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『私の帰る場所』自分ごととして捉えるかどうか vol.594

ドキュメンタリー映画はあまり見ないのですが、毛嫌いしてもしょうがないと思い、最近では時々見るようにしています。

今回見たのは『私の帰る場所』。

ネットフリックスオリジナルの社会問題に焦点を充てたドキュメンタリーです。

日本とは桁違いにホームレスの数が多いアメリカの現状。

日本と比較をしてみて感じる部分などもありました。

アメリカ西海岸地域のホームレス問題に光を当てた痛切なドキュメンタリー。ホームShare&巣生活を送る人々の素顔に迫り、深刻化する人道的危機の現状を映し出す。
https://www.netflix.com/browse

この映画を見ての感想をまとめていきます。

良くないよねって分かっていても

ホームレス、いわゆる路上生活が楽なはずがありません。

日本においては、その生活に慣れ過ぎてしまってそこが快適だからという理由で、生活保護を受けるのを拒む方もいますが、大体の場合は居住できる場所を望むものでしょう。

夏の暑さに耐え、冬の寒さに耐え忍んで生きていくのが楽なはずありません。

私たちは言わずもがな、路上生活が苦しいことはわかっているのです。

当人からしてみれば体験もしていないのに何をわかったようなことをと言われてしまうかもしれませんが。

この状況が良くないよねってわかっていたとしても、それをなかなか改善へと導いていこうと世論が動かない限りは現状を解決していくのは到底難しいのではと感じてしまいます。

明日は我が身

しかし、そんな他人事のように感じているホームレス生活。

アメリカでは次の日会社に来たら失業なんてこともあり得るので、明日は我が身といったところでしょうか。

映画の中でも「1ヶ月給料が振り込まれなければ、俺もあなたの隣にテントを張っている」というセリフが出てきます。

妙に現実味のある言葉だなと思いました。

日本においては恵まれているのでそんなことがない、生活保護を受けられると思われがちですが、そうでもないのです。

生活保護は働く能力が欠如していると判断されたときに認定されるもの。

案外難しいものなのです。

ともすれば、この財政難、不景気において、路上生活というのは意外と自分の生きる道のどこかにあるのかもしれません。

どんな未来を望むのか

こういった問題、私たちからしてみればつい他人事として捉えてしまうかもしれませんが、実のところいま考えるように真摯に向き合わなければならないことなのかもしれません。

私たちの生きる世界の一部であることは間違いないのですから、私たちがどんな世界を望むのかを考えたときに、考えざるを得ない課題のように感じます。

でも、彼らと私たちの間には良く見えない壁があるのも事実。

向こうからすればできるだけ傷つけられないように、こちらからすればできるだけ関わらないようにする。

もしかしたら、この間のハブのような存在が必要になるのかもしれません。

そんな社会問題について考えさせられました。

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