マガジンのカバー画像

2019年に詠んだ短歌まとめ

14
(短歌一年目) 六錠が夜に溶けない六畳の国の王さま奴隷みたいだ
運営しているクリエイター

#日記

短歌連作「うどん屋へ」 7首

短歌連作「うどん屋へ」 7首

玄関をくぐる前なら家モード歩き出せれば歩けるモードへ

黒服と白シャツ纏うからだ達凸凹(でこぼこ)隠し一つの車両

すれ違うグレーパーカー面影があの日に繋がりあおるアクエリ

交差点流れ圧し込む人の波きっと異国の岸から来てる

室外機錆びた自転車睦まじく囁き合うの秋の路地裏

うどん屋のねぎを刻みし包丁は三世代ぶん声を記憶す

異世界の空気を吸った翌朝は澄んだ陽ざしが光源の絵だ