心理学から学ぶ “ホメオスタシス(恒常性)”
春は進級や進学、また就職や転勤など人によっては大きく環境が変化して新しい生活がスタートする時期です。
そんな新生活が始まり早2ヵ月が経とうとしています。
今までとは違う人間関係などの変化になじめてないのではないかと心配な方も多いのではないでしょうか?
新しい環境や生活というのは楽しみや期待もある反面、大きなストレスがかかります。それで落ち込んでしまったり、憂鬱になったり疲れてしまう人も出てきます。
それでは、こうした新生活ストレスのよるメンタルや身体の不調は何が原因で起きているのでしょうか?
■新生活でメンタルの不調が起きる理由
新生活というのはストレスが多く、心身ともに不調が出やすくなると思います。ではこうした不調はどうして起きるのでしょうか?
“ホメオスタシス(恒常性)が働くから”
人間には「ホメオスタシス」という変化を拒み一定の状態に保とうとする働きがあり、変化を好まない性質があります。
しかし、新生活では自分を取り巻く環境が大きく変わるため、その変化に慣れるまでは心身の負担になりストレスとなります。
結果として自律神経に大きな負担がかかり、不調となり身体にあらわれます。
これは悪い変化のときばかりに起こるわけではなく、周りの人にとってはうらやましく見えるような良い環境変化であったとしても、本人にとって負担となってしまう場合があるのです。
■メンタル整え、楽しく新生活を送るためには
環境変化が起きた場合、ある程度時間をかければほとんどの場合適応していくことが可能です。
しかし、それまでの間は心身に負担がかかり、適応する前に不調でダウンしてしまうこともありえます。
今回は、環境変化によって起きるストレスや不調を軽減してなんとかやっていく方法をいくつか紹介します。
(1)変化しない部分を作る
新生活でかかるストレスは、変化に適応しようとする負荷によって起こります。
つまり変えなくてもよい部分はなるべく変化をしないようにすると、負担を軽減できます。
例
・通勤、通学中はお気に入りの音楽を聴く
・家族や友人に連絡を取る時間をしっかり確保する
・テレビやユーチューブをみる
・いつもの好物を食べる
・小物など以前から使用していたものを使う
など生活の変化を少なくするとストレスを軽減できます。
また、生活リズムの乱れは心身の不調へ直結するので、リズムを変えないように意識することが大切です。
(2)自分なりのリラックス法を身につける
不調の原因はストレスによるものなのでそれを解消してしまえば、ある程度の不調は軽減できます。
ストレス解消にはいろいろな方法がありますが個人差があるので参考までにいくつか例を出しておきます。
例
・休日には思い切り羽根を伸ばす
・趣味に打ち込む
・散歩などの軽い運動
・十分な休息を取る
・好きな音楽を聴く
・ゆっくりお風呂につかる
など自分の心身をリラックスさせると、ストレスが軽減し、新生活を楽に過ごしていくことができます。
(3)新生活に楽しみを見つける
人間はストレスとは逆の楽しいことがある、心身の調子も向上します。
環境の変化はストレスストレスとなりますが、一方で新しい刺激に触れたりこれまでになかった発見があったりと、良い変化が起きることもあります。
新生活で新しい環境に身を置いたら、
・新しいお店を探す
・新しい人間関係を構築する
など新しい出会いに自ら飛び込んでみることで発見があるかもしれません。
■さいごに
環境が変わるということは決して悪いことばかりではありません。
これまでに行ったことがない場所や会ったことがない人、見たことがない景色など、様々ものと出会うことができ、自分の人生にとって最高の出会いがあるかもしれません。
みなさんも新生活のストレスを軽減しながら、新しい刺激や楽しみを見つけていってください。きっと素敵な出会いが待っていますよ。
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