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仮面ライダー知らない人にこそみてほしい『劇場版・仮面ライダーアギト Project G4』

今、YouTubeで仮面ライダーアギトの映画が公開されています。
仮面ライダーアギトは世代ではあるのですが、どんな内容だったかほとんど覚えていません。ただ、面白い作品とは聞いていたので観てみたところ、「これは仮面ライダー知らなくても面白いわ」と思ったので、その魅力を伝えたいと思います。

おそらくこの記事を読んでいる人は興味もない仮面ライダーの映画を1時間以上かけて観るはずはないと思うので、本記事では映画を観なくてもわかるように概要を書いていきます。ネタバレ注意です。
※仮面ライダーを知らない人に向けて書いていきます。わかりやすくするためにかなりかみ砕いて書いていきます。


まず、この映画。主役は仮面ライダーアギトではありません。
今回の主役は仮面ライダーG3-X(ジースリーエックス)とこの映画で初めて登場する仮面ライダーG4(ジーフォー)。
この二人に焦点が当てられます。

このG3-XとG4ですが、実は特殊なライダーです。G3-Xは「警察官」がG4は「自衛隊」がスーツを装着して変身します。

数字からもわかるようにG4はG3-Xの強化版です。
警察の保有するデータを元にG4は作られました。しかしながら、ここで気になるのは何故警察ではなく自衛隊で使用されているのか。

それは、G4は禁忌のライダーだったからです。
G4は性能こそ素晴らしいですが、それゆえに装着者は使用負荷に耐えられず最終的には命を落としてしまうのです。そこで警察は使用していなかったのですが、自衛隊の方にデータが流れ、使用されることになったのです。

そんなG4の装着者・水城
彼は以前、怪物に襲われた際に全く歯が立たず自分の無力さを知ります。そして彼は自身の生への執着を捨て、G4として闘うことを決めます。水城はいいます。

「生の執着がある限り、十分な戦いはできない。だが、今の俺は死を背負って闘っている」


それに対してG3-Xの装着者・氷川は「死に近づき過ぎて生きることの意味を忘れてる」と非難します。「僕は生きるために戦う。生きることを…素晴らしいと思いたい」と。

水城は、氷川と話し、一瞬迷いは見せるもG4として闘うことを選びます。
この映画は、水城と氷川、異なる人生観を持った二人のライダーを描く作品になっています。



本作は、いわゆる仮面ライダー作品らしく、

怪物が登場

仮面ライダーたちで頑張って倒す

おしまい

という流れで進みます。
しかし、怪物を倒し終わったあとに、氷川(G3-X)と水城(G4)が闘うことになります
怪物を全て倒し終わり、向かい合う氷川と水城。氷川はG4を使わないよう説得します。
しかし、水城の答えはこうでした。
「俺の答えは解っているはずだ。どうする?俺は死を背負い、お前は生を背負っている。どちらが正しいか今この場で答えを出すか!」

こうして闘うことになった二人。性能で劣る氷川は追い詰められます。しかし、怪物たちとの激しい闘いの後です。氷川との闘いの最中、水城は命を落とします。

倒れるG4。しかし、G4は再起動。装着者が死のうとも相手を倒すまで止まりません。
水城の死んだ体を動かし、氷川に迫ります。

もういい……もういいだろ!!

持っていた銃を連射し、氷川はG4を停止させました。



これで物語は終わります。(正確にいうとテレビ本編への伏線などが続きますが。)
互いの信念を貫き通す姿に、生と死のどちらに重きを置いて生きるべきなのか考えさせられました。ただ、この作品、主人公がこんな台詞を言っています。
「生きるってのは、おいしいってことじゃないですか」
「キャベツを食べても、大根を食べてもおいしいんです。 もしかしたら、何も食べなくてもおいしいんです。 死を背負ったりしたら、まずくなります」。

最近の仮面ライダー映画はかなりストーリー部分が子どもにわかりやすいように簡略化され、バトル中心になっているような気がします。
それもそれで好きなのですが、こうした昔の仮面ライダー映画はストーリー重視で、視聴者も考えさせられるものがあり、面白いです。

うまくまとめられているか自信はありませんが、少しでもこの映画を気になってくれれば幸いです。

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