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9月3日 にいがたヘルスケアアカデミー2022中間発表会Vol.1 開催報告

9月3日に「にいがたのヘルスケア課題追求コース」の中間発表会をオフライン&オンラインのハイブリット形式で開催しました!

本発表会では、アカデミー生が私が解決したい(新潟の)ヘルスケア課題をテーマに、ロジカルシンキングや環境分析、リサーチスキルなど、これまで学んだ内容を活かして、アカデミー生の皆様が考える新潟のヘルスケア課題と、その解決策案などを発表していただきました。
その様子を全2回に分けてご紹介いたします。

新潟大学歯学部総合病院併設のコワーキングスペースI-DeAを会場に開催いたしました。

Vol.1の本記事では、中間発表の全体的な様子と、アドバイザーの先生方からいただいた貴重なフィードバックの内容をお伝えしていきます!


この中間発表会の目的は、今までの講義で学んだ内容を活かして、アカデミー生の考えやアイデア・プランなどを発表し、アドバイザーの方や、他のアカデミー生からのフィードバックをいただくことで、来年1月の最終発表に向けて新たな学びや気づきを得ていただきたいと考え、開催いたしました。

今回の発表を基に、2022年度のにいがたヘルスケアアカデミーの目標である「課題解決のためのプランを立てることができる」という内容に向かって、さらなるブラッシュアップに取り組んでいただきたいと思います。 

冒頭、運営会社である株式会社BSNアイネットの伴内から、アカデミー生に向けて「本日はご自身が解決したいヘルスケア課題とその解決策の立案について発表する中間発表会です。皆様一人一人が貴重な経験を積める機会だと思います。思いっきりご発表頂ければと思います。」といったメッセージが送られ、中間発表会が始まりました。

■グループ発表
まずは5グループ5名ほどに分かれて発表を行いました。
アカデミー生の発表が終わった後には、アカデミー生の交流を図り、今後に活かしていただくために、アカデミー生間でのフィードバックを行っていただきました。
皆さんかなり緊張しながらの発表となりましたが、他のアカデミー生からのフィードバックを聞いて多くの気づきを得ていらっしゃるようでした。
発表を聞いてのご自身の感想や、作成した資料がよりよくなるようなアドバイスなど、アカデミー生間で多くのコミュニケーションを図っていただけました!

 ■全体発表
全体発表は各グループから推薦された5名の方に行っていただきました!
次回のnote記事にて5名の方のインタビューをご紹介いたします。お楽しみに!

 最後に、講評としてアドバイザーの先生から貴重なお話をいただきましたので、ご紹介いたします。

■浦野 正美 氏

長野県松本市出身。1982年新潟大学医学部卒業後、新潟大学耳鼻咽喉科学教室に入室。近隣県で臨床医として勤務後、1991年新潟大学医学部耳鼻咽喉科学教室の文部教官(助手、非常勤講師)として勤務。1994年医学博士号取得後、1995年より新潟県立中央病院耳鼻咽喉科医長、1999年済生会新潟第二病院の耳鼻咽喉科部長を経て、2002年浦野耳鼻咽喉科医院を開設。2009年より新潟市医師会の役員として従事し、2020年 会長に就任。

皆様お疲れさまでした。中間発表でまだこれからだと思いますが、今後に期待を持てる内容だと思いました。
今年度の受講生の皆様は、現場に根を下ろして活動していらっしゃることが非常に重要と思います。いろんなことを日常業務の中で感じておられると思いますが、それを具体的にどうやって市民に伝えたり、政策に活かすかという手法を、これまでの講義を通して体系的に学べたのではないかと思います。
このアカデミーを通じて、様々や理論や研究手法を使って分析して、自分が漠然と考えていたことが「実はこうだったんだ」ということを実証して、それをデータとして残して、行政の上の方や市民に還元していくという試みが、新潟県の今後の医療活動の中で非常に重要になるのではないかと思っています。
こういったフィールドの広い活動がだんだん実って、現場の声がどんどん上に上がるような活動に繋げていけるといいなと思います。
次の最終発表会に期待していますので、ぜひよろしくお願いします。お疲れ様でした。

■成田 太一氏

新潟市出身。大学卒業後、新潟市役所で保健師として地区担当や精神保健福祉を担当。その後、信州大学医学部保健学科で助手として勤務し、2012年より新潟大学医学部保健学科で主に保健師教育や研究に従事。
新潟大学大学院保健学研究科にて博士(保健学)取得。専門分野は公衆衛生看護学で、特に地域精神保健や保健師の活動方法・評価に関する研究を行なっている。

アドバイザーの話をお受けした時に、事務局の方や県の方から「非常に熱い皆さんが参加されています」というお話を伺いましたが、本当に熱い想いを持った方が、日ごろの中で感じられている課題に対して丁寧に分析されており、今日の発表は非常に興味深く聞かせていただきました。皆さんの発表の中で、今後の最終発表に向けて簡単にコメントさせていただきます。 
1点目は、発表の中に裏付けとなるデータを示されていると非常に説得力がありますし、それが本当に取り組むべき課題だという所が伝わってくるので、ぜひ見直していただきたいと思います。また、細かいところですが、データがあった場合にはどこからの出典なのかも非常に重要です。
2点目は、その課題がどういった関連で生じているのかの分析がきちんとできないと、その後の対策・評価に上手く繋がっていかないので、課題を取り巻く因果関係の整理も丁寧にしていただけるといいと思いました。
3点目は、解決策を考える時には活用できる多くの理論も用いてみてください。例えば、健康の無関心層であれはナッジ理論が非常に有効というエビデンスも出ていますし、ヘルスビリーフモデルとか、理論も活用しながら解決策を考えていただくと別の視点が出てくるのではと感じます。
4点目は、対策を評価するためには何が指標となるのか、対策のアウトカムは何か、そのあたりも踏まえて最終発表に向けて取り組んでいただけるといいと思いました。
本日は大変ありがとうございました。

小平 寛岳氏

長野県出身。大学卒業後、大手医療法人グループの総合病院に理学療法士として入職。その後、整形外科クリニック・訪問看護ステーションでの勤務を通して、医療・介護領域の業務を幅広く経験。さらに広範な視点から医療・ヘルスケア領域の課題解決に向き合いたいと考え、株式会社メプラジャパンにてヘルステック領域の新規事業創出・海外展開支援に従事。現在はハイズ株式会社にて、医療経営を中心としたコンサルティング業務、人材育成に尽力している。

本日は素晴らしい発表をありがとうございました。本日の会を通して、大きく3点感じたことがあるので、お話しします。
1点目は、ご自身の課題を自分の行動まで落とし込んでいただきたいということです。問題の捉え方・向き合い方によっては、課題解決にむけて「自分が何かする」のではなく、「こうなったらいいよね」という一般論で終わってしまう可能性があります。「自分が何をするのか、したいのか」という視点でもう一度捉え直していただくと、課題に対する解像度がより上がると思います。
2点目は、問題解決のプロセスを往復していただきたいということです。皆さんの多くはアカデミー応募時に設定した課題を解決策に繋げているというのが現状だと思いますが、問題解決の際には課題自体や分解の軸を捉え直したりするなどの問題定義と問題解決のためのアクションを行っては戻ってという往復が必要となることが多いです。最初に決めた課題を絶対やらなければいけないわけではないので、その手前に戻ることを惜しまず、ぜひ問題解決のプロセスを行き来しながら考え、行動していただければ良いのではないかと考えています。
3点目は、フォーカスするポイントを絞っていただきたいということです。多くの場合、リソースは有限です。皆さんの挙げられた課題・原因の中で、どこにフォーカスするのかを理由をもって、ご自身の言葉で説明できるようにしていただければと思います。
本日はありがとうございました!


にいがたヘルスケアアカデミー2022で初めてのオフライン・オンラインのハイブリッドイベントでしたが、会場でご参加いただいたアカデミー生の方は和気藹々とお話されていて、オフラインで開催するとまた違った楽しさを味わっていただけたように思います。 オンラインで参加された方も、スムーズに発表やコメントしていただき、とても盛り上がりました。滞りなく開催が出来、事務局として大変良い経験になりました。ご参加いただいた皆様、まことにありがとうございました。

アカデミー生の皆さんはアドバイザーの先生からの的確なアドバイスをいただいたことで、最終発表へ向けてやるべきことが見えてきたのではないでしょうか。
講義は後4回ありますので、講義を受けながらさらなるブラッシュアップを図っていただきたいと思います。 

次回のVol.2もお楽しみに!

にいがたヘルスケアアカデミー
主催:新潟県 
運営:ヘルスケアアカデミー運営事務局(株式会社BSNアイネット)

Twitter:アカデミーの活動や関連情報、新潟のヘルスケア情報や潜在的な課題などを発信しています。


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