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おじさんの言うことは大体正しい『身銭を切れ』

やあ、僕だよ。
エンタメを選ぶ時、それが本であれ映画であれ(他のものでも)自分一人で選んでばかりいたら偏ってしまうよね。
特に名前にまで入れてるくらい飽き性な僕だから、偏ったものばかり摂取していると自分のセンスに退屈しちゃうんだ。

そんな時は「すごい人」たちが薦めてるものを取り入れるようにしてる。
とりわけ本に関しては運命を感じるような出会いをすることもあるから、マンネリ化したら試すといいよ。

そんなわけでジェフ・ベゾス氏おすすめ本の中から『ブラックスワン』を選ぼうとしたんだけれど、ちょうど図書館で予約待ちが長かったんだよね。
結果的にこっちを選んで良かったかも。

すごく面白かったから僕の記事で伝わるといいのだけれど。今日もはりきって始めようか。

本書あらすじと感想

『身銭を切れ 「リスクを生きる」人だけが知っている人生の本質』ナシーム・ニコラス・タレブ
人が生きる上で起こる、多種多様な実際の事柄と照らし合わせながら「身銭を切る」ことの大切さ(倫理上でも生存戦略としても)を少々乱暴な言葉遣いとタレブさん(元トレーダーの超頭いいおじさん)なりの分かりやすさで説いている本。

この乱暴な言葉遣いはタレブさんのこだわりらしく、もっと丁寧に知的に話せば皆ちゃんと聞いてくれますよと教えてくれた人にも断固として言葉遣いをやめないと言っている。
文章の前後でその理由を書いていて、僕は納得したし笑ったんだけどちょっとどこか忘れた(読んで確かめてみてくれ)。

次回、ランダムに小説を買うとしたら、アスコット・タイを着け、端から端まで本棚で埋め尽くされた壁の前に立ち、神妙な表情を浮かべている男の写真が載った本は避けたほうがいい。

ヨルタモリのタモリさんがこれいじってた気がする。
タレブさんはこういう風体の「それらしい」人物が「あなたのため」と言ってきたらそいつからはものを買うなと一刀両断している。

ここからも分かるように、単純明快ごくごくシンプルで原理的な話が多いので「複雑化」が得意な「経済学者」が書いた本とは全然違う(事実、僕はそれを覚悟していたのだがタレブさんはそういう本を本書の中で痛烈にこき下ろしている)。

とはいえ、タレブさんの痛快な文体が苦手な人もいるかもしれない。
そんな人は最終部「第8部 リスクと合理性」だけはぜひ読んでほしい。彼曰くリスクは「破滅」するかしないかで選ぶべきだとしている。
なにを成すにしても「生存」が最も重要で、リスクが起きる確率(よく理解出来ていない人々は特に)で決めても仕方ない。

あなたが”1回きり”のリスクを冒すのが合理的であれば、もう一回同じリスクを冒すのもまた合理的に見えてしまう。すべての混乱の元凶はこの点にある。この事実は定量的に説明できる。個々のリスクは1000分の1とかいう微小なものでも、そのリスクに対して身をさらす回数が増えていけば、破滅の確率は1へと近づいていく。

ここでのポイントはタレブさんがリスクを冒すなと言ってるわけじゃないところだ。
「破滅」を招くリスクに十分気を付けろ(あるいはそのリスクに近づくな)と言っているのだ。

すごく当たり前なのに忘れがちな部分だよね。
目の前のリスクが「破滅」するリスクなのかどうか精査するには時間がかかるし、それなりの教養や経験が必要だなって僕は思ったよ(だから皆勉強するんだね)。

全部読み終わってから「10年前に出会いたかったな」と思ったけど、10年前にはこの本存在しない(2019年刊行)し、存在したところで「ふーん」で終わっちゃう可能性あったからな。
概念から実際までとにかく言いたいことをこれでもかと詰め込んでるので、すかっとしたい君にもおすすめしたい一冊です。

調子悪い時こそ身なりに金をかける

ものを売る職業をしていてそれなりに数をこなしている人であれば、身に着けるものの効果を考えない人は恐らくいないだろう。

それを逆手にとった(?)僕は、売り上げの悪い時は化粧に気合を入れ、新しいスーツをおろし、ワイシャツはきちんとクリーニングするようにしていた
そして人の前に出たら姿勢を正し、ちゃんと声を出す。調子が悪い時には最低限それだけ出来ていればいいとおまじないをかけると案外うまくいく。

これは「気合い入れてメイクするとテンション上がる」みたいな女子力高い話ではなく、説得力の強化をするなら見た目に気を使う方が楽って話だ。
事実、僕はおしゃれにまるで無頓着である(モブ顔でどれを着ても印象が変わらないせいだ)。

後から振り返ると支離滅裂な話をしているわけだけれど、気にされないお客様ばかりだ。
タレブさんの言うところの「詐欺師」的売り方であり、恥ずべき行為だと改めて思う。僕は二度とこういう売り方はしたくない

意味のある苦しみが「身銭を切る」行為

商品やサービスに惚れこんで営業するのは大前提としても、タイミングや自分の理解力不足で全然数字が取れないことは往々にしてある。

そんな時、お客様に寄り添う熱心な営業活動をし続けるのは難しい
上から下からプレッシャーはかかるし、増える報われない作業量に焦りと不安が増長して、いつもなら気にしない心無いお客様エピソードが喉にささった小骨のように心に負担をかける。

だからといって安易な営業方法に頼っていいというわけではない。
それこそタレブさん曰く「身銭を切る」ということなのだ。怠惰で楽が好きな人間の本能に逆らい、「出来ることは本当にないのか?」と模索し続ける。
勉強していてもこれで正解なのか分からない(自分のスタイルを築いた後でもそうだ、いついかなる時も急に売れなくなる時は来る)から模索するのは苦しい。

でもプロになりたいなら「身銭を切る」のだ。
何故なら本物のプロは皆「身銭を切る」からである。

いっけね✩僕、今無職だった✩

危ない危ない。行動を伴わない言葉はタレブさんの嫌いな事象の一つだ。
僕も嫌いだ。いや、嫌いでありたい。嫌いだと堂々と言える人になりたい。

今の僕に出来ることは家事のスキル向上と育児や復帰後の座学ぐらいである。
その辺りで記事に書けることもないのでそろそろ終わりにしよう。

この記事を書いている間に公開された「いんたらくとふぁんたじあ」も覚えなくちゃいけないし、FF14もやりたいし。



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