GIGAスクールがはじまって気づく事 その4

その3では,授業中の利用法などについて説明した。その4では,GIGA端末が配付された学校で起こることについてさらに深く掘り下げる。

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遠足や修学旅行とGIGA端末

 5ヶ月遅れの修学旅行を引率してきた。職業柄,様々な施設での他の小学校の子ども達の様子も気になるものだ。ある学校は全員がタブレットを持ってきていた。デジカメ代わりだろうと思うが,GIGAがはじまると,見学場所などでは多くの子ども達がタブレットを持って,動物や水槽をバシバシ撮っていくだろう。まあ経験的には,それらの映像をほとんど見返すことはないが,そういう経験も子ども達の経験として一通り必要なのだろう。大人だって,それはそれは何枚もスマホに同じような写真をいっぱい撮っているし,ほんとにそれを見返すのかと他人ながら気になるものだ。
 と同時に,見せられる方も,それほど興味を持ってみるのかなと。まあ大人だから,「へぇ」「きれい」とかとりあえず合図地を打ちながら見るのだろうけど。まあそれはいいとして,子ども達にメディアを持たせるときの次のステップとして,「枚数の制限」「場所の指定」「撮る写真の特性指定」など,一言添えて撮影させることが大事であると,何度か経験させた教師は考えているはずだ。それをしないと,まあ同じような写真をいっぱいとって,保存するストレージを無駄に消費する。

量感の醸成

 修学旅行や遠足では,レンズ付きフィルム(いわゆる「写るんです」のような27枚撮りフィルム)を持たせる場合もあるが,枚数の量感がなかなか育ってない。初日の午前中で全部使い切ってしまったので,新しく買おうにも,ほとんどの施設に売ってないということが起こる。量感と言えば,デジカメのバッテリーもそうである。どのくらいの撮影ペースで,どのくらいの再生時間で,どのくらい持つのかという量感は,かなり使い込まないと,ことばでは伝えきれない。事実,子ども達は結構電源入れっぱなしであちこち動いている。自分で充電し,自分でずっと使い,バッテリ警告がどのくらいのタイミングで出るのかという量感が,これから大事ではないかと思うわけだ。

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 これはデジカメの話であるが,GIGA端末も,同じである。教室で教師の責任で充電しておくことが,量感の習得にとって,はたしてよいのかということも思ったりする。GIGA端末は,メディアに対する責任を子ども達に少し移譲することだと考えると,充電も含めて,子どもたち自身に機器をいつでも使える状態に準備させることも大事になってくるだろう

(その5もあるよ)



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