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四字熟語で学ぶ―6○四字熟語の書○四字熟語を考える

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記事一覧

「察言観色 」を考える

さつげんかんしき
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人の言葉や表情、顔の様子から相手の性格や考え方を見抜くこと。
「色」は表情や顔つきのことで、人の表情や顔つき、言葉を観察するという意味から。「言(げん)を察して色(いろ)を観る」とも読む。
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「察」 ①物事にくわしく通じて、あきらかになる。くわしく知る。よく見て、しらべる。
②おしはかる。思いやる。

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「孟浪咄嗟」を考える

もうろうとっさ
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いい加減な処置をとること。
「孟浪」はいい加減で大雑把なこと。
「咄嗟」は急なこと。
対処を考えずに、適当にその場で済ませることをいう。
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「孟」 ①はじめて生まれた子。長子。
②すべての物のかしら。おさ。はじめ。

「浪」 ①大きななみ。
②水の流れるさま。さまようさま。一定のよりどころがない。

「咄

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「推陳出新」を考える

すいちんしゅっしん
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古いものを処分して、新しいものを生み出すこと。または、古いものを取り入れて、新しいものをつくること。
「推」は押しのけるや推測すること。
「陳」は古いものという意味。
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「推」 ①後ろから力を加え、物事を更に前方へやる。おす。あとおし。
②おしてみて考える。おしはかる。

「陳」 ①列をなしてなら

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「腰纏万金」を考える

ようてんばんきん
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たくさんのお金を持っていること。
または、中に隙間がないほどに財布の中身が詰まっていること。
「腰纏」は腰に巻きつけて使う帯状の袋で、お金や大切なものを入れるためのもの。
「万金」はたくさんのお金のこと。
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「腰」 ①人・動物の胴のくびれた部分(から尻(しり)の辺まで)。
②腰⑴の力。持ちこたえる力。粘

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「気息奄奄 」を考える

きそくえんえん
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どうにか呼吸ができているような、今にも死んでしまいそうな様子のこと
または、国の組織などが今にも滅びてしまいそうな弱々しい状態のこと。
「気息」は呼吸のこと。
「奄奄」は呼吸が止まってしまいそうな弱々しい状態のこと。
「気息奄々」とも書く。
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「気」 ①心の動き・状態・働きを総合して捉えたもの。精神。

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「陵谷遷貿 」を考える

りょうこくせんぼう
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世の中が非常に激しく変化して、今までとは全く別のものになることのたとえ。
「遷貿 」は時間と共に様変わりしていくこと。
大きな丘が削られて深い谷になったり、深い谷が石などに埋め立てられて大きな丘になったりするような大きな変化という意味から。
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「陵」 ①天子の墓。みささぎ。
②大きなおか。

「谷」

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「洞見癥結 」を考える

どうけんちょうけつ
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見つけにくい問題や事柄を見抜くこと。
「洞見」は見通すや見抜くという意味。
「癥結」は腹の内部にできたしこりのことで、表面から見えない問題のたとえ。
中国の戦国時代の鄭の国の医者の扁鵲は、長桑君という人からもらった薬を飲むと壁の向こうを見通せるようになり、病人を見ると体内のしこりを全て見抜くことができたという故事から。
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