教室でGIGA端末を子供達に渡すとき

いよいよ,子供達に端末を配る時がやってきた。「なんで,一人一人に端末が配られるの?」という話を子供達の前で行いながら,メッセージをつたえたのだが・・・

これまで,「GIGAスクールがはじまって気づく事」の 1 2 3 4 までを連載してきた。いざ配る前のいろんな微調整については,また今度書くとして,今回は,教室で子供達にGIGA端末を配るときに,どんな話をするかについて,詳しく述べる。用意したプレゼンに沿って紹介する。

いよいよ,"自分専用のタブレット端末”が使えるようになります

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子供達のはやる気持ちを抑えつつ,このタイトル画面からスタート。自分の机の上にすでに端末があるので,上の空だったかも知れない~。反省。つづいて,こちらのスライド

なぜ,1人1台の専用タブレットを(貸して)もらえるのか

まあ,この話でスタートすると,大抵は押しつけがましくなってしまうことは想定しつつ,このことを知っているかどうかは大事だと思うので,話を続けた。(貸して)もらえるという根本も大事。

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実はこの4つの文は,現学習指導要領のポイントとなる,『主体的・対話的で深 い学びの視点からの授業改善や、言語能力、情報活用能力育成』という部分を子供の立場で説明したモノである。

世界の中の比較で日本がどんな位置にいるのかな

言わずと知れた,PISA調査の補助質問の子供達のICT利用状況についてのはなしをグラフを用いながら説明。

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 コンピュータを使って学習ソフトや学習サイトを利用することについては・・・・「日本はどこにいる?」と画面の中で探させる。「あっ,一番下だ」「それって上からの順ですか?」など,気づいたことをしゃべりはじめる。

じゃ次はどうかな?・・・

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「あらーまただ。一番下だ。」勉強でインターネットをまだまだ使ってないんだね。今の状態ではまだまだ足りないって言うことだね。

ちょっと落ち込んできたので,次のスライド。今度はあえて,タイトルを隠している。先にグラフに注目させると,「おー,日本一位だ!」「そうだね」といいながら,目隠しをとると,・・・・・「えーっ」「あはははっ」「やっぱりな」などと,笑いが起きる。

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「一人用ゲームで遊ぶ」だったの?あまり深くコメントせず,次のスライドに。

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今度も目隠しをしている。「これも一位だよ」「なんだろね」ちょっとわくわくしている感じもするが・・・

正解は,・・ネット上でチャットをする ・・・「チャットというのは,LINEとかでメッセージを送り合うことだよ。」さっきよりもどっと笑いが起きた。

ここまでを見せておいて,一番はじめのスライド「なぜ,1人1台の専用タブレットを(貸して)もらえるのか」をもう一度考えてみてと促す。そして,教師としての思い「こんな小学生になってほしい」を示しながら,説明。

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さらに,狭い机の上でタブレット端末を使うときに,どのようなことに気をつけるかということについて,第3者的に見てもらう映像を用意

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流暢に使うイメージを

子供にとっては難しい言葉だが,「りゅうちょうに・・・」といった瞬間に辞書引きが始まったのには驚いた。なかなかやるな~。そして,某附属小学校の子供達がタブレット上でスラスラと情報操作している動画や,キーボードを息を吸うごとくさらさらと打っている前任校の子供達の様子と,キーボー島初段の子供達の映像(3年生だよ~)を見せると,驚きと羨望の声が。

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そして,なぜキーボード入力スキルが大事なのかと言うことについて,これまでの私の経験を述べて,文字入力の練習にがんばってほしい旨を伝えた。実際の所,これまでの勤務校では,とにかく関わった子供達に文字入力をかなりがんばらせてきた。ありがたいことに,彼らが大学生になった頃に,「文字入力で困ったことはなかった。他の子が苦労しているのを見て,ビックリした。他の学校でも当たり前にやってたと思っていたら,そうでなかった」など,感謝(たぶん)の声をよく聞く。

 ましてや,入試等がCBT化してくることを考えると,文字入力でつまずかせたくはないと思う。

かくして開封の儀はおわった

とてもじゃないが,そんな厳かなものではない。ここで述べたような話でスタートしてしまった。(笑)スライドが必要な方は,こちら 期間限定でダウンロード可です。(国研2018年調査補足資料(生徒の学校・学校外におけるICT利用)からグラフを引用しています)



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