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読了!上橋菜穂子「獣の奏者Ⅰ」


《粗筋》
児童文学のノーベル賞にあたる、国際アンデルセン賞作家賞受賞! 世界的注目作家の新たなる代表作。リョザ神王国。闘蛇村に暮らす少女エリンの幸せな日々は、闘蛇を死なせた罪に問われた母との別れを境に一転する。母の不思議な指笛によって死地を逃れ、蜂飼いのジョウンに救われて九死に一生を得たエリンは、母と同じ獣ノ医術師を目指すが――。苦難に立ち向かう少女の物語が、いまここに幕を開ける。


《感想》
ファンタジーはあんまり好きじゃないけど「獣の奏者」は好き。何度目かの再読。

初めて読んだ時、文庫本P288の

「先生はあんたが異人種であることは無視せぇって、おっしゃったけど、それは無理やんなぁ?違うところがあったら、気になるんが、人ってもんやん。わたしはなぁ、無視するんじゃなくて、その違いを、勝手に悪い意味にとるような、くだらんまねはせんって、はっきり伝えることのほうがずっと大事だと思うん」

このユーヤンの言葉に思いっきり食らったのを覚えてる。当たり前のことかもしれないけど、どうしてもそれを忘れてる瞬間ってあるよな。14歳の発言とは思えない。素晴らしすぎる…


《引用》
エリンは泣いた。
突然湖畔に流れついた自分を助けて、我が子のように育ててくれたジョウンに、なんと言えば、この胸からあふれそうな思いを伝えられるのか、わからなかった。(P284)

(2021/7/13)

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