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パン屋日記

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寝る前の読みものを探している方に。パン屋で働く「わたし」のノンフィクションエッセイをお届けします。やさしくてあたたかい変な人たちがたくさん出てきます。
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#日記

みんなのその後〜Afterパン屋日記

みなさんこんにちは。 お元気にされていますか? わたしは元気です。 このたびはパン屋日記、…

icca
1年前
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パン屋日記 # 最終回 雨の日のタクシー

雨の日は、 身分の不相応を世界中の人に謝りながら タクシーで出勤します。 電車も、バスも …

icca
1年前
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パン屋日記 #57 ラスト・ラン

その小さなレストランは、 いつも通り朝8時にオープンしました。 いつもと違うのは、 いろ…

icca
1年前
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パン屋日記 #56 最後の一皿まで

好きだった瞬間がありました。 シェフから手渡しで、 料理を受け取る瞬間です。 料理の受け…

icca
1年前
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#55 今となってはおとぎ話のように

閉業前の、ラスト・ラン。 ほとんど2ヶ月ぶりに 厨房からあたたかな音が聞こえ、 古い陶製…

icca
1年前
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パン屋日記 #54 大きくなったら

6月初旬 広島で、「とうかさん」という お祭りがあったはずの頃 レストランの閉業が、 正式…

icca
1年前
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パン屋日記 #53 木村さんがいない

そのことに気づいたのは5月の中旬 みんなのタイムカードを 整理していた時のことでした。 用務員の木村さんが、 当月まだ、1日も出勤していません。 (木村さんはおじいちゃんだから、  コロナでしばらく出勤を控えてるのかな) 少し嫌な予感がして本社に確認すると 「木村さんは、おことわりしました」 と言われました。 用務員の木村さんは今まで 店じゅうの物を直したり、 新しく棚を作ったり 捨てにくいゴミを分別したり 駐車場の掃き掃除をしながら 「いらっしゃいませ!」

パン屋日記 #52 こんがりと焼けたシェフ

パン屋に併設された カフェレストランでは、 買ったばかりの焼き立てパンを コーヒーと一緒に…

icca
1年前
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パン屋日記 #51 ささやかで強烈なメッセージ

料理を作ることはシェフの「仕事」ですが、 その圧倒的な経験と実力をもって 良い意味で遊んで…

icca
1年前
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パン屋日記 #50 シェフコンクール

ランチが落ち着いたタイミングで、 シェフにまかないのコーヒーを出しました。 賞味期限が切…

icca
1年前
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パン屋日記 #49 コーヒーフレッシュ

レストランのじゅうたんに、 コーヒーフレッシュをぶちまけました。 幸いにも、近くにおられ…

icca
1年前
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『パン屋日記』 もうすぐ最終回

みなさま、お忙しい中、 いつも『パン屋日記』を読んでくださって ありがとうございます。 『…

icca
1年前
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パン屋日記 #48 暗い気持ちに明かりを灯す

用務員の木村さんが、 会社の経費削減のため 週に1、2回しか 出勤できないことになってし…

icca
1年前
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パン屋日記 #47 立派なコックさんと熱帯魚のぶくぶく

パン屋に併設のレストランに、 「シェフ」こと 立派なコックさんが入りました。 年配の人なら誰でも知っている 立派なレストランの、 総料理長だった人です。 シェフは、 社歴が長いほかの社員を 一足飛びに追い越し 最初からトップオブザコックさんとして 入社しました。 つい先週まで、 「豚肉の生姜焼き」 「牛肉とごぼうの柳川風」 なんかを出していた日替わりランチが ある日突然、 ガチのフレンチに切り替わりました。 ●何とかとプティトマトのアーリオオーリオ ●何と