マーケティング経験を活かした国際協力との関わり方
当社の公式インスタグラムで展開している社員紹介「IC Netに集う人たち」では紹介しきれなかった内容をnoteでお届けします。今回は、これまでのマーケティング経験を活かして当社で水産プロジェクトに携わる、開発コンサルタントの芦田が、国際協力に関心を持ったきっかけやキャリアについてお伝えします。
国際協力への関心
大学、大学院と経営学を専攻していたのですが、国際協力に関心を持つきっかけとなったのは、大学院時代に研究したソーシャルビジネス、そしてバックパッカーで旅したバングラデシュでのストリートチルドレンと呼ばれる子どもたちとの出会いでした。1か月ほどのバングラデシュ滞在期間中、学校へ通えず青空教室で学んでいる子どもたちと交流をしながら、この子たちが支援を受けられるのは小学生までだと知り、こうした社会の仕組みを改善できる人になりたいという想いを強くしました。そこからは、夏休みなどを利用して大学院在学中に、約40ヶ国の国を訪れて世界を見て回りました。
これまでのキャリア
アイ・シー・ネットに入社するまでに、様々な場で経験を培ってきました。まず大学院卒業後は、大手通信販売会社へ入社しました。将来的に国際協力の現場で働きたいと思っていたので、ソーシャル事業を展開していること、ビジネス経験を積めることが入社の決め手でした。大学・大学院で学んだ経営学を活かして、いくつかの担当業務を経た後、管理職として複数のプロジェクトの新規立ち上げ、事業運営を担当しました。また会社の事業の一環として、インドでのオーガニックコットン推進を目的とした一般財団法人の設立についても業務執行理事として関わりました。とてもやりがいのある仕事でしたが、国際協力に携わっていくうえで、途上国の現場を学ぶため退職を決意。その第一ステップとして、JICA海外協力隊へ参加することにしました。
協力隊では、マーケティング隊員としてバヌアツへ2年間派遣されました。現地では、鮮魚マーケットの支援をしていたのですが、人力でできることには限界があり、ここにITが入ることで、より効果的な仕組みを作ることができ、現地の人々の生活を豊かにすることに繋がるのではないかと考えていました。そのため、帰国後はITを学ぶために大学院へ入り直し、ICT技術を活用した途上国開発の研究を行いました。
アイ・シー・ネットとの出会い
2つ目の大学院を卒業後アイ・シー・ネットに入社したのですが、アイ・シー・ネットとの出会いはバヌアツで協力隊をしていたときでした。当時、配属先が水産局だったのですが、アイ・シー・ネットが同国でJICAの技術協力プロジェクトを実施していたことから、プロジェクトメンバーの方々との交流が始まりました。アイ・シー・ネットには水産を専門とする人たちの集まりである水産チームがあり、そのチームと帰国後も交流が続きました。その縁からいくつかの案件に参加させてもらい、開発コンサルタントの仕事に関心が高まり、入社に至りました。
現在の仕事と目指すキャリア
現在は、流通・マーケティングを専門に、水産チームの一員としてモザンビークのバリューチェンプロジェクト、カリブ海の資源管理のプロジェクトに従事しています。
入社までの経験に加え、開発コンサルタントとしての経験を積むことで、より幅広い分野への関心を持つようになりました。マーケティングとバリューチェーンが専門ですが、今後は一次産業で農業プロジェクトにも挑戦してみたいです。また、大学院で学んだITやICTの分野にも関心が高いので、こちらも広く挑戦していきたいと考えています。例えば一見ITとはかけ離れていそうな水産プロジェクトでも、漁獲統計データはタブレットで行っていたり、沖合に漁獲装置を入れるにはGPSが必要だったりなど、他にもITを取り入れることで改善できる要素は十分にあると思っています。マーケティングやITは水産だけでなく例えば保健、教育など分野横断的に様々な案件で必要とされる技術です。そういう意味でも、これまでの経験を活かしつつ、開発コンサルタントとしてマーケティングやITの専門性を磨きつつ分野を問わず幅広くチャレンジをしていきたいと思います。