マッドパーティードブキュア 297
テツノがうつむいて言葉を続ける。
「それに私が外に出るよりも、なんとかしてマラキイさんが外に出た方が」
「そうできるならそうするが」
マラキイは空を見上げた。何度見直しても空の穴は遠い。
「あいにく、俺じゃあどうやってもあそこには届かない」
「私でもとどかないですよ」
「いや」
マラキイは首を振る。魔法少女ドブキュアの判断力が一つの策を授けていた。自分自身を脱出させることはできないけれども、テツノを逃がすことはできる。
「私が外に出ても何もできないですし」
「俺とお前の