【読みたい!図解でわかりやすいおススメ鍼灸本3冊】
ジメジメした梅雨の季節がやってきました。雨の音を聞きながら、家でゆっくり読書するにはもってこいの季節です。
「鍼灸について理解を深めたいけど、なかなかわかりやすい見つからない……」
今回は、そんなお悩みを持つ方に、図解でわかりやすい鍼灸本を紹介していきましょう。
『中医学の仕組みがわかる基礎講義』
まずは、東洋医学の根本である「中医基礎学」を講義形式で解説したのが、こちらです。
学校での授業で、抜群の人気を誇る著者の兵頭明氏(学校法人後藤学園中医学研究所所長)。中医学でなかなか理解しにくい抽象的な概念も、身近な例でどんどんわかりやすくしちゃいます。
『中医学の仕組みがわかる基礎講義』より
もともと、中医学の理論はシンプルかつシステマティックなもの。そのため、医師からも理解されやすいという特徴があります。
図版が豊富な本書は、これから中医学を学びたい人だけではなく、国家試験の東洋医学概論分野の対策にも活用できる一冊です。
『図解 よくわかる経絡治療講義』
「経絡治療をやってみたいけど、理論が難しそうで……」
経絡治療は『素問』」『霊枢』『難経』など古典を基礎として理論体系してできました。今、欧米で注目されている浅い鍼で効果を出す「日本鍼灸」の一つが、経絡治療です。ただ、どうしても理屈が難しいというイメージがあり、腰が重くなってしまいがちです。
しかし、経絡治療はもともと古典医学をシンプルにシステム化して使いやすくしたものです。原理を理解すれば、どんな疾患の患者さんが来ても「証」を立てることができ、それに応じた鍼灸治療をおのずと導き出すことができるんですね。
『図解 よくわかる経絡治療講義』より
診察から治療計画の立て方までをわかりやすく図解した本書を片手に、経絡治療の世界へ飛び出しましょう。今の治療にいきづまっている人にも、ヒントとなる一冊です!
『よくわかる長野式治療』
鍼灸治療に西洋医学の理論も取り入れたい――。そんな人におススメなのが、長野式治療です。
長野式治療は、診察は東洋医学で行いながら、その治療では、西洋医学の理論や知見をふんだんに取り入れる、というものです。言い換えれば、古典理論に加えて、解剖や生理学、病理学に根拠を置くという、東西の「いいとこ取り」をした治療法といえそうですね。
5つの処置法を駆使する長野式は「即効性」があり、かつ、初心者でも効果が出せる「再現性」があるとされています。カラーの図版と写真で、その理論から実践までを身につけられます。
『よくわかる長野式治療』より
以上、今回は「図解でわかりやすいおススメ鍼灸本3冊」をお送りしました!
どの治療法も特徴はさまざま。一度、その世界に触れてみてから、自分に合ったものを選んでもいいかもしれませんね。
(了)
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