人間を動かすのは情熱だけ

画像1 先日行った、高知県の桂浜にある坂本龍馬記念館に行って感じたこと。本文は本文だけ、写真は写真だけで独立した流れになっています。 ツイートの写真は私の歴史アカウントで呟いたものです😊
画像2 私は幕末史を勉強している、歴史が大好きな大学生です。幸運なことに、大学院生や研究者の方々も出席される懇親会に参加させて頂くことも度々あります。そこでは当然高度な議論が展開されており、浅学な私は話についていくので精一杯です。なのに、私と同い年の友だちは積極的に議論に参加できていて、一種の劣等感のようなものを感じていました。悔しくて、懇親会が終わったあとは話に出てきた人物や出来事などを調べますが、次に参加させて頂いた時もまた会話に入れず…の繰り返し。
画像3 高校の授業などでは分かりませんが、幕末史は本当に奥が深い世界です。例えば井伊大老の就任から安政の大獄までの短い流れだけでも、たくさんの人の思惑が絡み合っています。時期が時期だけに複雑であるため、通史を追うだけでも一苦労です。それに院生や先生は当たり前ですが掘り下げた議論をするため、通史を知っているだけではお話になりません。通史を知っているのは大前提で、自分も掘り下げた何かを持っている必要があるのです。懇親会は、参加者が幕末史という共通の話題の中でそれぞれの得意分野について語り合う。そんな場所でした。
画像4 お話を聞くだけではなく私も議論に参加したくて、手当り次第色々調べました。卒論のテーマにとアイデアを頂いたりもしましたが、のめり込むほど夢中になることはできませんでした。それはなぜか。自分の情熱に火がついて、自ら追い求めた物ではなかったからです。人から与えられたものではなく、自分の心がこれだ!と叫ぶ物にしか、人間はのめり込むことができないのだと思います。そして広く浅くの知識ではなく「研究対象」にするものには、情熱がないと無理だと思うのです。だって、熱烈な気持ちを持てないものを探求することなんてできますか?
画像5 そんな悩みを抱えていましたが、坂本龍馬記念館でジョン万次郎に関する企画展を見た私は、ドクン!と胸に強い衝撃を受けました。まさに、これだ!という感覚です。ジョン万次郎は、江戸末期から明治期にかけてアメリカと日本で活動した日本人です。私は歴史を勉強するかたわら、言語学の授業も履修しています。なので展示を見て、14歳で漂流してアメリカで教育を受けた彼の言語習得についてとても興味を持ちました。卒論で歴史学の知識と言語学の知識を合わせて何かできないかな?と思いつき、改めて気づいたのは…
画像6 やはり人を動かすのは情熱だということ。この展示を見てから、今までの悩みが嘘のように図書館にこもり参考書籍を漁る毎日です。 ジョン万次郎についての研究はたくさんありますが、言語学の視点からの研究は、もしかしたら少ないかもしれません。史料の関係で研究自体が困難という可能性もありますが、せっかく興味を持ったのだし、できる所までやってみようと思います。興味の対象から広げ調べて得た知識は忘れないものです。もし卒業後に私が歴史をやめたとしても、それがいつか別の場所で役に立つかもしれない。人生はまだまだ長いのだから。
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