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旅行業界の広告はコロナで確実に変化する

旅行業界の広告のあり方をずっと考えていたんだけど、コロナの影響で娯楽ビジネスは自分たちのサービスの宣伝の仕方に悩む未来がすぐやってくる。

とはいえ、まだ1年も経っていない会社をやっている私の予想なんて価値があるのか不安だったんだが、昨日、ホリエモンと星野リゾート代表の星野佳路さんのコロナで日本の旅行業は生き残れるのか?の生配信動画を見て

「あ、私が発信しても価値ありそう」

と思ったので思い切って記事に残すことにした。


ホリエモンと星野さんの生配信の内容

ざっくりとした星野さん側の主張としては

1)ワクチンが開発されるまでは自粛と開放が波打って繰り返され、ワクチン開発後に観光業は伸びます

2)伸び続けていたインバウンド客をターゲットにした観光から国内需要に移ります、根拠は鎖国していた江戸時代も国内観光は栄えていた

3)観光業から連鎖的に不景気が他の業界にも訪れます

みたいな内容だった。

NewsPicksのプレミアム会員限定配信だったので、この生放送みるためだけに課金したんだけど、


「え、これだけ!?私でも予想できてるレベルなんだけど」


これが正直な感想だった。
実際、インバウンド・観光業の復活を議論するのってメチャメチャ難しくて、どこかの国にターゲットを絞ればできるとか、そういう話じゃない。

地球に存在している以上、逃げ場がないというのが現状だ。

それに、観光業で仕事していることもあり、楽観的な予想(自分たちにとって都合のいい予想)になっている気がする。

私もそうだ。

私だって最悪のシナリオというよりは最高のシナリオを予想していたいと思っている。人間だし、あたりまえじゃんって感じ。

でも、ホリエモンの意見はそうじゃなくて

「コロナウィルス2世や3世ができてもおかしくない。観光業なんて今後本当にやってられるの?」

「国内旅行の需要といっても各県知事たちが人を過剰に拒んでいるのに国内旅行でさえ活発化するかは不透明だよね」


これには、一理あるなと思った。
マジでそのとおりで、先行きが見えない。


なんというか、少なくとも今までどおりの観光では通用しないだろうし、形を変える努力をしなければならない。


コロナで旅行業界が苦しんでいること

もちろん、最も苦しんでいるのは人・モノが移動できないことだ。これに関しては致命的なんだが、実はその前座もある。

それは、直接的な営業ができないことだ。前述したとおり、星野さんの主張を参考にすると

一時的に人をかきいれて、自粛して、一時的にかきいれて、自粛して、、、、

この繰り返しで風化していくといった話だった。

既存の枠組み(今あるサービス)を利用して売上立てたいがゆえ、そうなるのは当然なんだけど、こんな波打つようなタイミングで観光を促進する営業や広告を打つのはすごく難しい。

どのタイミングで動くのが適切なのかがまるでわからない。

隙間を狙うにしても、そんな隙間は感染者数や政府の意向ですぐに自粛ムードが再開してしまう。そしたら、その広告費用はただの無駄金になってしまうのだ。

旅行なんていう娯楽サービスは自粛ムードとは真反対にあるものだから、世間が旅行の宣伝を許してくれない。一番最初に


「てめーらは今出てくんな!医療現場の負担を考えろ!!!」


といわれたら、正論すぎてぐうの音も出ないのがこの業界の難しいところだ。実際、医療現場の方々には頭が上がらない。

とはいえ、こちらも旅行業をやっているというだけで


「君たちは必要ないから自粛して(経済的に)死んでね♡」


なんて言われたら、めちゃめちゃ困る。こっちだって仕事なわけで、なんとかしてこの自粛期間にあった発信をして、お客さんをつなぎとめて、適切なタイミングで観光してもらって売上をあげていかなければならない。

このままだと、世間からのバッシングを避けたひと目を盗んだお忍び旅行に向かっていくだろうし、旅行客も自分たちが旅行していることを発信したがらないと思う。


旅行業の広告は短期的→長期的なものへ

私は、旅行業が死ぬとか、いつ回復するかというのは本当にマジで予想できないんだけど、一つ確実に言えるだろうと思ってるのは、旅行業界の広告のあり方が変化するということ。

理由は、今までみたいな大勢の人になるべく多く届けるといったテレビCMや雑誌広告が打ちづらくなり、ちょっと前までのインスタの画像をみて旅行先を決めるといったインスタ映え旅行も減少すると思う。

理由は先程からずっと言ってる通り世間からバッシングを受けるからだ。

そうなると、本当に質のいいもの(観光サービス)をつくり、そのいいものを短期的な広告で売り込むんじゃなくて、長期的に売り込む必要性があると思う。

世間の人に追いかけてもらう理由をつくり、自分たちの存在を追いかけること自体が面白いものだと思ってもらう必要がある。

となると、今まで旅行業界の広告なんて

「北海道!函館市場!メロン!」

「金沢!兼六園!金箔ソフト!」

「神戸!有馬温泉!チーズケーキ!」

みたいな、観光地の名前や観光スポット・ご当地グルメそのものが広告だったわけだけど、それらを

「見に来てね〜!食べに来てね〜!」

なんて広告が打てないわけだ。

そうなってきたら、いつ終わるかわからないこの期間を逆に利用して、長い目でお客さんをつくりあげていく広告に切り替えたほうがいい。

じゃあ、具体的に何をしたらいいのってお話なんだけど、私は自分たち独自の物語をつくって発信することだと思う。

お客さんがその土地・サービスを忘れず、いつか自粛が終わったら行きたい。そう常々思わせてくれるような、自分たちオリジナルの物語を発信することを広告にかえていくべきだ。

リゾート地やご当地グルメの写真はその物語中で使えばいいし、登場シーンに変えていけばいい。


復活のタイミングが読めないからこそ、今は盛大で長期的な宣伝期間として利用するほかない。


長期的な広告の実例

だから、私たちの会社では漫画でストーリーをつくることで観光発信している。この投稿を始めてからまだ2ヶ月弱だけど、フォロワーやプロフィールアクセス数もずっと右肩上がりでコメントも増えた。

「コロナが終わったら行きたい!」といった声もあがり始め、継続的に追いかけてくれている人もでてきた。

まだ実験中ではありますが、直接的な宣伝にならず、自分たちの存在を認知させて追いかけ続けてもらう方法としてはかなり使えます。


まあ、もしよかったらパクってください。
連絡をくれれば物語をつくるのがメチャメチャうまいデザイン企画会社も紹介できます。

観光・娯楽・エンタメ業界は不況になると真っ先に影響を受けますが、誰かの生きがいをつくっている素晴らしい業界だと私は思っています。

諦めず、がんばりましょう。

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