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パン屋日記

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寝る前の読みものを探している方に。パン屋で働く「わたし」のノンフィクションエッセイをお届けします。やさしくてあたたかい変な人たちがたくさん出てきます。
運営しているクリエイター

#レストラン

パン屋日記 #57 ラスト・ラン

その小さなレストランは、 いつも通り朝8時にオープンしました。 いつもと違うのは、 いろ…

icca
1年前
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パン屋日記 #56 最後の一皿まで

好きだった瞬間がありました。 シェフから手渡しで、 料理を受け取る瞬間です。 料理の受け…

icca
1年前
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#55 今となってはおとぎ話のように

閉業前の、ラスト・ラン。 ほとんど2ヶ月ぶりに 厨房からあたたかな音が聞こえ、 古い陶製…

icca
1年前
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パン屋日記 #54 大きくなったら

6月初旬 広島で、「とうかさん」という お祭りがあったはずの頃 レストランの閉業が、 正式…

icca
1年前
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パン屋日記 #53 木村さんがいない

そのことに気づいたのは5月の中旬 みんなのタイムカードを 整理していた時のことでした。 …

icca
1年前
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パン屋日記 #52 こんがりと焼けたシェフ

パン屋に併設された カフェレストランでは、 買ったばかりの焼き立てパンを コーヒーと一緒に…

icca
1年前
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パン屋日記 #51 ささやかで強烈なメッセージ

料理を作ることはシェフの「仕事」ですが、 その圧倒的な経験と実力をもって 良い意味で遊んでいるふしがあります。 シェフはお料理に、 ダジャレを隠すことがあります。 「これはね、鶏肉のローストに  卵を添えたから、おやこ。  こっちはね、合鴨のローストに  白葱のジュレだから、カモネギ。  鴨がネギしょってる。ふふふ。」 シェフは一人で「ふふふ、ふふふ」と、 いつまでも小さく笑っていました。 シェフがお料理を通して伝えるのは、 もちろんダジャレだけではありません。 い

パン屋日記 #50 シェフコンクール

ランチが落ち着いたタイミングで、 シェフにまかないのコーヒーを出しました。 賞味期限が切…

icca
1年前
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#38 日本人にパンを、フランス人にごはんを

パン屋のレストランに、 4人組のお客さまがいらっしゃいました。 初老の日本人夫婦と、初老…

icca
1年前
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パン屋日記 #29 足りなかったもの

クマ崎さんのお留守番も、ついに最終日です。 「お電話ありがとうございます。  どうぶつベ…

icca
1年前
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パン屋日記 #24 営業のふなっしー

パン屋・レストランともにお世話になっている コーヒーの営業さんがいます。 メガネに短髪の…

icca
1年前
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パン屋日記 #19 愛情の裏返し

「坂下さん」という 年下の先輩社員がいます。 最大の敬意を込めて 「坂下先生」と呼んでいま…

icca
1年前
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