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今だからこそリアルな課題をリアルな乗り物で解決したい。パソナグループ・貞松宏茂が考える、空飛ぶクルマの価値

こんにちは!HYOGO 空飛ぶクルマ研究室【HAAM】(以下、HAAM)です。

今回は、HAAMスタッフのプロフィールを現在、過去、未来から深堀りしてご紹介するインタビュー連載記事の第六弾。株式会社パソナグループ事業開発本部 副本部長 執行役員(株式会社ニジゲノモリ 代表取締役社長 )の貞松宏茂氏にお話を伺いました。

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<現在> テーマパーク「ニジゲンノモリ」の運営や空飛ぶクルマの活用方法を考える

こんにちは。株式会社パソナグループ事業開発本部 副本部長 執行役員の貞松宏茂です。

パソナグループは「社会の問題を解決する」と言う普遍の理念を掲げており、社会課題の解決を目指して多様な人材ビジネスを中心とした事業に取り組んでいます。ここ淡路島では人材誘致による地方創生を目指しています。

私はパソナに入社してから東京で営業を行い、10年前にインドネシアにてグローバル人材の紹介および人事関連サービスを行う事業に携わった後、現在は淡路島に在住しています。

というのも、私は5年ほど前から淡路島公園内にあるアニメ×テクノロジー×自然をテーマとした新感覚テーマパーク「ニジゲンノモリ」の運営をするパソナグループの子会社、株式会社ニジゲンノモリの代表取締役も務めているためです。

ニジゲンノモリは近隣施設との差別化として、クールジャパンコンテンツと体験型テーマパークを掲げ、特にクールジャパンコンテンツに関しては親子2世代で楽しんでもらえるようなアニメや映画などをテーマに、アトラクションやイベントを運営しています。日本のエンターテイメントとその作品が持つ世界観を国内外に日々発信中です。

空飛ぶクルマにおいては、マーケティングの分野を担当しています。パソナグループの事業開発本部は主に新しい事業の開発に取り組んでおり、 空飛ぶクルマに関してもその知見を活かして活用方法や解決できる社会課題を考えることが私たちの役割です。ニジゲンノモリも、空飛ぶクルマを使って訪れることができる旅行先という意味では、活用方法の一つですね。

また、パソナグループは人材育成や人材誘致の面でHAAMと連携をしています。新しいテクノロジー人材というとつい技術職にばかり目がいきがちですが、それを社会で浸透させるにはマーケティングの観点で、空飛ぶクルマの利用/活用方法や新たな旅のスタイルを生み出す想像力(創造力)のある人材が必要不可欠です。


<過去> コミック誌を読んでは、未来の世界やデバイスに憧れていた

私がこの世界に身をおいたのは、海外留学がきっかけです。私は日本の大学を卒業したあと、アメリカの大学に留学して国際経済学を勉強しました。その最中にアメリカで開催されたキャリアフォーラムに参加した際にパソナの担当者の方と出会い、入社を決めました。

ちなみに私は幼い頃からテクノロジーに興味があったわけではなく、小学校〜高校までは野球に夢中でした。大学に入学すると法学を専攻したのですが、この先の未来を考えると日本の先を行く海外で学ぶことが必要不可欠だと思い、卒業後にもう一度海外の大学に入ることにしたんです。

とはいえ、幼い頃はコミック誌を読んでは未来のデバイスやアニメに出てくるような想像もできない世界に思いを馳せ、ワクワクしていました。当時は携帯電話が出始めたばかりでしたが、今では腕時計型やグラス型のウェアラブル端末もあることを考えると、時代の進化は早いものです。

パソナに入社すると、2012年にはインドネシアで人材事業を立ち上げました。インドネシアは日本人が想像している以上に発展している国ではあったのですが、人口が1億人以上いるのにもかかわらず地下鉄などのインフラの整備が進んでいない土地でした。

そこでコンサルティング業務や人材紹介などを通じて、日系企業の会社設立や立ち上げの準備のお手伝いをさせていただきました。世界の解像度が上がるきっかけとなりましたね。


<未来> リアルな課題を解決する空飛ぶクルマの活用方法を学生と一緒に考えたい

淡路島を訪れる人の8割は、明石海峡大橋などを経由してマイカーで来島するというデータがあります。これはつまり、公共交通手段を利用して淡路島を訪れるのは難しいということを示しています。空飛ぶクルマが実装されれば免許を持っていない方も来島しやすくなり、観光客数はより増加するでしょう。

また、ニジゲンノモリがある淡路島は現在少子高齢化が進み、交通手段などの課題も発生している地域です。災害があった時の移動手段の不安もありますが、年齢を重ねると車を運転することが難しくなるため、島内に電車が走っていない淡路島のお年寄りにとっては旅行に行くことはおろか、日常生活を送ることすら困難な現状があります。

そのため、空飛ぶクルマが日常に実装されることは観光客の方のみならず、島民の方にとってもメリットになると考えています。

リアルな課題をリアルな環境で解決できるのは、空飛ぶクルマの魅力だと考えています。今はメタバースなどのバーチャル空間も急速な進歩を遂げていますが、やはり自分の身体で体感することの喜びは何物にも変え難いものがあると思います。

足が思うように動かない方がより気軽に旅行に行ったり、知り合いに会いに行ったりすることができるようになるのは、やはり実在する乗り物「空飛ぶクルマ」ならではの魅力なのではないでしょうか。

自由に離着陸ができる乗り物によって、赤ちゃんから高齢者までが未来の空を元気に飛び回ることができるようになる社会が今から楽しみですし、そんな未来をパソナグループも一緒に作っていきたいです。僕自身としても真っ先に空飛ぶクルマに乗ってみたいと思いますし、ぜひ両親も乗せてあげたいですね。

また、かつて人類が月に行ったことが子供たちに勇気を与えたように、空飛ぶクルマを大人が創造することは、子供たちに希望を見せることにつながると考えています。HAAMに来てくださった学生の皆さんにはそんな未来のためにも、既成概念に捉われないアイデアをどんどん出してもらいたいです。

今までの考え方に捉われて「そんなの無理だ!」と否定をするのではなく「いいね!」と言い合える環境をHAAMで作り、荒唐無稽なことでも果敢にチャレンジしてほしいと考えています。

HYOGO 空飛ぶクルマ研究室【HAAM】
SDGs思考で未来の空を構想するシンクタンクをコンセプトに、空飛ぶクルマの実用化が期待される2030年代に社会の中核を担うZ世代以降の若者【大学生・高校生】と共に観光・地域創生分野における具体的なビジネスモデルを考えるラボラトリー。大学生向けの空飛ぶゼミや高校生のSDGsへの関心を集める企画などを実施。
公式HP:https://hyogoaam.jp/

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