こなすだけこなす。そういうことには、モチベーションが上がらない。

②今与えられたことをとりあえず一つ一つ取り組んでみるタイプ。目の前に与えられたことに対して真摯に向き合い、こなしてみる。その後にそのやったことが何かしらに身についていくはずだと思って取り組むことができる。ただ、仕事が溜まったり、うまくいかない時に、気持ちの切り替えが苦手であり、割り切って諦めることや投げ出すことができず、ズルズルと引きずってしまう。


この2つのタイプで言うと、ぼくは①の人間だ。
先にゲストハウスがやりたいとか、ワーホリに行きたいという目標があって、その目標に向かって自分に必要だと思うことを自分で考えて、そこに当てはまるものをこなしていこうと考えていたからだ。

しかし、現実はそう上手く進まず、7月に旅立とうと決めていたワーホリはコロナの影響で行けず、切り替えて他に今やるべきできることを探しながらいたが、転勤や異動によって毎回毎回求められることが変わっていくので目標にも向かえない日々が続いた。

異動の度に変わる目標や目的。どこにモチベーションを置けば良いのか、何を目標にその場所で働いたら良いのかが見えず、そこで働く意義が見出せずになった時に気持ちの糸がプツンと切れ、身体に症状が出たんじゃないかと妄想だが、そうだと思っている。


典型的な①のタイプの人になっていた。“なっていた”というのは、違う時もあったということで、大学3年生の夏の期間はちがった。先のことを考えず、今できることを今のうちに全部やろうと決めて、今しか考えずに何でもやった。介護実習、インターン、ふるさとワーキングホリデー、復興ボランティア、ひとりバックパック旅、その時できることをひたすら詰め込み目の前のことをこなしまくった。

先にどうなりたいからとか、今後のためというよりも、“後で後悔しないために今やっておく”、”今しかできないことは今やる”と思いやりまくった。今思うと、本当にあの時にしかタイミングがなかったことや、あの時やらなかったらできなかったこと、その後に続かなかったこともたくさんあったことに気づく。

(ベトナムにひとりバックパック旅なんて、あの時を逃していたら二度とできなかったかもしれないなと思い出す▼)

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つまり、本当は目の前のことに対して一つ一つ取り組んでいくというやり方も、ぼくはできるということも知っていた。
しかし、「コロナだから仕方がない」という真っ当な意見も納得しなかった。別にそのプロになったわけでもないのに仕事に対して不満を述べた。これをやるより別で何かやったほうが良いとか思ったりした。目の前のことときちんと向き合って取り組まずに、何か先を急いでいた自分がいた。


休職に関しても、本当にして良いか考えて選んだのかどうか。
ただそこに関しては良かったと思っている。先を見据えてばかりで死に急いでいた自分に、改めて『目の前のことを一つ一つこなしていって、そこから何かを得られることもある』ということを思い出させることができたからだ。

先のことばかり考えて、目の前のことに目を向けていなかったのは、先のことへ逃げていただけだったんだと思う。


4️⃣復帰するにあたって


総じて自分自身からも逃げていたんだと思います。

本当にやりたいことははっきりとあるのか。
そのやりたいことばかり見すぎているのではないか。
やりたいことは死ぬほどやりたいものなのか。
やりたいことのためなら目の前の今から目を背けて良いのか。
ただ楽がしたかっただけなんじゃないか。


逃げ続けていた自分に自問自答を繰り返し、必死に現実に目を落として今の自分に向き合い続けました。その過程で自分が次どうしようか、どのようにするべきかがわかりました。

そして、自分を奮い立たせるため、自分を戒めるために今回のnoteは書きました。


“休職”というキーワードによって甘えて逃げ続けていた自分ときちんと向き合わなければならないと思いました。一度逃げ道を覚えた人間が、また同じようなことを繰り返す弱い人間になってしまわないようにと思いました。


そうならないためにも書かないといけない記事でした。誰のためでもない、自分のために書いた記事になってしまって大変恐縮ですが、書かなければならなかった記事です。
多少目を瞑って頂ければと思うのと同時に、伝えたいことが二つあります。

一つが、無理をしすぎないこと。何事にも言えることですが、自分がコントロールできなくなった時点で一度進み続けている歩みを止めて大丈夫です。身体は自分ひとりの一つしかない物なので、それが壊れたら元も子もないです。先を見過ぎで現実に目を向けず、現実と向き合えなかったから、休職となってしまったのでそう思います。

もう一つが、自分と向き合う時間を作ること。働き始めると仕事は休むことなく続くので、それに伴って自分たちも働き続けることになります。働き続けるとそこに向き合い続けて自分自身の本体と、仕事をしている自分の身体とがいつの間にか離れてしまって、自分なのに自分じゃない人が仕事をして、本心は置いてけぼり、なんてことになりかねません。本当の自分はどうなのか、本心でそれをやっているのか、考える時間を作ることが大切だと思います。



復帰するにあたって自分の弱かったところを全て吐き出して、それを自分で知った上でこれからの仕事に向き合っていきたいです。そして、休職期間に学んだ二つのこと、この二つは読んでくださったあなたに届けられていたら良いかなと思います。


長くなりましたが、2ヶ月間の休職期間を経て復職します。ご心配をおかけし、激励の言葉を掛けてくださった皆さんに本当に感謝いたします。新天地の淡路島ではより一層気を引き締めて、自分と向き合い努めていきたいと思います。

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ぼくの個人ブログもあります。こちらでは今までの経験や体験をもとに、自分の考え方や知識、思っていることを日々文字に起こして毎日1記事更新しています。読んだことのない方がいましたら、是非一度覗いてみてください。
▶場所に捉われない働き方を目指して、自分だけの人生のログを発信するメディア「いかとんブログ



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