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お店を磨くだけで、お客さまがやって来る。

自宅に来客がある時は、あなたはまず何をしますか。

部屋を片づけたり、掃除したり、
玄関を飾ったりしませんか。

少なくとも、客の見える場所だけでも気を遣うはずです。

これと同じことをお店でもやっているでしょうか。

繁盛店と不振店の差は、こんなところにも表われます。

繁盛しているお店は、いつも綺麗に掃除されており、
お客さまが気持ちよく過ごすことができるのです。

ダメなお店は、決まって手を抜いています。

お店を運営する上で大切な要素として、
必らず「クレンリネス」という言葉が出てきます。

お店を隅々までピカピカに磨き上げる、
という意味の言葉なのですが、
これを忘れているお店がどれほど多いことか。

お店の汚れは、経営者の「心」を表わしている、
とさえ言われます。

お客さまを大切に考えていない証拠なのです。

特に飲食店は、
この「クレンリネス」を大切にしなければなりません。

不潔な飲食店など、あってはならないのです。

テーブルや椅子が汚れている。
カウンターにも油汚れが。
不要なものが積み上げられている。
床にはゴミや料理のかけらが落ちている。
窓ガラスは汚れて曇ってよく見えない。
コップには脂がついている。

こんなお店を利用した人が、
また来たいと考えるでしょうか。

できるだけ清潔なところで食事したい、
と思うのが人の心理です。

気分よく過ごしたいのです。

もし、味が良くても、
清潔感がなければ、人はマズいと感じるのです。

雰囲気も味のうちなのです。

一部のラーメン店や中華料理店などで
汚れているのに流行っているお店はありますが、
それは、例外中の例外です。

汚いことに無頓着な人というのはいるものです。

そのお店の味と、
無頓着な人がまわりに多くいたということが、
うまくマッチングしたのでしょう。

別に、汚いからといって、
繁盛しているわけではありません。

クレンリネスについては、老舗がよいお手本になります。

建物が古くなっていても、
手入れが行き届いており、清潔感があり、
そこにいるだけでも気持ちのいいものです。

毎日キチンと掃除をする、
という基本を徹底しているからこそ、
できることなのです。

長年の小さな積み重ねが、老舗を創り出しているのです。

そこには、「おもてなしの心」があるのです。

お客さまを大切にするのです。

これを忘れたお店は、老舗にはなり得ません。

では、クレンリネスを徹底させるには、
何をすればいいのでしょう。

一番大切なことは、経営者を筆頭に、
スタッフ一人ひとりがクレンリネス意識を持って、
お客さまをお迎えすることです。

スタッフには、なぜ掃除が大切なのかを
キチンと教えることから始めます。

本来の仕事ではないから
「イヤイヤ仕事」になってしまうことが多いのですが、
この意識を変えさせる必要があります。

お店が汚れていたら、お客さまはどう感じるのか。

綺麗にすることで、何が変わるのか。
などをかみ砕いて話してあげることが大切です。

また、清掃マニュアルも必要となります。

これは、
個人個人でレベルの違いがあってはならないからです。

いつも同じレベルで
清潔感が保たれていることが重要なのです。

●掃除のやり方を統一し、
●掃除道具はキチンと揃え、
●計画的に実行する。

そのためのマニュアルなのです。

お店全体を毎日隅々まで磨き上げることは、
なかなか難しいので、
特にお客さまの目につきやすい場所を
重点的にやるようにします。

1日に1度でいいところ、
1日に何度もしなければならないところ、
週に1度でいいところなど、
細かく分類しておいて、効率的に行ないましょう。

特に大切なのは、トイレ(化粧室)です。

どれだけ粋なお店、綺麗なお店
、美味しいお店であっても、
トイレが汚れていては、
お客さまの評価は最低なものとなります。

トイレがお店の顔にもなり得るのです。

見えにくいところだからといって、手を抜いては、
お客さまにお店の「格」を見抜かれてしまいます。

経営者の心まで見抜かれます。

汚れたお店に、
質の高い商品やサービスを期待することはできません。

お客さまは、そのことをよく知っています。

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