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【AI for HR④】AIによる動画面接評価は「より客観的かつ統一された軸での評価を実現」となるか?

なぜ、書いているか

AIが持つ技術・特性は私たちの生活や仕事を大きく変えていきます。そして、「現実不可能」と思われていたことも、すぐにできてしまう可能性がある技術です。HRにおいても、この技術に対する理解が不可欠であり、日本のHRの方々が少しでも「世界的にかっこいいHRになれるように」と思い書いています。

AIによる動画面接評価は「より客観的かつ統一された軸での評価を実現」となるか?

2020年5月25日に発表された「動画面接の評価にAIシステムを導入」というニュース。ソフトバンク社がAI技術を使った選考モデルを本格的に作っている。

以前にもエントリーシートの書類選考などにAI技術を使って効率化を図るなど、日本企業の中では大規模な方向転換を図っている。

記事を見る限りの仮説としては、以下の技術を使っている。

※あくまでも仮説です。きっとこれ使ったらできるよねというレベルです。

① 書類選考 → NLP(Natural Language Processing)

エントリーシートには膨大な文字情報が入っている。そこで、特定のキーワード情報がどれだけ入っているか、をNLPが判断していくのであろう。例えば、リーダーシップという言葉やチームワークという言葉、体育会というキーワードなどなど属性情報や成果に関する情報、またコンピテンシー的要素などで予測判断していく事が考えられる。この技術はIBM社のIBM Watsonを使って実施されている。

② 動画面接評価 → NLPの中でもSpeech Recognitionと呼ばれる音声認識技術&映像解析技術=Deep Learning(深層学習)

この動画面接評価には、Speech Recognitionと呼ばれるSiriなどに使われている音声認識技術と映像解析技術が入っているのではないだろうか。映像解析の技術は、写真を見て「猫」と判断させるような技術の事である。これはDeep Learningの一種で、たくさんの変数(耳が二つ、鼻の穴が二つ、鼻からけが●本、など)を見つけ、総合的に「これ、猫ちゃう?」と判断していく技術だ。

AIによる判断は圧倒的な効率化インパクトをもたらす

上記で述べた方法に関しては、必ず「正解」を事前に機械に教えているようで、所謂「教師型学習」と呼ばれるプロセスを経ている。

このたび開発したAIシステムは、インターンシップの選考で提出された動画データと、熟練の採用担当者による評価などをエクサウィザーズの動画解析モデルに学習させることで、新たに提出された動画の評価を自動で算出するものです。

従って、10年間ほどの面接経験を持つ人事担当が100人の動画や書類を見て、ランキングをし、機械に「教える」プロセスが入るということである。そしてその結果を「モデル化」し、別の10,000人のデータに適用していく。


これによって、10,000人の初期選考にかかっていた時間を大幅に削減できる。


10,000名の一次選考 = GD500回(1時間@1回)=500時間

10,000名の一次選考 = AI1回(読込み1時間)=1時間(▲499時間)


仮にこんな計算だった場合、500時間の削減は、人件費換算5,000円程度の時給だった場合に250万円の削減だ。時間(選考のスピードアップ)もコストも削減できる。


AI選考の最大の敵

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