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遊園地を楽しみたい人生だった。

最近になって、閉所恐怖症が変わった進化をはじめた。
とは言っても、致命的なほどに日常生活を侵害しているわけではない。
耐えようと思えば耐えれるレベルのことではあるけれど、
ちりも積もれば山となり、若干のストレスと化しているので、
これ以上の悪化は避けたい。

そもそも、恐怖症とはなんなのか。

以下、wikipediaより抜粋
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恐怖症 とは、特定のある一つのものに対して、 
心理学 的および 生理学 的に異常な 恐怖 を感じる症状である 。
恐怖症患者は、日常生活において恐怖の対象を避ける工夫をしてすごしている。恐怖の対象に遭遇したとき、恐怖心や不安感の程度によって、不快感やめまい、吐き気といった症状を催すが、極端な場合にはパニック発作をきたすこともありうる。
これらの恐怖症は、子供の頃の無知から感じる恐怖や、偶然に経験した恐怖体験がきっかけとなって出現する。生活において、大きな障害とならない限りは個人の個性として尊重すべき弱点であり、放置しておくうちに次第に軽減したり、克服経験によって解消されることが多い。
生活の支障となり、本人が治療を所望する場合は行動療法が用いられる。単一恐怖のうち、恐怖の対象を容易に作り出せるもの(高所、暗所などの場所由来のものや特定の動植物など)については、患者をその状況の中に長時間おいて恐怖に慣れさせることによってある程度改善可能とされる。
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恐怖症と聞いて一般的に馴染みがあるのは
高所恐怖症、集合体恐怖症、対人恐怖症あたりだろうか。

こういった恐怖症の悲しいところって、
当事者にしか辛さが分からないという点。
目に見えて、症状が出ればまだ周りにも分かってもらえる
だろうけれど、自分の感覚を相手に伝えるのはとても難しい。
人によって、恐怖の度合いや、症状のレベルも異なるから
同じ恐怖症だからといって、分かり合えるわけでもない。

閉所恐怖症(乗り物恐怖症)

私の症状は、めまいや吐き気といった分かりやすいものではなく、
感覚的なものなので言語にするのが困難だ。

無理やり何かに例えるならば
ブランコやジェットコースター、エレベーター、飛行機等に
乗ったときに感じる浮遊感と、
ビックリした時におこる心臓がつぶされような感覚が同時にくる。

そして私はその感覚がピークになった時に死を感じるし、
その感覚に襲われるくらいなら死んで楽になりたいとも思う。
普段この感覚に襲われたときは、なるべく他の事で気をそらすか、
体を動かして乗り物の揺れや、浮遊感をごまかすかして、
その場を凌いでいる。

この症状がでる時の条件は、
車、電車、バイク、エレベーター、etc…
こういった乗り物にのる時に上記の感覚に襲われる。
発症当時(11.12歳)は日常生活を送るのが困難なレベルだったので、
メンタルクリニックで閉所恐怖症と診断してもらい、
精神安定剤を処方してもらった。
療養方法は単純で徐々に乗り物にのる時間と距離を増やすことで、
少しずつ改善していった。
私の場合、スピードを感じる風の音や、電車の走行音からも、
恐怖を感じた為、イヤホンで外界の音を遮断することで、
多少は症状を抑えることができたのが大きい。

では、今はどうなっているのか。
通勤で問題なく電車には乗ることができているし、
友達との旅行ではスキーのリフトとか、ターザンロープ、
ジェットコースタにも(騙されて)挑戦したりもした。
そのたびに死ぬって感じたけど、
結局死なずに生きてはいる。
後から思えばいい経験だったって確かに思えるけど、
その時には死ぬほど怖い思いをしているので、
結局克服はできていない。

最近悪化していると感じるのは、
音に関して敏感になったような気がするから。(特に疲れている時)
先にも述べたように、私は速さを感じる音が苦手で、
そこから不安を感じて、心臓を掴まれる感覚に陥る。
電車が加速していくときにサイレンのように音が大きく
なっていくのが恐ろしく怖い。
その感覚が、電車に限らず動画視聴中にも感じるようになってしまった。
というのも、最近はもっぱら〇倍速で、YOUTUBEやNetflixの
動画を見るようになったわけだが、
たまに音声が早すぎて聞き取れないときがある。
その時に耳をこらして言葉を聞き取ろうとすると、
一瞬だけ、心臓をつかまれる感覚に襲われる。

一瞬なので、閉塞感が続く乗り物に比べれば
恐怖感はほぼ無いし、死ぬという感覚もない。
怖いと感じたら、イヤホンを外すか、動画をとめればいいから対応も簡単。
けれど、これがなかなかにストレスなのだ。
一瞬なったと思ったら、また一瞬といった感じで
小刻みにその感覚に陥り、まったくもって動画の内容に集中できない。
等倍速で視聴すれば何の問題もないのだけれど…
もう体が倍速の視聴になれてしまったので、
展開の遅さで集中力が切れてしまう。

ただ、こうして考えると、
私の恐怖症は閉所とは全く関係ないところに原因がありそうだ。

今となっては、はっきりとした原因はわからないが、
思うに、私の閉所恐怖症の原因はMRIだと思う。

幼少期、原因不明の腹痛に襲われるようになり
色んな病院で診察してもらうも、なかなか治らず。
ある時、就寝中に痛みで起きてしまうくらいの激痛が走り
あえなく救急車のお世話になり、そのまま入院。
その時に原因を調査するべくMRIで検査されたわけだが、
元より絶叫系アトラクションが苦手だった私は
MRIに入れられるや否や半べそをかいていた。
外の状況が何も分からないなか、
うぉんうぉんとした機械音が鳴り響く閉鎖空間は
当時の私にとって、とても怖い空間だった。

その後、原因がわかりそのまま手術。
無事退院の運びとなったわけだが、
その帰宅に向かう車中で異変を感じる。

何だか車のなかが落ち着かないのだ。
今迄、電車や車での外出が好きだった私が一変
退院したその日から、浮遊感と不快感に襲われるようになってしまった。

と、分かる範囲で私の恐怖症に関して説明してみたが、
イマイチこの恐怖感は伝わらないと思う。
だから友人達も大丈夫だよ、ほら死ななかったと言って、
絶叫アトラクションに乗せたがるのだ。
現に私は失神、嘔吐等、乗車後に目に見える症状をださないし、
怖いのは乗っている時だから、何なら乗った後はいい経験をしたとすら思えるし、冗談も交えながら笑って会話もできる。
でももう一度乗るかと言われれば絶対に乗りたくはない…

結局、その人の感覚とか経験って、
当事者でないと真に理解することはできないし、
私だって恐怖症を患っているものの、
東京タワーのガラス張りの床ではジャンプができるから
高所恐怖症の人の気持ちも、感覚も分からない。

知人で私と同様に閉所恐怖症になった人がいたが、
その人は今では克服して、絶叫アトラクションにも乗れるらしい。
その人と私とでは、恐らく症状が違ったのかもしれないけど、
いつか私も、TDLとかUSJを心置きなく楽しめる日がくるといいな…

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