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失敗の資産化

 みなさんこんにちは!identity academy2期生のK.Fです。今回は、先日行われたトークセッションについて取り上げていきたいと思います。早いもので、今回で第8回まできたidentity academyのnoteには、これまでのさまざまな講義内容について、メンバー達がまとめた記事が着実に増えてきました。そして第8回目の今回、株式会社RuGu代表の山中拓也様、株式会社HERPの村越亮平様、お二人にお越しいただき、第2回目のトークセッションが行われました。第1回目のトークセッションとはまた違った視点での議論が多く、私たちメンバーにはまた、多角的視点が導入されたような印象でした。第1回目のトークセッションとの比較から始め、私たちが今回のトークセッションで学んだこととは何か、タイトルにもある「失敗の資産化」とは何なのか、まとめていきたいと思います。

1. 「これまで」という視点と「これから」という視点

 冒頭にも書きましたが、今回のトークセッションはidentity academy2期生にとっては2回目のトークセッションでした。以前のidentity academy第6回講義の時に、株式会社エルテス代表取締役の菅原貴弘様、Minerva Growth Partners創業パートナー長澤啓様にお越しいただいて、最初のトークセッションが行われました。この第1回トークセッションでは、「お金」や「本能」を念頭に置いたリスクマネジメント思考を中心に議論が展開されました(詳しくはメンバーが書いたnote「先人から学ぶリスクマネジメント思考」をぜひ読んでみてください)。そこでは、菅原様のお金を稼ぎたいという自己実現欲求から起業という大きなリスクテイキングをしたお話も、キャリアを自らの手で選択したいという自己実現欲求から大手企業を退職するというリスクをテイクした長澤様のお話も、結果的には新たな活路を見出し、成功を収めている「これまで」のキャリアがお二人ともにバックにありました。それゆえ、「この時はこうするべきである」といったような断定形がお話の中では多く使われていました。つまり、すでに成功を収めているお二人がするお話というのは、リスクテイク型の意思決定の先に存在する成功体験がバックにあったわけです。
 一方で今回は、より山中様、村越様が私たち世代に年代が近いこともあり、「これまで」を話の念頭に置くのではない、自分がやりたいことをやり抜いてこの先の道を突き進む、という「これから」の軸におけるリスクマネジメント思考を中心にお話しいただきました。第1回トークセッションのお二人よりも年齢が若く、山中様や村越様はこれから成功していくために努力を続けているお二人です。世代的に私たちにとっては近しいこともあり、お二人のお話の多くにおいて自分と重ねられました。お二人は、「これから」どうしていきたいのか、何を重要視して突き進みたいのか、といったフィロソフィーを私たちに伝えていただきました。そのため、私たちに対してこうする「べきだ」といったような断定形の少ない話し方がとても印象的でした。
 第1回のトークセッションでは、成功を収めた大先輩たちからの、確立された一つ一つの生き方を、第2回トークセッションでは、数々の困難に立ち向かいながら成功を目指す大先輩からの、これからの人生を生きるための具体的なメンタルの持ちようを、それぞれ違った視点から学んだ私たちidentity academy2期生は皆、今後のキャリアにおける判断、リスクマネジメントという部分での自信を少しずつつけられているような感覚があるはずです。identity academyが始まって約1ヶ月が経ちましたが、そんな小さな自信がついてきたのは、私たちにとっては大きな成長だと捉えています。

2. 後悔という普遍的心情

 さて、今回お話をしていただいた山中様、そして村越様のお話に少しずつ踏み込んでいきたいと思います。今回のトークセッションの質疑応答では、前回のトークセッションと同様、なぜ「そのような」決断、リスクテイキングをしたのかという質問が飛び交っていましたが、それだけでなく、メンタル面に関する質問も比較的多かったことが印象的でした。これは、1. 「これまで」という視点と「これから」という視点 にも書きましたが、今回登壇していただいた山中様と村越様の年齢が私たちプラス10歳くらいということで、心的距離が比較的近いように感じやすかったからなのかもしれません。
それはさておき、いったい私たちがお二人のお話から何を学んだのかに話を戻します。そもそも、私たちの人生というのは選択、決断の繰り返しで構成されています。「お昼ごはんは何にしようか」という日常的な決断から、「大学の進路はどうしようか」という少し大きめな決断まで、大小含め私たちは常に何かを選択し、何かを捨てるという決断を必然的に迫られて生きています。人生が取捨選択の累積により構成されていくことは、多くの人が事実として認識していますし、僕自身もそのことは常に頭の中で意識はしています。しかし、難しいのはその決断に確固たる自信を持てるかどうかということです。人は多く後悔という心情を抱くことがあります。「あの時ああすればよかった、」あるいは「こっちの選択肢を選んでおけばよかった」といったような後悔が一般的でしょうか。そして、不幸なことに後悔という心情を抱いてしまうと、必然的に人生が豊かではなくなってしまうのでとても厄介な心情なわけです。たしかに、生物学的に後悔は反省につながる必要な要素だったのかもしれませんが、後悔と反省は異なりますし、後悔というのはやはり避けたいものです。うまくいかない時に、過去を振り返って解決策を模索して先を見据えるのは反省であり、過去を見て何も前に進まずにネガティブに停滞し続けるつらい状態こそが後悔です。この「後悔」という厄介で、普遍的な感情をいかにマネジメントするのか、あるいはそもそも如何にしてこの感情を持たないのか、山中様、村越様のお話から、ある種兆しが見えてきました。それが、今回のメインテーマ、「失敗の資産化」というわけです。

3. 失敗の資産化-メンタルとの向き合い方

 さぁついに、このセクションを読むことで、失敗を恐れず、後悔というネガティブな感情をマネジメントできるようになるでしょう。少なくとも私は、山中様、村越様のお話を聞いて、その自信がつきました。挑戦をし続け、その中で数々の困難にぶつかっては乗り越えてきたお二人のリアルでライブなお話から、そのメンタルについて記述していきたいと思います。
 先に述べたように、人は後悔をすることが多い生物です。しかし、皮肉にも人生というのは取捨選択の連続ゆえ、最悪の場合、後悔の連続になりかねないという構造が内在しているわけです。そこで、お二人のお話を聞いた上で、「後悔」という難題に対抗する大きな要素が導き出されました。
 それは、失敗を活かそうとする感覚です。それを、山中様の言葉を借りるならば、「失敗の資産化」という表現でまとめたいと思います。
 失敗を恐れ、そして事後後悔をし続けることは精神的にやはり悪でしょう。失敗に落ち込んでいる期間、その期間でどんどん犯した失敗は悪化していくだけです。つまり、失敗というのは挑戦にはつきものであり、失敗を返すためにはアクションを自ら起こすしかないということです。この部分に多くの人は気づけていないのではないでしょうか。後悔して落ち込んでいる時間がいかに無駄であるか、お二人のお話を聞いて強く認識しました。とはいえ、失敗自体は恐れてしまうと思います。それならば、失敗から学べば良いのです。まずは失敗し、そこから解決策を創出してそれをルール化します。そしてその流れを仕組み化することに努めれば、「失敗に気をつけよう」といったような発言は出なくなるはずです。山中様の話では、このルール化と仕組み化が自動化されることが理想の形態だそうです。
 また、失敗、失敗と言っても、人によって成功の形は違うはずです。村越様もこの点に言及されており、人によって成功の定義が異なるため、何を持って失敗なのかは極めて曖昧な命題なのです。この真偽の追及しきれない失敗というフィールドにいつまでもねちねちいるのはコスパが悪いのです。解決策を創出することに注力し、ポジティブな未来を自らのアクションで作っていこうとするメンタルの方が遥かに善なるマインドです。また同時に、成功の定義が人によって異なるならば、自分がやりたいことを追求する方がどんな選択肢よりも輝いているのではないでしょうか。事実、皆が恐れる困難も、村越様は、自分がやりたいことをやっていたために、どんな困難も何とか乗り越えられた、とおっしゃっていました。
 全ては自分がやりたいことを追求すること、あるいはそもそも自分がやりたいことをまずは見つけるところから始めてみる価値がありそうです。取捨選択という決断の累積である人生を豊かにしていくためには、失敗を恐れたり、後悔を抱き続けたりするようなメンタルではなく、自分のやりたいことを、野心を持って追求するメンタルを持ち続けることが大事であると、今回のトークセッションを通じて私たちは学びました。

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