頭の中の字幕

英語の日常的な使用に慣れてしまうと、時たま日本語での生活に支障が出ることがある。

日本語と英語の表現が頭の中で錯綜し、会話のテンポがどうしても遅くなってしまうのだ。


「話しにくい」と感じるとき、以下のようなことが起こっている。

  ①伝えたい表現が思い浮かぶ(英語)

  ②①を直訳の日本語に直す

  ③②を普通の日本語に直す、もしくは日本語で考え直す

具体的にどのような状態かと言うと、例えば時間を聞かれ、9:50だったとき

  ① "10mins to ten." が頭に思い浮かぶ

  ② 「10時まであと10分」と直訳する

  ③ 少し考えて、「9時50分」と変換する

ということが1,2秒の間に起こるのだ。

ひどい時だと、

「今日("got to see"→見た→会った)会ったんだけど、(one of the professors in university→大学教授のうちのひとり→ひとりの大学教授)大学の教授に。(it's been a while)しばらく経ったから、so、あ、いや、だから、(it was fun to talked a lot)楽しかったの、たくさん話して。」

と、簡単な話をするのにも、勝手にひとりで混乱を極めることになる。

話しながら英語字幕が常に脳裏に流れているような話しづらさがある。


それぞれが独立した言語である限り、日本語と英語の表現は1対1で対応していない。英語を話すときには英語でものを考えるし、日本語も然り。

頭の中で言語の切り替えがうまくできるようにならないと、今後母国での生活に支障が生じるかもしれない、と若干危惧している。

とりあえず、人に会う直前にNetflixでSherlock Holmesシリーズを見るのはやめよう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?