未来を創造するテクノロジーが大集合!「N-PLUS」にて空飛ぶクルマの試験飛行に関するセミナーにHAAM・江藤誠晃が登壇しました
2022年9月28日から30日にかけて、東京ビッグサイトにて“ものづくりの複合展”N-PLUSが開催されました。
2025年の大阪万博での運航がロードマップに示された『空飛ぶクルマ』をはじめ、未来を創造するための素材から加工技術、部品・製品、そしてサービスに至るまで、最新のものづくりを網羅する展示やセミナーを見ることができます。
N-PLUS内で開講されたセミナー「『空飛ぶクルマ』試験飛行の実施報告、自治体の取組みと課題」には、HYOGO 空飛ぶクルマ研究室【HAAM】のチーフを務める、株式会社BUZZPORT ツーリズムプロデューサー・江藤誠晃が登壇しました。
今回の記事では、2022年7月18日に兵庫県尼崎市の臨海地域で行われた空飛ぶクルマの試験飛行の報告と、HYOGO 空飛ぶクルマ研究室【HAAM】による「空飛ぶクルマゼミ」や「観光甲子園」について語られたセミナーの内容をお伝えします。
「空飛ぶクルマ」のセミナーが開講されました!
セミナーには、空飛ぶクルマの実機を所有する一般社団法人MASC事務局長 坂ノ上博史氏のほか、空飛ぶクルマの事業開発を進める3者が登壇。
2022年夏に全国各地で行われた空飛ぶクルマの試験飛行の実施報告と2025年の関西万博での実装やその先の未来で考えられる空飛ぶクルマの課題について討論するトークセッションが行われました。
はじめに、一般社団法人MASC 坂ノ上博氏より空飛ぶクルマの現状について解説がありました。会場では、全国各地で行われた試験飛行の様子がダイジェスト形式で放映され、「空を飛んで移動する」という夢のような世界がすでに現実となりつつあることが示されました。
続いて、空飛ぶクルマの事業開発を進める3者が、それぞれが担当する自治体での空飛ぶクルマの試験飛行の報告やこれからの課題についてプレゼンテーションを実施。大分市役所 坂本亮氏と株式会社長大 永野正人氏からは、それぞれ大分県大分市と広島県福山市で行われた空飛ぶクルマの試験飛行に関する報告がありました。
HYOGO 空飛ぶクルマ研究室【HAAM】の取り組みと兵庫県尼崎市での試験飛行を解説
江藤は、兵庫県尼崎市での空飛ぶクルマの試験飛行と、HYOGO 空飛ぶクルマ研究室【HAAM】の取り組みについて言及。SDGs思考で未来の空を構想する未来形シンクタンクとしてのHAAMの役割や取り組みを紹介しました。
▼HYOGO 空飛ぶクルマ研究室【HAAM】詳細
兵庫県尼崎市では、近畿地方で初めての試験飛行として、2022年7月18日にMASCの所有する機体を使用した無人飛行試験を実施しました。高さ約30mまで上昇した後、エリア内を約840mにわたって飛行し、無事に着陸したそうです。
「私は、『空飛ぶクルマ』の聖地は関西にできるのではないかと考えています。兵庫県は日本海、太平洋、瀬戸内海の3つの海に面し、アーバンからローカルまで多様な生活環境を持っているのでぜひ空飛ぶクルマを積極的に活用していきたいです」とメッセージを伝えました。
また、HAAMでは7月に「空飛ぶクルマゼミ」のゼミ生を募集。集まった10名のゼミ生が、「空想観光学」と題した空飛ぶクルマを活用した新しい事業を生み出していく探究活動を重ねています。
未来のヒントは若者にあり?『社会課題の解決』に向けてできること
日本での空飛ぶクルマの実装に向けた取り組みが見えたところで、3者によるトークセッションへ。
「2025年、その先での空飛ぶクルマの課題や展望はあるか?」という問いに対しては、安全な離発着場(バーティポート)作りの課題や、タクシーや電車といった他の公共交通機関との棲み分けの課題が話題となりました。
将来の展望については「各地域の抱える問題によって異なる」という意見も。地理的な問題や過疎化、交通課題など、地域によって解決すべき課題は異なるため、空飛ぶクルマの役割も場面によって変わるといいます。
その上で江藤は、現在開催中の『観光甲子園・空飛ぶクルマ部門』で高校生から挙がっている、空飛ぶクルマの有意義な活用について言及しました。
過疎化が進んでいる地域で廃線リスクのある駅舎を利用したバーティポート作りや、「田んぼアート」をコンテンツとする空飛ぶクルマの遊覧飛行などユニークなアイデアが全国から集まっていると述べ、「全国各地の若い世代が地域の課題に向き合って企画するアイデアの中に社会課題解決のヒントを見ることができます」と話しました。
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「一回でも多く空飛ぶクルマを飛ばし、一人でも多くの人に空飛ぶクルマを目撃してもらうためにも、各自治体や企業にはぜひ試験飛行や実装に向けた協力をお願いしたいです」という坂ノ上氏のメッセージで、セミナーは締めくくられました。
各地で試験飛行が進み、目まぐるしい勢いで進歩が進む「空飛ぶクルマ」。これから各地で試験飛行が行われることで、より多くの人にその存在が認知されることでしょう。
その一方で、新しい技術として空飛ぶクルマをどう使うか?どうすればより多くの人が空飛ぶクルマの恩恵を受けられるのか?など、まだまだ検討の余地があり、その解決のカギとして若い世代の意見はやはり重要視されていることもわかりました。
未来の乗り物が空を飛ぶ世界が目の前に近づいていることを肌で感じるとともに、若い世代と大人が意見交換をし、未来を創る機会が今後増えてほしいと願います。
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