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王子様との出会い

私には学校に推しがいる。

彼と会えるのは週に2回。
大学で同じクラスにいる男の子。

彼の見た目は、身長180センチくらいで
目が綺麗すぎる緑色。
そして、とっても優しい雰囲気で、
なんと、白人。

今までは、一度挨拶した程度で
遠くから眺めているのがちょうどいい。
そう自分には言い聞かせてた。

彼と話すときはもちろん英語で、
私の拙い英語を使って話したい
そう頭の中で思っていても、
行動するまでの勇気があるわけではなかった。

美術のクラスが一緒なので、
彼の作る作品をひっそりと眺めて、
それだけで十分と思っていた。

そんなある日、いつも通りクラスに行くと
女の子が話しかけてきてくれた。

彼女は日本語と英語が両方話せるハーフの女の子で
私たちはすぐに仲良くなった。

彼女には、私に推しがいることを伝えていなかった。
しかし、彼女はすぐにあの人好きなの?
そう聞いてきて、
どうやら私は隠すことが下手らしい。笑

また、嬉しいことに
新しく友達になった女の子と、推しは友達。
それをきっかけに、
推しと私は、帰る時間が同じで、
一緒に帰り道を歩くことになった。

今まで、自己紹介もしたことがなかったので、
名前からお互いに教え合った。
悲しいことにバス停までは5分ほどでついてしまった。

にも関わらず、彼との会話はとても
ナチュラルで思っていたよりもスムーズに話せた。

それから、クラスで会うたびに
少し挨拶をして、日常会話を話すようになった。

そんなとき、私の女の子の友達が、
彼に勝手に、私のことをどう思うのか聞いたらしい。

私は、びっくりしたのと同時に彼が
何て答えたのかすごく気になった。

彼、あなたのこと可愛いって言ってたよ。
そんなふうに教えてくれた女の子は、
まさに恋のキューピット。笑

推しが私のことを視野に入れてくれるなんて。
そんなふうに驚きが隠せなかった。

そのことを聞いた日。
私は、先に美術の片付けが終わっていたので、
彼のことを彼が座っていた席で待つことにした。
推しと帰り道を帰ることがとっても楽しみで、
どう思われるかはあまり気にしていなかったが、
今思うととても大胆な行動に出たと思う。

彼が片付けを終え、私のところにやってきた。
彼は笑いながら私に話しかけてきたので、
なぜ笑ったのかを聞くと、
だってあなたが僕のこと待ってるから。
そんなふうに言われて、少し恥ずかしくなってしまった。

でも、彼が私のことを可愛いと思ってくれてるのだから。
その謎の自信が助けになった。笑

帰り道は、すごく短い距離で、
できればもうあと5分あればいいのに。
そのぐらいあっという間に過ぎてしまった。

帰り際の別れの際、
彼が、近々遊びにいかない?
そんなふうに声をかけてくれた。

しかも、アイススケートに行こうよ。
そんなふうに言われて、
推しから遊びの誘いがあるなんて、
思ってもいなかったから
喜びが隠しきれてなかったと思う。

でも、必死で、少しそっけなく
うん、いいよ。
そう言ったつもりだった。笑

彼の車が故障中なので、
直ってからね。そう約束した。

推しと遊びに行く約束。
まさか人生にこんなことがあるなんて、
正直信じられなかった。
大学生になってから、ろくな恋愛をしてこなかったから、
物語の中に迷い込んだような気持ちだ。

好きになる人ばっかり、
お金と時間がなくて、
私に全然尽くしてくれない、
そんなことばかりだった。

だから、このチャンスを
逃してはいけないと
ワクワクして、眠れなかった。

続く。。。










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