1.身近な【スキ】に名前をつけよう|ぼくのまなざし
半径5mの世界を愛するために
みんな、今我慢していますよね。
伸ばしたい足も、手も、羽も、なんなら鼻の下さえもきゅっと力を入れて縮こませているとおもいます。
ぼくもそのひとりです。ぼくの会社は2年前から完全リモートワークになっていて、週の大半は自宅で仕事をしています。画面に向かって仕事のことしか話さずに1日が終わっていく。そんな生活を半年ほどしているときに思ったんです。
(やばい、なんかもう、一番落ち着くはずの家が嫌いになりそう…)
それまで通勤時間で徐々にON/OFFがフェードで切り替わっていたスイッチが、完全なトグルスイッチに変わっていくからでしょうか。はたまた気分転換に外にも気軽に出れない状況からでしょうか。
それまで疲れを(時には傷を)癒やしていたプライベート空間がその効力を徐々に失っている感じがしました。もう一度、自分の半径5メートルの世界を愛したい。
そんなことを思って、この取り組みを実験的にやってみました。
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あなたの「スキ」をならべてみよう
まず家にある「スキなもの」を片っ端から書き出してみましょう。
好きな食べ物、好きな服、好きな空間(落ち着く部屋)などです。
僕はこんな感じでした。
まずは家族。何にも代え難いマイメンたち、妻、むすこ、むすめ。
そして大好物のおかしやさん『太子堂』のアップルジャムサンド。
好きなファッションブランド『YAECA』のシャツ。
あとは好きな空間として寝室(寝るの大好き)、トイレ(30代男性諸君共感してくれるよね?)です。
数に制限は設けなくても良いですよ?たくさんある人はラッキーパーソンです。このプロセスをすること自体がまず精神的にあなたを解放してくれるかもしれません。家にあるもののなかにも「スキ」が結構あるんだなぁと再発見することにつながると思います。
そうしたら次は、それらの写真を撮ってみましょう。ハイチーズパチリ
📷✨
「スキ」をあなたの視点でおさめよう
べつに高いカメラでなくてかまいません。スマフォで全然オッケー。もしくはあなたのカメラロールを見返して、その「スキ」を収めたベストショットがあればそれでもかまいません。とにかくあなたが「あーこれがすきなんだよなぁー」って眺めた時に思える写真をそれぞれ用意してください。
むすめに関してはぼくがスキな「もちもちしたほっぺ」と「いつもきている赤ずきん」の2枚になりました。これも数は気にしないでください。(あーこれがスキな理由はここだな)と複数あることに気づけることはまた素敵なことですよ。
真ん中の列は左から寝室の天井、トイレの扉、本棚の材質をクローズアップしたものです。僕が眠る時にみつめる寝室の天井、これをぼーっと見つめている時が一番スキだなと思ったんです。トイレの扉も用を足しながら(ごめんなさい)みつめているものです。本棚の材質は、その日読む本を選んでいる時に無意識にサワサワしているところを写真に撮りました。
(妻は隠し撮りしました。バレたら首絞められるかも)
このプロセスを行うことであなたの「スキなもの」の解像度が上がると思います。なぜそれがスキなのか、どんなところがスキなのか、物理的なポイントに絞って見たり、触ったりできる感覚的な「スキポイント」を認知できるようになります。
(そうそう、おれってこれのここがすきなんだよな)
(きづいてなかったけどここがスキの根本だわ)
と思えたらそれは成功!
次はその感覚をよりあなたの中に留めるために「色」を抽出して「名前」をつけてみましょう!
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「スキ」を色にしてみよう
こんどはそれぞれの写真から色を抜き取って見ましょう。
抜き取る部分は先ほどあげたあなたのスキな部分。PCでやる場合はスポイト機能なんかを使ってやってみてください。もしそういったツールがないのであれば、その部分をクローズアップして、色だけがわかるように画像を切り抜いて見てください。
そしてそれぞれ色に名前をつけてみましょう!思うがままつけてかまいません!が、もし不慣れな方がいたら次のようにかんがえてみてください。
「スキ」のネーミングメソッド
<スキなポイントから連想される言葉>+「一般的な色の総称」
の組み合わせで名前を考えてみるんです。
たとえば、上の画像。これは七五三の衣装の色ですね。息子の写真をカメラロールで見返しているときに、この写真が一番「スキ」と感じました。
きっとそれは僕も幼い頃に着ていたこの着物を息子が着ているということ、そしてそれがとっても似合っていたことが感慨深くて「スキ」と感じたんだとおもいます。(もちろんむすこ自身のことも大好きですよ?)
そう考えるとスキなポイントから連想される言葉は
<七五三>、<きもの>、<おさがり>、<似ている>、<世代交代>…などの言葉でした。
それと一般的な色の総称として「BLACK」を繋げてみるんです。そうすると以下のような言葉になります。
ぼくのなかではこの中では「753BLACK」がしっくりきました。忘れずに覚えてられそうなシンプルさ、口当たりの良さを感じたんです。「スキ」を補完してくれる言葉として最適だと考えたんです。
同じようなプロセスですべての色に名前を付けていきました。
こんな感じ。
こうやってみると、ぼくの半径5mの世界にもいろんな色があるんですねぇ。
そしてそれぞれのカラー名を眺めてみると、自分のスキをじんわりと感じられます。ふむふむ。
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プロセスが状態を改善する
この取り組み、ぜひやってみてください。あなたのまわりのスキをあらためて認識すること、そしてそのスキの解像度をより鮮明にすることで、閉じ込めらた感覚が少し和らぐと思います。またそれに名前をつけるという一種の遊びが、あなたのスキを「柔らかい形(汎用性の効くもの)」として保存してくれると思います。
凝り固まったあなたの世界をほぐしてくれるのは、その世界に転がる、身近すぎて見落としてしまっているスキだったりするんじゃないかなって。
みなさんの「スキ」の色と名前、見たいなぁ。
もしサポートいただけたら、こどものおむつ代にさせていただきます。はやくトイレトレーニングもさせなきゃなのですが...