【Biz Eye】「地産地消」を目指すべき!
日本の食料自給率が40%程度になったことで、
農業や食が見直されつつあります。
このままでは、農業がダメになり、すべての「食」を
海外に依存しなければいけなくなる危険があり、
さまざまな取り組みが始まっています。
その中のひとつ「地産地消」。
地元で産するモノを地元で消費する、という考え方です。
本来、「食」というものは、
地元の気候や風土に合ったモノが、
そこで生まれ、そこで食べられるべきものです。
それが、自然なことでした。
もう一度、その基本に帰ろう、
というのが「地産地消」です。
これにより、その地域ごとの自給率を
高めていこうとしています。
同じような意味合いの言葉で
「フードマイレージ」があります。
食材の生産地から、食卓までの距離を近くすることで、
輸送に伴う環境負荷を少なくする試みです。
つまり、ガソリンの消費を減らし、
排ガスも抑制しながら、
なるべく地元に近い食材を食べようとするものです。
食料自給率アップ、
地産地消の点からも注目されています。
これらの考え方は、本来の農業を取り戻し、
できるだけ海外に頼らないようにするために、
取り組まれています。
一方、日本の「食」を
海外に売り込もうとする動きも活発化しています。
中国をはじめとするアジアに、米やりんご、みかん、
ホタテ貝、豚肉、長いもなどを輸出し始めています。
輸入品によって、厳しい状況に追い込まれている、
農業・漁業の人たちが、儲けを確保するために、
新しい活路を見い出そうとしているのです。
国内で売れないので、海外へ。
という考え方は、ビジネスとしては当然のことであり、
批判するつもりはありません。
しかし、日本の「食」全体を考えると、
何か違うのではないかと思わざるを得ません。
こんなことをしていると、
国内で食べるモノは輸入品に頼り、
国内で作っているものは、すべて海外に流れてしまう、
というような、おかしなことになってしまいます。
政府は、経済のことはすべて民間に頼っている
ようなところがありますが、
こうした問題は、政府主導で早く手を打たないと、
取り返しがつかなくなります。
商売においても、
国産を見直す時期なのではないでしょうか。