いつか

キュートな色眼鏡かけたいな

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綻んだ

風がごうごう吹いていて幸せがどうにかやってくるこうやってぎゅって握りしめたんだっけ今はもういない人の手のひらあったかさとかうれしさとかはすぐ忘れちゃうから残ってるのは執着だけ 寂しいなこうやって大人になるのかな何度も何度も同じことを繰り返して惰性の安心を積み重ねるんだいつかそうやって夢のマイホームを買おうね 大好きだった煙草の匂いが今は大嫌いなの これって僕のせいじゃないのに たとえばかつてあいしていたとして、今の貴方をどうやって許したらいい

    • 🌙

      月が綺麗ですね、はもう常套句のようになってしまって、今更君に白々しくそんな台詞は言えないけれど どんな言葉を尽くしたらいいんだろう 好きな人といる時はどうってことないものまでこの目にうつくしく映ってしまうし、上手くいかないことまで愛しいなんてだから生きているんだよわたし この世界につい感謝してしまって普段はこの世界なんて滅んでしまえ!なんて暴言を吐いている癖にぽろりと、 月が綺麗ですねなんてらしくない言葉を現金にもこぼす、かも 結局この台詞は単なる言葉通りの台詞ではなくて、空

      • 忘れたかったような気がするもどかしさだけをもって手を繋いで夜空だけが瞳を潤すところへ  夕焼けの色が罪みたいに感じた日に戻る ひとつ確かではないものをさらさら零れ落ちる前に小さな湿ったてのひらが舞い落ちる桜の花びらを封じ込めた時と同じに握りしめて 月が自分で光っていないって知ったのはいつだったかもう覚えていなくてもいい 深くてやわらかい聞こえないはずの音が耳を揺らしてゆっくり海の底に落ちていく 幾千も屈折した光が貴方を照らすよ

        • 一瞬の思考だけ

          きみの視線の先、木の枝の先がそれほどまでに細くて、冷たくて柔らかい空気の中に溶けていっているんじゃないかと思う 空気は鋭さを撒き散らすように街を覆うのにわたしにだけだよって顔をしてそっと肌に触れる 暖かさをわかるように 貴方を理解したいのにな どうしたって端正な表情を歪めるために生きてるんだよなんて馬鹿なことを考える 手首をどれだけ噛んでもわからないことがわたしを蝕んでいく かつてそこにあったはずの温度やこれから出会うはずの熱がむずがゆい 無様な姿をさらしたくなるほどに 幻滅

          読書感想文

          私がこの本を読んだのは高二に入ってすぐの頃です。有名な本だし、1度は読んでおこうかなという軽い気持ちで図書館で借りて読んだのですが、この本にがっちりと心を掴まれ、手元に置いておきたいと思い、すぐに書店で購入しました。この本は私と同じ高校生達の物語なのですが、物語なのにまるで学校の友達の話を聞いているようなリアリティがあって、日々自分が何となく感じていた言葉に出来なかった感情が言語化されたような不思議な感覚になりました。どの話も本当に好きで何度も読み返しているのですが、その中で

          読書感想文

          きらきらひかるはわたしのバイブル ほんま、江國香織好きです 危うくて愛しくて泣けてくる感じが堪らない 読んでるだけでその場の温度っていうか熱や、痛みなんかが伝わってくる気がする

          きらきらひかるはわたしのバイブル ほんま、江國香織好きです 危うくて愛しくて泣けてくる感じが堪らない 読んでるだけでその場の温度っていうか熱や、痛みなんかが伝わってくる気がする

          女の子

          鏡を覗き込む君を浅はかだって笑う誰かを殴り殺してあげる 女の子はいつだって痛いって しってる 感性を研ぎ澄まして醜さを磨り潰す あの子を怖がらせたのは誰 無数に広がる数千万の目と目と口 世界は広いって今更言われましても、 触れた頬が熱くて、女の子が生きてることに当たり前に驚いたりして 血なまぐさい努力に泣きたくなる 必死に跡がつけられた瞼をきっと愛して 白くて細い足をたとえもってなくても 女の子っていつだって可愛い わたしそう信じてたいよ いつだってそう信じているよ 女の子

          真実

          荒波に揉まれても結局わたしがいなくたって生きていける君を知ってる わたしが何もかもを肯定することも、しなないでって懇願することも必要ないのかもね 必要のないことをしたいって何にも求めないって思ってそばにいるつもりでも 本当はわたしは君に沢山必要なものをもらって生きていて 君がいないと生きていけないのはわたしなのに 与えているふりをしている

          海馬の負傷

          忘れられたはずの記憶が性懲りも無く僕を追いかけても もし、巻き戻せたらって考えることはもう本当に、どうしようもなく、どうしようもないことで 貴方に出会ってしまったから 何かの間違いでそうなってしまったとしたら 引き合わずに生きる可能性を生み出すことなんて、きっともうできない 葉の色が今日も移ろうように 君の記憶を失っていくことに幸せを感じるなんて、いつかのあたしはきっと信じたく無かったな 幼くて、言い訳できないほどの恥ずかしさをきっと忘れていてください 君だけが覚えているなん

          海馬の負傷