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忘れたかったような気がするもどかしさだけをもって手を繋いで夜空だけが瞳を潤すところへ 
夕焼けの色が罪みたいに感じた日に戻る
ひとつ確かではないものをさらさら零れ落ちる前に小さな湿ったてのひらが舞い落ちる桜の花びらを封じ込めた時と同じに握りしめて
月が自分で光っていないって知ったのはいつだったかもう覚えていなくてもいい
深くてやわらかい聞こえないはずの音が耳を揺らしてゆっくり海の底に落ちていく
幾千も屈折した光が貴方を照らすよ

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