tozaki hiroshi

夕ごはんの前のすきっぱらに、いい具合に冷えたエールビールを流し込むと、至福はココに極ま…

tozaki hiroshi

夕ごはんの前のすきっぱらに、いい具合に冷えたエールビールを流し込むと、至福はココに極まれり。

マガジン

  • 2005年春、欧州、一人旅

    10年ほど前に、欧州4ヶ国を旅行した時の記録です。

  • 2004年夏、中欧、一人旅

    10年ほど前に中欧を旅したときの記録です。

最近の記事

欧州旅行記⑩:パリ=モスクワ=成田

2005年に欧州4ヶ国を旅した時の記録です。目次はこちら。 ------ 0730に目が覚めた。ちゃっちゃか支度して、同室の寝ぼけ顔(かわいい)女子に見送られて、ホステルをチェックアウト。メトロの駅に向かう道中、パン屋でりんごのデニッシュを仕入れ、公園で食してから一路空港へ。 アエロフロートのカウンターでチェックインし、出国。 モスクワまでは4時間弱。シェレメチェボ国際空港では滑走路で降ろされ、徒歩でターミナルまでむかったのだが、その寒さたるや筆舌に尽くしがたかった。ロ

    • 欧州旅行記⑨:パリ

      2005年に欧州4ヶ国を旅した時の記録です。目次はこちら。 ------ ちゃっちゃか支度をしてルーブル美術館に向かう。ピラミッドは混むからメトロ直通の入場口をつかうとよろし、という「地球の歩き方」の教えにしたがい、それでも混雑している「パッサージュ・リシュリュー」から入場。 「パッサージュ・リシュリュー」はじめ、ルーブル美術館もといフランスには中二心をくすぐるかっこいい名前が多い。「リシュリュー翼」「ドゥノン翼」とかファイナルファンタジーのダンジョンのようじゃあないか。

      • 欧州旅行記⑧:パリ

        2005年に欧州4ヶ国を旅した時の記録です。目次はこちら。 ------ アムステルダム駅からタリスはパリに向けて出発。途中ロッテルダムで乗ってきた石油王ライクなファミリーに囲まれ緊張したが、総じて快適に過ごす。4時間でパリ北駅に到着。かなり暖かく感じる。もう春の陽気だ。 まずは本日の宿を確保したい。初日に泊まったホステルが開いているといいなーと思い、北駅からモンマルトルまで20分ほどかけて徒歩で向かう。初日は夜の到着だったため界隈は閑散としており、街の様子もよくわからな

        • 欧州旅行記⑦:ザーンセ・スカンス

          2005年に欧州4ヶ国を旅した時の記録です。目次はこちら。 ------ 起きるとすでに1000。しまった寝坊した。 本日は天気が良さそうなので、アムステルダムの郊外ザーンセ・スカンスまで足を伸ばして見ることにした。オランダ名物の風車群を見られる場所だ。中央駅を1130ころ出発してローカル線で15分ほど。ローカル線は特急と違った、のんびりと流れる車窓に趣があってよろしい。 Koog-Zaandijikという、なんと読むか全くわからない無人駅に降り、そこから案内板に従って

        欧州旅行記⑩:パリ=モスクワ=成田

        マガジン

        • 2005年春、欧州、一人旅
          11本
        • 2004年夏、中欧、一人旅
          24本

        記事

          欧州旅行記⑥:アムステルダム

          2005年に欧州4ヶ国を旅した時の記録です。目次はこちら。 ------ 朝はゆっくり目に起きて、食べ放題の朝食をたらふく食べ、ホステルを出発。0928発のICに乗って、アムステルダムを目指す。 例によってパスポートコントロールはなく、いつの間にかベルギーを出てオランダに入っていた。いままでと違う国に来たという感じがまるでしない越境だが、ここの人々にとってはそれがものすごく日常的で、あたりまえのことなのだろう。われわれ日本人の多くが「国境を越えること」に抱く非日常感とはえ

          欧州旅行記⑥:アムステルダム

          欧州旅行記⑤:アントワープ

          2005年に欧州4ヶ国を旅した時の記録です。目次はこちら。 ------ 0824発の列車でルクセンブルクを離れ、3時間ほどかけてベルギーを目指す。ベルギーに入ったあたりから雪がちらつき始めて、途中からかなりの吹雪になった。まだまだ春は遠い。 1115ブリュッセル北駅に到着、すぐ1130アントワープ行きに乗り、鈍行でまったりと、1時間くらいでアントワープに到着。アントワープの駅構内は「Theヨーロッパの駅」という感じでよろしかった。我ながら貧弱な語彙に悲しくなるが、そう思

          欧州旅行記⑤:アントワープ

          欧州旅行記④:ルクセンブルク

          2005年に欧州4ヶ国を旅した時の記録です。目次はこちら。 ------ ルクセンブルク行きの列車に乗るためにバックパックを背負って中央駅まで。昨日よりだいぶ寒い。 切符を購入したところ、往復割引で40%も安くなった。ベルギー国鉄よくやった。0940発の電車で出発。車窓には草原と田舎の景色。ところどころで雪がまっていた。ルクセンブルクまで3時間。 1236ルクセンブルグ到着。サムイサムイ。駅の観光案内が昼休みだったので、ロッカーに荷物を預けて観光に出かけることにした。目

          欧州旅行記④:ルクセンブルク

          欧州旅行記③:ブリュージュ

          2005年に欧州4ヶ国を旅した時の記録です。目次はこちら。 ------ 街は建物が朝日に照らされていて、とてもきれいだ。このまま天気がもってくれればいいが。 ブリュッセル中央駅から準急行に乗って約1時間、ブリュージュに到着。雨こそ降っていないが、どんよりした天気でさむい。陽気がよければレンタサイクルとしゃれこみたかったのだが、ちょっと無理だ。 まずは中心地であるマルクト広場まで、路地を迷いながら向かう。「天井のない美術館」と称されるこの街の雰囲気は、なんだかとてもいい

          欧州旅行記③:ブリュージュ

          欧州旅行記②:パリ=ブリュッセル

          2005年に欧州4ヶ国を旅した時の記録です。目次はこちら。 ------ 0730ころ目が覚めると同室人たちはすでにいない。クロワッサンとコーヒーの朝食をとり、チェックアウト。 本日はベルギーのブリュッセルに向かう。ブリュッセルそのものの観光というより、他の場所に行く拠点とするためだ。 メトロの駅に向かいがてらモンマルトル界隈を歩く。ホステルから数分のサクラクレール寺院の丘から、霞がかったパリの街を見渡すことができた。パリって白い街なんだな。とてもきれいだ。 パリ北駅

          欧州旅行記②:パリ=ブリュッセル

          欧州旅行記①:成田=モスクワ=パリ

          2005年に欧州4ヶ国を旅した時の記録です。目次はこちら。 ------ 昨年夏に続き、2005年3月、またしてもヨーロッパ旅行に出かける。 今回は、前回のように「憧れ続けていた場所にようやく行ける」という感覚はあまりない。むしろ、ちょっと性急すぎたかなあ、と思うくらいである。なにしろ出立を決断したのは3週間前なのだ。 ただ、3月の貴重な時間───修士論文を提出し終わり、就職を迎える日までの最強のモラトリアム期間───をプレステとかでグダグダ過ごすよりも、外の世界を観な

          欧州旅行記①:成田=モスクワ=パリ

          2005年春、欧州、一人旅

          もう10年以上前のお話です。 その前の年の夏、初めて一人で旅行してきたヨーロッパ。五感がとらえるあらゆる刺激が新鮮で、すっかりその空気にハマってしまったぼくは、2005年3月、またしても一人旅に出かけることにしました。修士論文を提出し終えてから社会人デビューするまでの間の、最強のモラトリアム期間。人生で最も芳醇な時間を存分に楽しむのです。 前回の旅行で、曲がりなりにも現地人相手に現地でホテルを手配し、食事を摂り、鉄道を乗りこなし、ちょっとしたトラブルを回避できた経験は、あ

          2005年春、欧州、一人旅

          中欧旅行記㉓:フランクフルト=ソウル=成田

          2004年に中欧4ヶ国を旅した時の記録です。目次はこちら。 ------ 空港のバーでビールをのみ、一息ついてからおみやげ探しへ。1700を過ぎ、閉まりかけている店もあって慌てる。ビールと順番が逆だった。財布がスッカラカンになるまで菓子やら酒やらを購入。 予定より30分ほど遅れて飛行機は離陸。となりの2席が空席で、窓際一列まるまる使わせてもらった。横になってのんびり過ごせるなんて、ファーストクラスみたいじゃないか。旅につかれた身体に、なんたる僥倖。のびのびしていたら10時

          中欧旅行記㉓:フランクフルト=ソウル=成田

          中央旅行記㉒:フランクフルト

          2004年に中欧4ヶ国を旅した時の記録です。目次はこちら。 ------ 朝から雨模様。雲が厚くて、高層ビルのてっぺんが見えない。 どうやって一日過ごすかなー、と考えながらうだうだと荷造と朝食。大した観光地もない上に(失礼)、日曜日で店が閉まっており、そして雨となると、することがなくなってしまう。そうはいっても最終日、名残を惜しむために街ぶらに出かける。 フランクフルトはかなり都会だけれど、諸所に昔の風景が残っている。高層ビルの谷間にふと、一昔前の建物群が顔をのぞかせる

          中央旅行記㉒:フランクフルト

          中欧旅行記㉑:ミュンヘン=フランクフルト

          2004年に中欧4ヶ国を旅した時の記録です。目次はこちら。 ------ 4ヶ国をぐるっと回って、フランクフルトに帰ってきた。最初にここに来た時よりも寒くなっているし、日も短くなっているし、オープンカフェは無くなっているし、みんなコート着ているし。時間の経過を思わせる。 フランクフルトに帰ってきたということは、この旅行はもうすぐ終わり、ということだ。名残といえば名残だし、郷愁といえば郷愁である。過ぎてしまえばあっという間の3週間。芭蕉のように、一生を旅に暮らすというのは、

          中欧旅行記㉑:ミュンヘン=フランクフルト

          中央旅行記⑳:ザルツブルグ=ミュンヘン

          2004年に中欧4ヶ国を旅した時の記録です。目次はこちら。 ------ 当初の計画ではミュンヘンに寄る予定はなかったが、まっすぐフランクフルトに帰っても大した観光地がなさそう(失礼)だったので、寄り道をすることにしたのだ。 列車ではうっかり喫煙席に着席してしまった。煙たい。向かいに座ったおっさんが巻きたばこつくりながら、 「君はタイランドから来たのか。一人旅はさみしいだろう。ガールフレンドはいるのか?いない?はやくガールフレンドをつくりなさい。」 ありがとう、余計な

          中央旅行記⑳:ザルツブルグ=ミュンヘン

          中央旅行記⑲:ハルシュタット

          2004年に中欧4ヶ国を旅した時の記録です。目次はこちら。 ------ 起きると窓の外で車が水を跳ねる音がする。雨かあ。のそのそと起き支度を整え、朝食で腹を満たし、まずは駅に向かい明日のミュンヘン行き切符を手配。雨は降ったりやんだり、この旅行で初めて傘を使うことになる。 午前中は森と山に囲まれたヘルブルン宮殿へ。庭園見学はツアーのみであったため、それに参加。ガイドも参加者もみんな現地人で、何を話しているのかさっぱりわからない。が、ガイドが粋な人で、庭園名物の噴水の仕掛け

          中央旅行記⑲:ハルシュタット