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昼月まひる
2023年8月27日 07:58
その月曜の朝、私はいつものように遅刻気味だった。もうそんなに寒くはない、まだ暑くもない季節。急げば5分の道のりを、ヒールでぎりぎりいけるくらいの走りっぷりで駅に向かっていた。 ちょうど、駅まであと一直線となる角のマンションを曲がったところだった。私の行く先、ほんの3メートルほど前に、落ちてきたのだ。 ダン!!!!!と、大きな音を立てて。男の人が。「え……」 颯爽と細身のスーツを身