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ドラマ『琅琊榜』で習いたかった中国語~第三十三集①

サブタイトルは「雪中の訴え」。第三十二集の終わりの方で静妃の侍女・小新の話を聞いて激怒した靖王。梅長蘇は皇后に監禁された静妃をあえて救おうとはしなかったと聞いたためだ。静妃自身は、梅長蘇=林殊の可能性に気付いているので、自分を利用して状況を有利に進めるようなことはしない、と靖王をたしなめるが、頭に血が上った靖王は聞き入れない。


離間の計・成功

この回で紹介したい中国語の状況把握のためにこの後の展開を少し詳しく書いておきたい。

その後配下の列戦英からも衛崢の件を梅長蘇に相談に行ったが、蘇宅の人は梅長蘇が病気で誰も取り合ってくれなかったと聞き、靖王はすべてを悪い方へ解釈し、衛崢の事も梅長蘇は救う気がないと断定した。完全に離間の計にはまった靖王・・・・それでも梅長蘇が必要だと言う冷静な列戦英偉い。

そんな状況にまでなってるとは知らない梅長蘇は、衛崢の件を相談されると思っていたのに靖王が来ないため、自分の屋敷と靖王府の間の隠し部屋のところから靖王を訪ねる。しかしやって来た靖王は完全に梅長蘇にケンカ腰の態度を取る。怒っている靖王に代わり策を講じてほしいと列戦英が言う。

衛崢を救出するのは、靖王にとって利はないと語る梅長蘇に靖王は、やはり梅長蘇も「しょせん利害しか考えない謀士」とかつてのように思いこんだ。

ほかでもない林殊(=梅長蘇)自身が、副将だった衛崢を助けないとを腹をくくって言ってるのを知っている視聴者からすると見ていられないすれ違いのシーン・・・・

靖王は隠し部屋の鈴を落として梅長蘇と決別の意を表した。このままでは靖王が無茶をして衛崢を助けようとすることで、これまでの梅長蘇の準備や努力が無駄になってしまうし、靖王自身も果たしたい望みが果たせなくなる。隠し部屋の扉も錠をおろされてしまったので、梅長蘇は雪の中靖王府へ行く。

不试试怎么知道

雪が降る中、靖王府の屋外で待たせられる梅長蘇。事態を知ったらしい蒙大統領もやって来る。やっと靖王自身が出て来るが、衛崢救出は梅長蘇からすると百害あって一利なしだが、自分にとっては最優先事項と言い放つ。きっと靖王以上に本当はそうしたい気持ちがある梅長蘇に向かって言っている・・・この場にいる甄平と蒙大統領の方が何か言い出したくなっちゃいそう。

救出には代償を伴い、必ず救出できるとは限らないと言う梅長蘇に靖王が言った。

不试试怎么知道
ー試さず分かるか?

琅琊榜~麒麟の才子、風雲起こす~第33話
靖王

▼不试试怎么知道(bù shìshi zěnme zhīdao)
「不」は否定、「试试」は動詞を2つ重ねて「~してみる」というニュアンスなので、「试(試す)」という動詞を重ねているため「試してみる」という意味になる。「怎么」はここでは「なぜ」という疑問詞、「知道」は「分かる」なので、全体で「試してみないでなぜ分かる?」である。

天下一頭の良い人に言うセリフではない。靖王もそこまで頭が悪いわけではないので、完全に意地になっているということだ。ちなみに梅長蘇の言う代償は具体的には後で判明する。私は凡人なので気づかなかった。

梅長蘇が衛崢を救出すると言うのも靖王は断ってしまう。霓凰郡主の時の勘違いまで持ち出して、梅長蘇は結局衛崢を救出する気がないからと一方的な言い分だ。

またも背を向けて立ち去る靖王の背中に向かって、梅長蘇が叫ぶ。靖王のためであり、梅長蘇としてと言うよりも靖王の友・小殊としての怒りの叫びだと私は思っている。何を叫んだかは次回に。

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