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【エッセイ】ほんの少しの『いつも』の何か

5月14日は母の日でした。
ウチは実母も義母も健在ですが、どちらも近くには住んでいないのでプレゼントを送りました。
直接は会えずとも、気持ちを伝えられたかと思うと嬉しいものです。

そして私自身も子供達にとっては母親。
ありがたいことにお花をいただきました。

買い物に行く用事があったので家族で出掛けましたが、その先々で色々と催し物をやっていました。
そこで花を見た娘が買いたいと言い、お花屋さんで買ってくれたそうです。

ちょっと組み合わせが仏花のようだったので、もしかしたら手に取る花のコーナーを間違えたのかもしれません笑。
しかし、何度も何度も『気に入った?お花、いい匂いでしょ?』と聞いてくる娘は微笑ましかったですし、プレゼントして喜んでもらう、感謝を伝えるため・喜んでもらうためにプレゼントを贈るという大切なことを体験したんだなと思うと、その成長も嬉しかったです。

その時、息子はどうしていたかというと、周りのお店に目を奪われてフラフラし、完全に花束を渡すタイミングからは出遅れていましたが笑、
その日、頭痛と目眩で苦しんでいた私を見て「大丈夫?」と心配くれたり、頭を撫でたりしてくれました。彼は普段からそういうところがあり、母の日だからと特別にやったわけではなく、彼の優しさからの行動だということが分かったので、これまた嬉しい出来事の一つでした。

そんな彼らの為に私は、晩御飯に彼らの大好物のハンバーグを作りました。
私が作るハンバーグはいつも健康・栄養素の為に豆腐入り。しかしその晩は豆腐なしの肉肉しい特大ハンバーグにしました。
お皿を見た時の「わぁ〜」という歓声と、いつもより大きな声の「いただきます」が分かりやすく喜びの声を現していて、思わず笑みがこぼれてしまいました。


日常と非日常。
『いつも』と違う何か。

お花のある・なし
気持ちのある・なし
言葉のある・なし
行動のある・なし
豆腐のある・なし

ほんの少し何かが変わるだけで、嬉しくなったり、心が温かくなったりする。

旅行に行ったり、高級ホテルに泊まったり、カーネーションやバラの花束をもらったりなんてしなくてもいい。

ほんの少し 相手のことを考えるだけ
ほんの少し 相手への気持ちを持つだけ
ほんの少し 言葉をかけるだけ
ほんの少し 相手に触れるだけ
ほんの少し 『いつも』の何かを変えるだけ

それだけで何かが変わる。

自分が良い方向に変われば、相手も良い方向に変わることもある

何がきっかけになるかは分からない。
自分が周りのもの・ことに反応できるだけのセンサーを持っていて、
それを機能させるだけの心の余裕があれば
いつでも人は幸せを感じられるのかもしれない

常に幸せだと感じられたら最高だなとも思うけれど
そうでない時もあるから幸せのありがたみが分かるというものでもある

今、幸せだと感じられていないなら
少し頑張りすぎて、疲れすぎて心の余裕がないのかもしれない
それに気付けたら、あとは自分の何かをほんの少し、本当にほんの少しだけ、変えてみると良いのかもしれない
そこからさらに自分の何かが良い方向に変わり、
周りの何かも良い方向に変わり、
喜びや幸せにセンサーが反応するかもしれない

大きな何かを変えなくても幸せはそこにあるかもしれない

辛い時には苦しさばかりが心と体を支配してしまうけれど
それも幸せを感じる為には必要なものなのかもしれない
いつかはその辛さが終わり、良い方向に向かうと信じ、
ほんの少し、ほんの少しだけ『いつも』の何かをプラスに変えてみよう

歯車は、きっと回り始める

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