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自由研究でSNSをつくろう! 発言&導線編

自由研究のミニマムSNS作りもいよいよ佳境です。今回は「発言」できるようにするわけですが……これが、けっこうたいへん!

発言自体は、ただその内容を保存するだけ。でも~、それを表示したり、表示するための閲覧環境(リストアップなど)を整備しないといけないのです!

データベースを使わない

いまさらになりますが、今回の自由研究SNS(仮)はPHPのみを使用し、いわゆるデータベース(SQL的なやつ)を使わないことにしています。といっても、べつにデータベースを使うのが良くないとか難しいというわけではありません。それほど難しくないわけでもないですけどね。

データベースを使わないことにした一番の理由は「そこまで解説するのはたいへん」という面もありますが、「作成時に、中身を見やすくしたい」ということも大きな理由のひとつです。

今回はユーザーの発言を1件ずつテキストファイルに保存することにしたのですが、ファイルにしておけば保存がうまくいったか確認したり、その中身がおかしくなっていないか確認するのが簡単なんです。

本気で効率よく運用するならもちろんデータベースを利用するのがいいのですが、データの出し入れを行なう部分を関数(サブルーチン)にしておけば、あとでそこだけデータベースへのアクセスに差し替えることは難しくありません。

テーマを絞って発言もミニマムに

ところで発言については、自由研究SNS(仮)独自の仕様として、メッセージ本文とは別に「テーマ」を設定することにしました。「テーマ」が同じであれば、新たな発言は以前の発言に上書きされます。

このような仕様にした理由もいろいろありますが、最大の理由はあまりたくさんの雑な発言で埋もれることがないようにしたかったからです。

例えばテーマを空欄にして発言すると「近況報告」になり、以前の自分の近況報告は消えてしまいます。古い近況報告なんて残しておいても誰も得しませんし、テーマを「近況報告2023-08-25」というかたちにでもしておけば(別テーマになるので)あとに残すことも可能です。

テーマの内容は、映画やアニメの感想でも、スポーツでも政治でも、自分で自由に設定してかまいません。

そしてここからが大切なのですが、自由研究SNS(仮)では閲覧者が自ら進んで見にいかない限り、メッセージ本文は読めません。プロフィール画面で各ユーザーの発言履歴が、ホーム画面では全ユーザーの発言履歴が表示されますが、そこにあるのは「テーマ」だけです。興味があるテーマならクリックして発言一覧を表示できますし、興味なければ見なければ良いだけです。

このような仕様にしたのは、他人の目を気にせずに気兼ねなく自分の語りたいことを語れるようにしたかったからです。

Twitterなどでは稀に、クリエイターなどに対して「政治の話をするな」などと求める人がいますが、そういう人に対して「嫌なら見るな」と言える仕様にしたわけです。さすがに全文丸出しで「岸田政権は~~~~~~即刻退陣すべし!」とか「岸田総理は~~~~~~最高の指導者!」とやっていると、嫌でも見えてしまいますからね。

褒めるにしても貶すにしても、岸田総理について語りたい人はテーマを「岸田文雄」にでもして、あとは自由にやってくれというわけです。興味を持って見に行った結果、そこに気にいらない発言があったとしてもそれは読む側の問題ですよ、と。

もちろん、そういう排他的で了見の狭い人はごくごく一部にしかいないのですが、多くのひとたちは、気にしなくてもいいそういうことを気にして遠慮しちゃいますからね。政治だけでなく恋愛論でもなんでも、他人に気兼ねせず表現したいことを表現できる環境のためには、逆にその内容を相手にムリヤリ押し付けないようにする配慮も必要です。このあたりはTwitterなどでよく紛糾する「誤った"表現の自由"」に関する議論に対してのアンサーになっています。

検索は甘え

自由研究SNS(仮)では、もうひとつ特徴的な仕様を採り入れることにしてみました。それは「検索に頼らない」ことです。

近年のアプリケーションやウェブサービスはその発展に伴って機能が猛烈に増え、なかにはコンフィグ項目自体に検索機能を見かけることもあります。あれ、なかなかほしい機能にたどりつけなくて困りものです。

もちろん検索はあった方がいい機能なのですが、「使わないとだめ」なのは違うんじゃないかなと。かといって、勝手にオススメしてくるのも鬱陶しい(!)ので、検索もオススメもせず、利用者が自然に関心を持てる流れ、いわゆる「導線」を作れないか……と考えてみました。

あ、ついでに言っておくと「通知も甘え」です! これもあったらいいものですが、巷の多くのサービスで「通知なかったらどうするの、これ?」というものが増えすぎです。

つくってみた!

と、いうわけで……

①まず発言(どこからでも)。

②発言すると、そのテーマの発言一覧が開く。

③発言している他のユーザーのプロフィールを見にいくと……

その人の発言履歴(テーマ一覧)が表示されている。

④興味があるテーマを見に行くと……

その人の発言が表示され、同じテーマで自分もすぐに発言できる。

という流れにしてみました。

ミニマムなわりにはタイヘンだった~。でも、一番しんどいところを乗り切りましたよ!

さー、あとは「いくらなんでも」な見た目を整えたら、自由研究SNS(仮)はひとまず完成です。

次回、最終回です!

(つづく)

※今回ソースコードはあちこち大量に手が入っており、部分的に掲載しても仕方ないので、次回の最終回で整理後のソースコードをまとめて提供することにします。

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