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四字熟語を考える―3

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2017年8月の記事一覧

「桑土綢繆」を考える

そうどちゅうびゅう
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災害を防ぐために、事前に準備しておくこと。「桑土」は桑の根。
「綢繆」は囲ってふさぐこと。
嵐が来る前に桑の根を使って、鳥が巣の穴をふさぐということから。
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「桑土」 桑の根
「綢」 まつわる。まとう。
「繆」 たばねる。

「綢繆」 すきまなく糸などを絡めてふさぐ意。

嵐が来ることを予知してなのか

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「蒼蝿驥尾」を考える

そうようきび
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普通の人でも賢者の指示に従って行動すれば、功績をあげることが出来るということ。「蒼蝿」は青ばえ。「驥」は駿馬のことで、一日で千里もの距離を走ることが出来るとされるすぐれた馬のこと。
駿馬の尾に止まれば、青ばえも千里を移動することが出来るという意味から。「青蝿驥尾に付す」を略した言葉で、謙遜する表現として「驥尾に付す」と形で用いることもある言葉。

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「改弦易轍」を考える

かいげんえきてつ
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法律や制度を変えること。「改弦」は管楽器の弦を張りかえて調子を改めること。
「易轍」は車輪の軸幅を変えること。
「弦を改め轍(わだち)を易(か)う」とも読む。
「改絃易轍」とも書く。
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「改弦」 弦を改める
     弦を張りかえて調子を改める

「易」  えき ①取りかえる。入れかえる。
      

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「被褐懐玉」を考える

ひかつかいぎょく
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すぐれた才能を持っているが、表面には出さないこと。
「褐」はぼろぼろの服のことで、外見は粗末な服だが懐には宝玉を隠し持っているという意味。
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「被」 ①頭からかぶる。こうむる。うける。
    ②おおいかぶせる。おおいをする。かばう。

「褐」 ①あらい毛で織った衣服。またその色。黒ずんだ茶色。
   

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「為虎添翼」を考える

いこてんよく
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強いものにさらに勢いをつけること。
虎に翼を添えると、かなう者はないというたとえ。
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「為」 い
    ①おこなう。する。意識してする。ためにする。
    ②因縁によって現象の生滅すること。

    ため
    ①利益となること。有利なこと。役に立つこと。
    ②その事柄が次に述べる事の目的であ

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