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在学している神学校の紹介

 今日で年度末。年度替わりにあたり、様々な変化を経験される方がおられることと思います。新たなステージに臨まれる皆様のご活躍とご多幸を心から願うばかりです。
 さて、私も今年度は新たなステージに足を踏み入れました。

 ということで、この1年間(2021年度)にどのようなことをしてきたかご紹介してみたいと思います。
 なお、あくまでもこれは新潟聖書学院の場合であり、同じキリスト教・プロテスタントの神学校でも学校によってカリキュラムは様々です(結果的に名称が同じ科目は往々にして存在しますが)。学院について、facebookページに記載されている紹介文を転載します。

当新潟聖書学院は、新潟県に認定された各種学校であり、日本同盟基督教団、日本伝道福音教団をはじめ、諸団体の教職試験に見合った神学教育を行っている。
教化程(原文ママ)
神学科コース(4年) 牧師、伝道師、宣教師養成。
聖書科コース(1年) 深い聖書の学びと霊的成長を願う者すべての信徒。
科目別聴講コース 希望する科目を学期の始めに登録し聴講することができる。

授業

授業は1コマ50分、間の休憩は5分(4・5限間は除く)
金曜(右コマ)の1・5・6限に、オプションでピアノ・オルガンレッスンあり

 1年目はコマ数が最も多いと聞いています。数字にすると、前期は16科目・22.5コマ、後期は14科目・19.5コマでした(チャペルを除く)。各校HPで見る限り、どの神学校も1年目はお忙しいように見受けられました。
 科目について、必要に応じて簡単に説明を加えたいと思います。

ギリシャ語:新約聖書は、当初古典(コイネー)ギリシャ(ア)語で書かれました。翻訳聖書では、どうしても原語の豊かな意味のすべてを表しきれません。だからこそ、聖書のメッセージを語る者は原語を読み解く能力が求められるのです。いずれ旧約聖書の原語・ヘブル(ライ)語の授業も開講されます。
旧・新約聖書通論:いわゆる概論・概説です。旧約聖書は39の、新約聖書は27の、書簡から成ります。計66巻をまんべんなく学びます。
聖書地理:聖書に描かれた時代・地域の地理的特徴や政治的背景、この都市はどこにあったか…等を学びます。これを学ぶことを通しても、聖書の理解が豊かになります。
教会教育:教会での教育と聞くと、最初に想像されやすいのは「教会学校(日曜学校、CS)」という子ども向けの集会ではないかと思います。しかし、教会教育の対象はすべての人々です。教会教育の歴史や心構え、方法について学びます。
チャペルアワー:ミッションスクールでも同じ名称が使われていると思いますが、神学校でも礼拝が行われます。頻度は学校によってまちまちです。
聖書教理:聖書に表されているキリスト教の教えについて、整理して学びます。2年次以降の「組織神学」の導入科目とも言えます。
クリスチャン生活:キリスト者として社会や家庭、教会でどのように生きていくのか。特にキリスト教人口の少ない日本では大きな課題です。それについて学びます。
スピーチ:牧師になれば毎週の礼拝で説教(メッセージ)を語ることになります。それが一つのスピーチと言える訳ですが、この科目では話し方について実践を交えて学びます。
黙示文学:黙示という言葉でピンと来るのは、新約聖書の最後に収録されている「ヨハネの黙示録」ではないかと思います。旧約聖書を含めて他にも黙示文学はあるんですが、特にヨハネの黙示録について学ぶ科目です。
弟子養育セミナー:イエス・キリストは、復活の40日後に天に昇られる前に「あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。」(マタイによる福音書28章19節)と言われました。つまり、キリスト者になるための学びをすることによって、将来的に自分が導く側になった時に大切にすべきことも学ぶことができます。
神学書講読:神学書を読むための基礎知識、すなわち神学やそれに影響を与えた思想の歴史を「アウグスティヌスから現代まで」学びます。
ガラテヤ書、ヨハネの福音書、使徒の働き:「新約各書研究」に含まれる科目です。通論とは逆に、各書簡を集中的に学びます。

 「読んで字の如く」以外を紹介したつもりですが、説明した科目も含めてもしご質問があればお気軽にお寄せください。
 ちなみに、スクショはあくまでも個人の時間割であり、他に聴講生(信徒)向けの科目も開講されています。今年度は本科生が2人でしたが、聴講に来られた方々は計10名前後に上りました。現に、私も2019年度に聴講した(隔週火曜日)のを経て本科生になりました。

一日の生活(授業日の場合)

 本科生は全寮制です(家族寮もあり)。

 6:30~7:00過ぎ 早天祈り会・ラジオ体操
~7:30 朝食作り・清掃(分担して同時並行、週ごとに担当入替)
~8:00頃 朝食・片付け
 8:25~12:00 1~4限
~13:00 昼食・片付け
     授業日の昼食は担当の方が作ってくださいますが、それ以外は学生が作ることになっています。(家族寮の学生は、朝・夕食は家で)
~14:45 5・6限
 16:00~50 作業(火・水・金)(冬は日没時間の関係で繰り上がる)
       「労作」と同義と考えていただいて問題ないかと思います。
       学院の敷地は広大で、自然豊かです。特に夏場は草刈りをすることが多くあります。その他、朝の掃除では賄いきれない屋内の掃除や整備等もします。
 17:00~30 夕食作り
~18:00 夕食・片付け(木曜以外は、これ以降自由時間)
 18:30~20:00 聖書学院Praise & Prayer'sタイム(木)
         木曜は、作業がない代わりに祈りと交わりの会が行われます。司会者が会の内容を決める権限も持っています。
※日曜は決められた教会に通い、礼拝に出席したり奉仕したりする。インターンや実習に近い形。そのため、月曜には授業が行われない。
※休日はフリーだが、授業日前夜の夕食から規定の時程に戻る。なお、土曜日は授業がなくとも朝食まで時程通り。

主な年間行事

4/29(昭和の日) 新潟聖書学園バザー

ここは体育館です

 残念ながら2020年から3年連続で注視が決まっています。見出し画像でお分かりいただけますが、新潟聖書学園は新潟聖書学院と聖ヶ丘バイブルキャンプ場で構成されています。その支援のために行われているバザーです。

5・7・9・2月の日曜日(各月1回) 教会訪問
 日頃支援してくださっている教会に学生・教師がお邪魔して、特別賛美や証し、説教の奉仕をさせていただき、教会の方々と交流を深める行事です。
 残念ながら2021年度は開催できませんでした。

5~6月のある授業日の昼~午後 ピクニック
 新入生歓迎の意を込めて行われます。
 例年は昼食の時間から戸外に出かけますが、今年度は学院敷地内の屋外でバーベキューを楽しみ、その後ドナルド・キーン・センターを見学しました。

この時はすでにデジカメを買い替えていて、モニターは完璧に見える状態でしたが…
書斎を再現した空間(撮影可)

5・1月下旬の水曜日(各1回) 祈りの日

 神学校は修道院とは違いますが、この日については修道院っぽい一日と言えるのではないかと思います。短い時間ですが断食をしながら祈りに集中する一日を過ごします。

7月中旬の日曜夜~火曜日中 夏期講座

 2019年までは新潟福音教会で複数日に渡って行われていましたが、2020年の中止を挟んで、今年度(昨年)はこのような形で行われました。

7月中旬~8月下旬 夏休み

9月の土曜日(1回) オープンキャンパス

 入学を考えておられる方はもちろんのこと、日々学院を支えてくださってる方々もご参加くださっています。来年度以降も、開催情報をnoteに投稿したいと思います。
 なお、コロナ前は午前中から行われていました。

9月最終週、3月第1週 期末試験
 今年度の私の場合、前期は試験12本・レポート6本、後期は試験11本・レポート7本でした。試験・レポートがどちらも課される科目もあり、授業は若干減ったものの期末の本数は変わらなかったことに今更気づきました(^^;;
 大学時代も教職課程履修のため(関連記事)忙しかったですが、ここでは隔週科目が存在するため、その煽りが期末に来るなぁと思います。

秋休みの2~3日間 リトリート
 前期末試験の翌週は秋休みなんですが、その前半に行われます。リトリートは、訳すと「修養会」になります。簡単に言えばリフレッシュのための時間を持つということです。
 今年度の行先は妙高高原でした。撮影した中から厳選した3枚をご紹介します。

いもり池・妙高山
苗名滝
笹ヶ峰

11月前半の木~日曜 伝道実習
 いくつかの神学校では夏休みに夏期伝道が行われますが、学院ではこの期間に行われます。夏期伝道は個人やチームで行われますが、学院の場合は全学生・教師が一つのチームとなって教会に泊まり、様々な奉仕をさせていただく機会です。

12月中旬の火曜夜 クリスマス祝会

12月下旬~1月上旬 冬休み

3月上旬~4月上旬 春休み

交通アクセス・施設

 車の場合(国道8号)でもJR信越本線・鯨波駅から歩く場合でも、この遊歩道のモニュメント?が目印です。ちなみに、最寄りバス停「鯨波入口」(越後交通)はこのモニュメントの近く(写真左奥)にあります。
 このクジラの前を通り、ラーメンガキ大将柏崎店洋食堂EVORIEの前を通ると、こんな風景が見えてきます。

左奥の会社はすでに新装成ったので、近日写真を入れ替えます

 見出し画像に使った看板が小さく見えますが、その道を進むと…

本館正面
本館入ってすぐのところに掲げられているのは学院のモットー。
書は、日本同盟基督教団支援教師の渡邉賢治牧師。
チャペル。式典やチャペルアワーに用いられる。
チャペルには電子オルガンとグランドピアノを所蔵。
A教室
C教室(B教室は院長室にリメイクされた)
食堂(手前側)はA教室とつなげて使用することもできる

直前の写真と、その2枚前の写真を比較していただくとお分かりいただけるかと思うんですが、昨年のゴールデンウィーク明けに学院初のエアコン設置工事が行われました。直前の写真を撮った時の背中部分にも設置されています。

 学院では、毎年7・12月に「聖ヶ丘通信」という機関紙が発行されています。もし今年度分をお読みくださる方がいらっしゃるようでしたら、お気軽にお問い合わせください。PDFデータでお渡しさせていただきます。
 その巻頭に記されているこの情報は、記事に貼らせていただきますm(_ _)m

 本州日本海側唯一の神学校として、学院は今年で創立70周年を迎えます。献金をもってお支えくださる方は、お手数ですが上記口座にお振込みいただければ幸いです。

 最後に、簡単にではありますが、学園を構成するもう一つの機関「聖ヶ丘バイブルキャンプ場」をご紹介します。

遊具(手前)と食堂(中央奥)
1枚目の写真は丘の上にあり、それを下って行くと中腹にキャビン群が立ち並ぶ
(他にもキャビンあり)

 毎年夏休みと春休みにU-20とU-13のキャンプが行われています。コロナ禍に入ってからはオンラインで行われているので、全国どこからでも参加することができます。詳しくはfacebookページをご覧ください(今回の案内が載っていないが…汗)。

より多くのアウトプットをするためには、インプットのための日常的なゆとりが必要です。ぜひサポートをお願いしますm(_ _)m