マッドパーティードブキュア 355
マラキイの頭の中で鳴り響いていた金属の響きが乱れる。それが音であったことに気がつく。美しく鳴り響く、硬質なハーモニー。それがマラキイの意識を塗りつぶしていたのだ。だが、今、それは乱された。なぜ? 浮かんだ疑問が視界を意識に送り込む。黄金の天使の姿を認識する。体全身から輝く波動が流れているのが認識できた。そうだ、あれが倒すべき敵だ。意識を手繰り寄せる。波動は絶えず、意識を手放させようとささやきかけてくる。再び音がした。爆発音だった。波動が乱れる。視界に爆炎が上がるのが見える。