見出し画像

「勇」   詩・本多裕樹

「勇」



負けていく人もいる
いつもうじうじして何もできない
いじめられ
どうしよもない日々

また、お金が無く
日々、もんもんと過ごす日々
何してもうまくいかず
ただ、苦悶する

そういうのは極論みたいなもので
何か発機しないとこの病は取り除けない
ならば、
戦わなくてはならない

それは男の本来の道であり
戦いの本能である
戦って
勝ってこそ男をあげることができる

自分には得意なものがない
しかし、一縷の希望、
歴史漫画が好き
ならば、テストで世界史だけ満点を取る

一点集中
戦争とは勝つところは勝つ
その日からテスト勉強に全力集中
ただ、世界史のために、満点のメダルを取るために

他の負ける戦いは捨てる
ただ、一点集中の突撃
本丸目指して戦う足軽と将とともに
ただ、勝つため、内府だけ打つために

そうして、日々、帰宅して勉強
日々の訓練、修練
すべて、教科書を写して書き込み
読み上げ、暗記、参考書耽読

それが二週間続き
ついにテストの日がやってきた
ほぼ、回答欄を埋め
問題も理解でき答えも正確、勝てる。むしろ勝った

震えが止まらなかった
なぜならば、完全勝利だったからだ
勝ったことを確信した
今までのダメな自分を変える火種だ

そうしてテスト期間が終わる
テストの結果が出た
点数は100点でなかった
97点であった。

なぜ、と思ったが、
論説のところを難しく表現してしまい
はしおった文章になってかえってわかりずらかった
しかし、教師には訴えたが、退けられた

だが、完全勝利をしなくてよかったのだ
本来なら勝っているのだから
それ以後、自信をつけてあらゆる勝負に勇敢になる
うだつのあがらない自分が変わるに一つのきっかけで良いのだ

勉強の仕方もわかった
学問に王道は無い
ただ、努力すればそれなりの結果が出せることを知る
それで必ずしも勝てるわけでないが、負けないことは確かだ

ダメな自分でも
努力で何とかなる
成功体験の一つが人生を変え逆転する
男の本能も正常運転し人生が好転していった

たとえ金がなくても、努力し
勉強を続け、修練を日々こなせば
最初は効果が見えなくても
少しずつ変化し、いつしか花ひらく

何でもできる必要はない
得意なことが一つや二つあればいい
何かを捨てて、何かをする
何かを得ることは、何かを捨てる

このテストの成功体験で
その後の人生も努力で何とかなるという
戦略を得て
その後、あらゆる爪痕と結果を作っていった

男は戦わなければ男でいられない
あえて、男らしさを捨てる風潮があるが
時には荒武者のような勇敢さと
智略をもって禍から逃げる知恵も必要だ

生きているとずるい人もいる
愚かな人もいる
そういう存在から逃げるのも大事だ
悪人は悪人のオーラを放っている

その邪なオーラに気づき
それを避けることも大事だし、
それは勘とその存在の言動で読み分ける
不実か奸佞か

そういう存在から逃げるのも
勇を発するには大事だ
そうすることで、自然にそういう邪な存在は
あなたを避けるだろう

一つの自信が
多くの成功を生み出し
闇の存在も人もあなたを避ける
たった一度の勇ゆえに

2024年8月3日 本多裕樹


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?