〔小説〕朝起きたらアザラシになっていた その15 中国史の話題~悪い例
※この話はフィクションです。実在する人物・団体名とは何ら関係ございません。100%作者の脳内妄想のみで構成されています。
はじめに
2019年に旅行したくて辞職願いを出したはずがコロナ自粛で計画が大幅にくるってしまい。海外旅行から国内旅行へと計画変更中にアザラシになってしまった俺は旅費を浮かせようと段ボールの中に入って中華街へ移動。
危うく回鍋肉(ホイコーロー)か焼売(シュウマイ)にされるところをキックスケーターで何とか逃走。
逃亡先の関帝廟まえで重慶飯店から買ってきた旧正月の縁起物である八宝飯 (ハッポウハン)をかじる俺が撮影の邪魔だったのか観光客にやたらガン見される。
もち米食う(・ω・っ)З(アザラシ)がそんなに珍しいのか!と俺のほうから覗き込んでやったら、「インスタ映え」などと奇妙な言葉を発して喜ばれた。
まめさんの記事を読む
帰り道の電車内で買い替えたスマートフォン(以下「スマホ」)からまめさんの記事を読む。
相手は何を求めるのか
俺は世界史が好きで中国史も広く浅くなぞる者としては中国に限らず歴史を語りたい人は相手に何を求めているのか?が大事だとこれまでの恥多い人生で思い知った。
いや、(・ω・っ)Зなので「人生」ではなく「海豹(あざらし)生」だ。
俺も兄貴が買ってきたゲームソフトを入口に歴史へ興味を持つに至ったので。中国やそれ以外の歴史を語りたい人は何か影響を受けた創作物があり、影響された創作物のイメージに沿った会話ができる人を求めています。
まめさんが横山光輝先生の漫画を読めば無難としたのも、それが最大公約数を得られるからである。
そうでないと滑って寒い思いをする
では「中国史の話題~悪い例」を列挙する。
※この解説は付け焼刃なので間違いもございます。その点も承知でよろしくお願いします。
1.好きな人物を挙げる
田中芳樹(たなか よしき)の小説が好きで三皇五帝(さんこうごてい)の古代から明、清朝までの歴代王朝の話をする人に
「中国史で好きな人物は?」
と聞かれた俺は
「周恩来(しゅうおんらい)」と即答。たちまちのうちに相手は白けた。
今思えば歴代王朝の話をしていたのだから、そのヒントを頼りにウソでも
「唐の李世民(りせいみん)かな…いや明の永楽帝(えいらくてい)も捨てがたい」
とか相手に合わせておけばよかった。
皆さんも俺のような失敗をしないことを願う。
2.歴史のIF(もしも)な話題
婦女子(または「腐女子」?)との会話で
「呉で天下統一は余裕でしょう」
いう婦女子に対して俺は
「南から攻めて王朝つくったパターンなんて明の朱元璋(しゅげんしょ)の北伐(ほくばつ)しかねーよ。あとは孫文と蒋介石(しょうかいせき)の北伐くらいか。」
などと断言してしまい婦女子の心は虎牢関(ころうかん)のごとく閉ざしたままとなった。
今思えば呉の美形キャラクターが推しなので賛同を求めていたはず。
だから「そうねえ」と相槌うっておけば良かったと後悔している。
皆さんも俺のような失敗をしないことを願う。
3.現代中国のデリケートな話
生まれも育ちも日本のゲーム好きが俺にこう言った。
「台湾って引き抜きと調略コマンドで簡単に統一できなくね?」
これは無視した。
理由を述べる必要はないだろう。
俺じゃないけど、このような失敗をしないことを願う。
趣味・価値観の多極化
最近は影響を与える歴史創作物も細分化が過ぎて分からないものが急増した。
細分化、多チャンネル化により全員のコンセンサス(合意)を得る機会が減ったので、これからは歴史を語りたい人に相槌うってスルーするスキルが今よりも求められる気がしてならない。
なので俺は今も相槌をうつ。
相槌を打ちながらも性格の悪い俺は「この人は基礎学力が足りない」と感じることもある。
以前に陳寿(ちんじゅ)の「正史(せいし) 三国志」や三国志辞典などを持つ自称「三国志博士」に対して「九品官人法(きゅうひんかんじんほう)」について質問したのだがついぞ帰ってこなかった。
俺が教科書からの浅い知識で解説すると三国志の時代に導入され、人材の能力を九段階にランク分けて登用する制度。といったところ。
日本だと聖徳太子が人材を12段階に分けた「冠位十二階(かんいじゅうにかい)の制」が九品官人法の影響をうけたとされる。
なお、このランクが高い門閥貴族は「上品」と呼び、低いと「下品」と呼ばれ、「上品に寒門なく、下品に勢族なし」という故事成語もできた。
もはや九品官人法など存在しないが、「上品」「下品」「気品」「品のある」などの言葉でいまも残っている。
そして、それ以前の後漢では地方の豪族に推薦された人材を登用する「郷挙里法(きょうきょりほう)」。
三国志から300年以上経った隋の時代なるとペーパーテストで人材登用する「科挙(かきょ)」へ移り変わる。
僕が述べた「郷挙里法」「九品官人法」「科挙」などは学校内のテストや入試に出題されたこともある。
このnoteユーザーに中高生の割合は少ないだろうが知ると点数も上がる。
さいごに
なので歴史を本当に理解したいのならば日本も含む地球全体の歴史を社会人でも図説資料集と世界地図を用意して。基礎から学ぶのをお勧めする。
池上彰が言うにはこれらを学ぶと現在のニュースも見えてくると力説している。
しかし、忙しい人はまめさんが仰ったように横山光輝先生の漫画を電子書籍か紙媒体に目を通すのをお勧めする。
(・ω・っ)Зになる前は俺も横山光輝先生の読んでいたが彼のイラストは誰もが同じ顔のように見えるので服装で人物を区別して読んでいた。
それでも僕は史記を相手にも回し読みさせるほど大好きで今もその愛着は色褪せることがない。
機会があったら、また人様の記事か本を紹介する。
寝るので今日はこれまで。
つづく。
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