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ドラマ『琅琊榜』で習いたかった中国語~第六集

サブタイトルは「主従の原則」。今回は改めて『琅琊榜』で習いたかったと私が思うフレーズや単語は少なかった。私の中国語レベルで聞き取れる単語やフレーズが少なかったかもしれない。

靖王殿下走得可真快啊

霓凰を陥れようとした越貴妃と皇太子の処分が決まった。しかし霓凰を直接助けた功労者なのに靖王は、皇帝から罪に問われた。皇太子を人質にしたことがいけなかったらしい。そんなバカな。

梅長蘇に「(皇太子を出し抜く)好機」と言われてやってきた誉王の口車で靖王は放免されたが、手柄はすべてかっさらっていった。霓凰が先に退出した靖王を追いかけて呼び止めた時の言葉を見ていこう。

靖王殿下走得可真快啊
ー(靖王殿下は)歩くのが速いのね

琅琊榜~麒麟の才子、風雲起こす~第6話
霓凰

ここの「得」は第四集①でも紹介した様態補語である。「走」は「歩く」、「可」は「とても、すごく」で「真(ほんとうに)」と組み合わせて続く形容詞「快(=速い)」を強調する。

様態補語を使った表現「走得可真快」は、「走得~」で歩くという動作がどうだったかを「可真快」を説明する。そして文末の「啊」は、感嘆を意味する。

霓凰は梅長蘇の指示で靖王が助けに来てくれたと思っていたが、靖王は蒙大統領に言われたからだと言う。真相を確かめに二人は蒙大統領の所へ行った。

その後の内容

蒙大統領と話した結果、霓凰の危機に梅長蘇が裏で動いていたことを知った靖王は、梅長蘇を呼び出した。謀士を良く思わない靖王は、梅長蘇の行為を悪い方に解釈しており、霓凰を靖王に助けさせる場面を作り出すことによって、彼女の勢力が将来的に靖王につくように仕向けたと思ったようだ。

靖王は陰謀で「小殊」や長兄を失ったから、策略や陰謀に手を染める者が嫌いだし、手段を選ばない人間になりたくないのだ。皇太子でも誉王でもなく自分を支えると言った梅長蘇に、自分に仕える「原則」として霓凰のような善良で国のために戦場に出ている人物が、おびやかされるようなことがあってはならないと言う。

一方梅長蘇も靖王に言う。善良さや情熱だけでは陰謀や策略を巡らす皇太子や誉王に勝てない。自分は陰謀を阻止するために彼らより非道になる必要があると。「原則」は守るが、自分に絶対の信頼を置いて隠し事をしないでほしいと伝える。

2回目以降に見ると、靖王が梅長蘇に言うセリフによりハラハラするシーンだ。梅長蘇(=小殊)にとって霓凰は大切な女性だし、この件で靖王を守るためもあって誉王を動かした梅長蘇にあんまりな物言いだ。霓凰を狙っているのが越貴妃だと気づいてここまで考え付く頭の回転の速さがすごい。

この場面と並行して、霓凰の件で賞された誉王と皇后が、策略で皇位を狙おうという場面が交互に出てくる。どこまでも清廉潔白な梅長蘇と靖王の会話に対して非常に対照的なシーンだ。

その後は、誉王の右腕である慶国公の件で暗躍する謝玉と卓青遥が、この件に皇太子側である自分たちが関わっていることを皇帝直属の掌鏡使(諜報員)・夏冬に報告されないよう彼女を殺そうという計画を立てていた。

🖌今回の気になる単語帳

一挙四得 yī jǔ sì dé
霓凰が今回自分の事件で、誉王が得たものを列挙した時に使った言葉。日本語と同じ「一挙両得」という言葉が中国語にもあるが、得した数が2つじゃなく4つだったため「四得」。ちなみに①越貴妃の降格②皇帝からの恩賞③靖王へ恩を売り(罰せられそうなのを助けた)④霓凰率いる穆王府にも恩を売るの4つである。

抢功 qiǎng gōng
誉王と皇后が越貴妃と皇太子が罰せられて祝杯を挙げてる時のセリフに出てくる。「抢」が「奪う」、「功」は「手柄」の意味。字幕では「功績を奪う」とあった。靖王の功績を奪ったことを得意げに語る誉王の性根がよく出ている。「抢」が聞き取れたが、「奪う」の意味は忘れていた。

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