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現象学的人間学による人間福祉再考
人間福祉学とは、人間の福祉を考えその確立と質の高度化を築き上げてゆこうとする学問です。これは各様のこれまでの議論のなかで述べてきました。その発端としてはまず人間の生活のしずらさから思考を始める必要があるでしょう。しかしその前に人間そのものをどのように捉えるかを位置づける必要があるでしょう。われわれはこの思考を始めになすべきことに気付きながらも、これまでの福祉論を基礎に議論をしてきました。その論の展
もっとみる人間福祉への人格主義的接近human welfare 5
人間福祉を価値基準の領域に言及しながら考えてきましたが、その議論を通じて人間そのものの存在を大切にしていくこと福祉の確立へ向かう道に立つことが見えてきたと思います。そこでこの人間の存在価値に視点を当てる議論を少し立ち入った形で進めていこうと思います。そこでまず題字に書いた人間福祉への人格主義的接近について考察を進めていきましょう。
われわれは、マックス・シェーラーの人格論をベースにして議論
人間福祉の価値基準の細部を問う human welfare4
私達は価値基準を重視する立場から議論を始めて参りましたが、言うまでもなく没価値性の立場に立って議論すべきという方々も多いわけです。そうはいってもそこにも価値が前提されているのですが。そこにいわれるのは現実の客観的事実に沿って議論せよということなのでしょうが、私どもにはそこにも価値前提が見えてしまいます。この「細部を問う」という議論のなかでは前提された価値にもう少し拘って問うておくべきでしょう。
もっとみるアマルティア・センによる福祉基準human welfare 3
アマルティア・センによる考察を現代厚生経済学として述べていくことにします。厚生という名称は適切ではないかもしれませんが、価値の問題に真正面から取り組んだ先輩への思いを込めて、この名称を使っておきます。センの議論は社会福祉の教科書にもすでに用いられており、福祉論を語るときに欠かせない存在になっております。広義の福祉としての人間福祉にとって重要な存在になっているというべきでしょう。
彼は、効用の個
厚生経済学(Welfare Economics)から見る福祉 human welfare 2
福祉の議論はその要に価値基準があるといえましょうが、社会科学の世界の学問的立場からすると価値自由が重んじられてまいりました。価値自由ないし没価値性のもとにあるとされる科学の世界において、本当にそれが達成されているのだろうかと問い詰めていくと最終的には前提された価値を発見してしまうのです。如何にそれを求めても価値前提或いは所与としての価値が根底にあることに気付かされてしまうことになるのです。これは厚
もっとみるHumanwelfareを求めて
「humanwelfare 人間福祉」を私たちが生活している地域社会を軸にしながら考察していくことに致します。地域と行政という枠の設定でこの作業を進めていきますが、あくまで地域(生活者と環境)が主体となりこれを行政がどのようにサポートしていくかという視点を維持し地域主体がどうしたら本当の主体となりうるかを問うていきたいと思います。これは単なる夢物語なのでしょうか。そうではありません。本当の地域と行
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