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今週の名言「仁義礼智信を守れ。これが五常の道なり。」(伊達政宗)

ほんもの寺子屋では毎週時間割を更新していますが、
令和6年度2学期より、空いたスペースに
先人の名言を掲載することにしました。

古来大切にされてきた名言・金言は、
これからの先の見えない世の中を生きていく
子どもたちの大いなる糧となることでしょう。

今は右から左にスルーしてしまっても、
人生の中でこうした言葉と
再びめぐり逢うことが何度もあることでしょう。

わたしたち大人だって、そんなものでした(笑)
じわじわと、言葉の深みに氣付き、
自分のものとしていってもらえたら、
これほど嬉しいことはありません。

今週の名言 (令和6年度9月第3週)

仁義礼智信を守れ。
これが五常の道なり。
(伊達政宗 仙台藩初代藩主)

伊達家17代目当主にして
仙台藩を築いた初代藩主、伊達政宗。
ゲームなどでもとりわけ目立つ有名キャラですが、
実際の伊達政宗も結構目立っていました。

「独眼竜」として知られている彼は
子どもの頃に右目を失明しています。
原因は、悪名高い感染症「天然痘」

高熱にやられて、皮膚にブツブツ(発疹)が現れ
病から生還しても「あばた顔」などと呼ばれたりして
ずっと残ってしまうというような、
タチの悪い感染症。

さて、伊達政宗は「伊達者」の由来となるくらいの
我が国の歴史上、有数のオシャレキャラなわけですが、
戦の強さやカリスマ性のみならず
民政上の手腕も非常に優れていたと言われており、

「生まれるのが20年早ければ、天下を取れたのでは?」

と言われる程の人物でした。

そんな彼が座右の銘としていたのが、「五常」
すなわち、「仁・義・礼・智・信」です。

「仁」とは自分以外のすべての人間を思いやる心
「義」とは正義とか道徳的な行い
「礼」とは敬意に裏打ちされた社会的な礼儀作法
「智」とは智慧や知性、理性
「信」とは信頼と誠実さ、約束を守ること

孔子の時代から脈々と受け継がれる、儒教的な徳性です。

これに「忠・孝・悌(てい)」が加われば
八徳(はっとく)」となります。

有名な『南総里見八犬伝』(曲亭馬琴)
この8つの徳目の名の玉が登場します。

『南総里見八犬伝』は今でいえば
ワンピースとかドラゴンボールみたいな
大人気シリーズ。


五常とか八徳という徳目は
今以上に身近なものだったことが伺えます。

わたし自身、こうした言葉は
学校で習った記憶がございません。
『論語』を読んで初めて出逢ったか、という程度です。
今だからこそ思いますが、

なぜこういう大切なことを教えない!?

日本人が大切にしてきた、
人として大切な5文字(または8文字)。
「ほんもの寺子屋」では、こうしたことこそ
しっかり伝えていきたいと考えています。

残念ながら、
我々大人がろくに知らないのですから
困ったものですが、
せめて今からでも大人がしっかり学び、
子どもたちに伝えていきたいと思っています。

文:前田友和

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