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齋藤孝「20歳の自分に教えたい日本国憲法の教室」

・本書は、教育学、身体論、コミュニケーション論を専門とする大学教授の著者が、政治や宗教、戦争、人間関係など、一生を終えるまで人生に関わり、生きる方向性を示す「羅針盤」の役目を果たす「憲法」について、著者なりに噛み砕いた解説をまとめた1冊。

・憲法とは、簡単に言えば「国のあり方を定め、それを動かしていくための根本のルール」である。
・世界で最初の憲法は、1215年にイギリスによってつくられた。
・イギリス憲法は、当時のイギリスの王による、独断的な政治に反抗する貴族たちが、不当な逮捕や拘禁、課税などを制限するために、王に文書への署名を求めたことが、世界で最初の憲法の出発点ともなった。
・このように、憲法によって公権力を制限し、人権を守ろうとする原理を「立憲主義」と言う。
・立憲主義は、憲法において最も大事なもので、その根本をなす概念でもある。建物で言えば、基礎(グランドデザイン)に当てはまると著者は考える。

・憲法は、他の法律の最上位にありながらも、同時にそれらを土台から支える役目も果たしている。もしも憲法がなかったら、様々な法律の根拠が失われてしまい、その結果、社会はまるで床と天井が崩れ落ちた廃墟のようになってしまうと著者は考える。
・憲法は国民の基本的人権や自由を守るためのもの。その守りが失われた社会は、弱肉強食の非常に危険な状態におちいる。つまり、強い者が弱いものを食い散らかす状態になるのだ。
・戦争や未知のウイルスによる感染症、大規模な自然災害などが起こったとき、人権が守られていないと、強い者だけが生き残り、弱い者が切り捨てられていくことになってしまう。それを何とかできないだろうかと人々が考え、少しずつ積み重ねてきたものが憲法である。
※現在の日本の憲法である「日本国憲法」がどのようにしてできあがったのかについての詳細は、本書をお読みください。

・本書は、「憲法とは一体何か」「日本国憲法はどうやって生まれたのか」「いざ、日本国憲法の前文を読んでみよう」「『象徴としての天皇』って何だろう」「『第九条』のはなし」など合計7章で構成されており、
◇憲法と法律の違い
◇日本国憲法をめぐって行われた議論
◇「天皇」から「国民」へ主権が移った理由
◇憲法第九条が重要視される理由
◇国の財政はどのように決まるのか?
など、難しいイメージを持つ「憲法」について、著者がやさしくわかりやすく解説した内容となっている。

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